優しくしないで泣いちゃうから

yasashikushinaide naichaukara

優しくしないで泣いちゃうから
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×28
  • 萌20
  • 中立7
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
12
得点
129
評価数
45
平均
3.1 / 5
神率
13.3%
著者
恋煩シビト 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784758072090

あらすじ

栄さんは俺のお願いをきいていくれない。他の男と寝るし、俺を殴ったりもする。でも知ってる。それは俺を愛しているからなんだって。愛しているからイジワルするんだよね?

ヤンキーと優等生、底抜けに明るいバカと美形の男子高校生、性的指向に悩む思春期男子、ストーカーな社会人……
さまざまな彼らの苦悩と愉悦を濃縮して、表題作『優しくしないで泣いちゃうから』に描き下ろしを加え、8篇でお届けする読切短編集。

[収録作品]
優しくしないでないちゃうから
花村君とミーコちゃん
青春ディストリクト
農業高校ロック青春4号室
マジックポーションの白昼夢
everyday,おじいちゃん
この気持ちは恋に似ている
この気持ちは愛なのかもしれない

(出版社より)

表題作優しくしないで泣いちゃうから

同時収録作品この気持ちは恋に似ている/この気持ちは愛なのかもしれない

同時収録作品everyday, おじいちゃん

野球部を辞めさせられた高校生
近所の囲碁好きなじいさんの若い頃(攻の妄想)

同時収録作品農業高校ロック青春4号室/マジックポーションの白昼夢

脳天気なおバカ高校生 旭
一重美人の同級生 丸子(まりこ)

その他の収録作品

  • 花村君とミーコちゃん
  • 青春ディストリクト
  • 日々是ビダン
  • postscript

レビュー投稿数12

いろんな性癖のキャラがいっぱい!

エロ少ないし、単純に「好きです」「俺も」な展開にならないなんとも変わった作品集。
恋愛過程を描いたBLというよりは、いろんな性癖のひとがいろんなシチュで同性とどんな関係を築くのか…というのを何パターンか集めたカタログ集みたいな。
シビトさんをよく知る人ならなんとなくわかるかと思いますが、シビト節炸裂!ってかんじのバラエティパックになってるので、この作家さんが初見の人は少し戸惑うのではなかろうか…(苦笑)

羨ましいくらい胸がキュンキュンしちゃう甘々系やほのぼの系はないのでご注意を。
「え、これ、レンアイ?…なのか!? 愛あるの?どこに?」みたいな話も多い。
かといってつまらないかというとそんなこともなく。
シビトさんと相性がよければ癖になるような独特の雰囲気のある作品集です。

■優しくしないでないちゃうから
表題作だが、表紙イラストのふたりではないので注意!
これはM体質のストーカーの話です。
ゾッとするエピソードがもりもり。
ストーカーモノ苦手なのでこの主人公に共感することもなく、「ひぃ~~…怖い~~」と思いながら読んでました。
被害者である男は人前では拒否ってたけど、まんざらでもない様子?
妙な余韻とかあって雰囲気あるショートでしたが、私には理解できない分野のお話でした。

■花村君とミーコちゃん
保育士とゲイの青年の話。
保育園に通う姪っ子の送り迎えの際に出会った保育士に惚れるという話。
とくに進展もなし。
同じく保育士に懐いている姪っ子が「先生はパパみたい」とつぶやく意味深な終わり方をしているのが印象的。
解釈はご自由に~みたいな。

■青春ディストリクト
高校生同士。
周りと打ち解けないミステリアスボーイに興味を持った同級生が、なんやかんやと彼を構ってラブが芽生えそうになったものの、相手にゲイだと打ち明けられたことで、特別視していたのが勘違いだったと気づき、容赦なく突き放す話。
よく知らない相手に対して自分が勝手に抱いていた幻想や憧れが、ふとしたことでぶち壊されて勘違いだったんだ…と知ることってたまにあるけど、それが高校生という多感な時期に、同性相手に起こってしまった一人の男子の動揺とかが描かれている。
後味がいい話じゃないけど嫌いじゃない。

■農業高校ロック青春4号室
これが一番好きだった話。
農業高校の寮が同室の高校生同士。
脳天気なおバカキャラ×クールでそこそこおバカな美人キャラ。
受けの方が、ライアーゲームのときの松田翔太を高校生にしたような雰囲気あるべっぴんさんで、やたら萌ました。(個人的すぎる上にわかりにくい表現でスミマセン…笑)
とにかく、エロ描写はほぼないのに、むやみやたらとセクシーで色気のある受けなんです。
でも、やってることは攻めキャラと同じくらいおバカなことなので、アホでバカな高校生がバカな遊びをしてる感じがとっても面白い。
で、バカやってるうちに、なんでこんなくだらないことで楽しいのか考えて、「ああ、こいつがいるからだ…!」と気づくみたいな展開です。
ときたま「ドキっー!!」ってするくらい真面目な顔の描写とかあって、おもわずキュンとさせられたり。
作家の遊び心満載な作品。

■マジックポーションの白昼夢
『農業高校ロック青春4号室』の続編。
卒業旅行にエジプトに行ったふたりが、遭難して変な洞窟で変なポーションを飲んでムラムラしてエッチする話。
擬人化スフィンクスとか出てくる、相変わらずおふざけ満載な話。

■everyday,おじいちゃん
近所の囲碁好きじいちゃんと仲良くなった金髪ピアスのおバカ高校生が、じいさんの若い時の写真をみてから、その写真の頃の美人なじいさんと妄想の中でセックスする話。
たしかに若い頃のじいさんはセクスィーでした。笑

■この気持ちは恋に似ている/この気持ちは愛なのかもしれない
タイトルは違うけど、表紙イラストの二人はこの作品のコンビです。
一見優等生なメガネキャラだけど実はめちゃめちゃ喧嘩が強い高校生と、彼にこてんぱにされて口に靴を突っ込まれた喧嘩好きで腕に覚えのあるヤンキー高校生の話。
屈辱感からなんどもメガネに喧嘩を挑んでは、負けて悔しい思いをする…というループから、双方の間で徐々に歪んだ愛が芽生えて…みたいな。
恋愛なのか師弟愛なのか何なのか…言葉でくくれないような拳を交えた男同士の絆を描いた作品です。
エロ無し、夢オチのキスのみで、暴力シーンが多いけど、これも一種の愛なんですかね。
不思議な読後感のある話でした。嫌いじゃない。

あまーいラブコメとか、愛のあるエロとかそういうのを求める人は戸惑うかもしれませんが、独特の雰囲気がある作品集なので、いつもとは違った刺激のあるBLがみたい時にオススメです。

《個人的 好感度》
★★★・・ :ストーリー
★・・・・ :エロス
★★★★・ :キャラ
★★★★・ :設定/シチュ
★★★・・ :構成

9

シビトの闇鍋いかがですか☆

babyで掲載されていた短編が1冊にまとまりました♪(なのにgateau)
ヤンキーとかアラブとかドドMとかお父さんとかバンドとか、今はCOMIC Beになってしまいましたから、懐かしいアンソロですねー。
そして、いつものシビトさん流の痛いトゲのある作品から思わずびっくりの楽しいものまで、実にバラエティ豊かデス!
タイトルに「寄せ鍋」って付けようとおもったんだけど、それじゃぁなんとなく~だったので、あたってビックリの意味を込めて「闇鍋」ってつけてみましたwww
実は表題とカバーイラストは違います。カバーは【この気持ちは恋に似ている】の二人です。
好みの別れる作家さんと作品ですが、自分はとっても大好きデス☆☆

表題・・・これですねメチャクチャダークで怖いです!!(でもそれが魅力v)
一生懸命追いかけているのに、すげなく辛くあたり、暴力まで振るう恋人。
しかし、暴力を受けて主人公は、自分は愛されてるって実感するんです。
かくして真実は・・・ただのストーカーです!!しかもドMの!!!
かなり歪んでいる主人公が恐ろしいのですが、その執着が消える瞬間もまた恐ろしい。
まさに、正真正銘のドMの話です。

【花村君とミーコちゃん】ほのぼの
シビトさんの過去作品や同人でもちょくちょく登場する愛の旅人(w)花村君。
彼は姉の子供を一週間預かり、毎日幼稚園の送り迎えをするのです。
ミーコちゃんを見ていて、気がついたこと・・・お父さんを求めていた!?
花村くん、恋多き人だったからな~この保育士にまた惚れたりしたんだろうか?すごくその後が気になっていたのですが、、、続編はありませんでした

【性春ディストリクト】痛切ない
クラスで浮いている同級生・成井が気になって声をかける東陽。
彼の過激な行動に同じモノを見た気がした東陽は、成井が好きなのかも?と思い始めたとき、成井は男が好きだと告白される。
まだ未熟な思春期がゆえの、認識の違いによるスレ違いが切ない。
本当は二人とも恋だったはず・・・

【農業高校ロック青春4号館】【マジックポーションの白昼夢】ほのぼのコメディ
農業高校3年生の旭は、寮で同室の丸子にバンドやろうぜ!と誘うのだが、経験もなく楽器もなく、二人だけで挫折しそうになるのだが、どうしてそこまでして旭がバンドがやりたいかというと、理由は丸子と一緒にいたいからという理由だったw
旭のおばかなんだけど一途なかわいらしさと、丸子のしようがないな~と言いながら旭が好きな様子が、なんか今までのシビト作品と違う楽しさをかもしている。
そして『ポーション~』は卒業旅行でエジプトに行った二人が砂漠で遭難して・・・の珍道中の話です♪

【everyday,おじいちゃん】じじ受け
今年出たアンソロ「BLT48」に載っていたジジ受け~&48手♪
おじいちゃん受けといっても、妄想の中でじいちゃんの若い頃の美青年の姿でやっておりますのでご安心をwww

【この気持ちは恋に似ている】【この気持ちは愛なのかもしれない】ヤンキー
自分が負かした不良が、雨宮という違う高校の生徒にボコられて病院送りになったと聞いて、ケンカ上等でしかも強いと自負しているヤンキー照井が、ケンカをけしかけるのだが、何度挑戦しても勝てないて、半分ストーカーになっているという話。
照井はちょっとアホかもwww
雨宮は、つきまといボコられながらも食いついてくる照井のしつこさに楽しささえ覚えている。
これって、やっぱり歪んでるけど、愛なんじゃ?
実はこの雨宮が外見と実のギャップが大きい、大変に萌えツボな人物。
ガクランに眼鏡に黒髪!一見優等生風のモヤシなのかと思いきや、自分はまったく乱れることなく照井や他のヤンキーを傷だらけにしてしまう強さ!
たまりませんね~また、この意地悪そうなツンとした表情がドSぽくて色気があります♪


6

闇とコメディの短編

短編集、Kindle unlimitedにて。初めて読みこの作風にハマりました。出会えてよかったー!
BLというよりもゲイに悩む作品(表題作、東陽、保育園の)がいくつかあり、短くも印象的でどれも落とし所もよく、程良い毒気がツボでした。

「青春ディストリクト」
文化祭の衣装をカッターで切り、先生の茶髪にインクを流す成田。まっ黒な目で見つめ一見不気味に見える彼がふとこぼす「なぜ誰も疑問に思わないんだろう」や暑い時の気怠い表情、涙は人間のいくつもの側面が描かれていて素晴らしい短編。そこで自分の気持ちの変化に気づく主人公も、「こいつのことが好きだなんて…!><」っていうベタな感情表現でなくて繊細だった。自分もこんな風に人の多面性を見つけ受け入れ、感じたいと思った。

「この気持ちは恋に似ている」はいくらでも読みたいくらい最高でした。真面目キャラの最強雨宮を絶対のす、とストーカーと化している不良照井のギラギラの表情が凄く良い。二人の体の動きやコマもカッコいい。程良いコメディ感がありつつ、照井の鞄に入っている本(本当につまんなそう)のセンスも抜群に味わい深い。
高校を刑務所呼ばわりする二人の話もバカっぽくて凄く良い。良いなぁー。

2

膿んでる。

みんな、膿んでる。

病んでる受け。殴ってもらえて、愛してもらえてると思ってそれが、幸せに感じるなんて、逆に羨ましい。栄さんをどこで見付けたのか気になる。(受けが思いを寄せてる人。)栄さんは受けの事ただのストーカーで知らないみたいだし。

成井くんの話は切なかった。逃げんなよ、意気地無しって東陽に言ってやりたいね。

丸子の話が一番好きかも。両思いになって、卒業まで犯りまくられて…大学落ちるっていう何ともまあ悲惨な丸子さま……。農家に嫁いで明るい未来が待ってるよ。

エジプトって不思議だね。

雨宮さんに惚れました。

1

振り幅が広い短編集

何、この本・・・

これが読後の正直な感想です。
まず初っ端の表題作「優しくしないで泣いちゃうから」で度肝を抜かれました。
甘めなタイトルなのに中身は完全に病んでるストーカーのお話だし、
かと言えば、「農業高校ロック青春4号室」なんてタイトルからイメージできるようにちょっとお馬鹿な二人の青春もので、恋を自覚したときのみっともなさといい描写が秀逸で神です。

初読みの作家さんなんですが、振り幅の広さに驚きました。
ちょっと私の好きな斑目ヒロさんとか麻生ミツ晃さんとかを思い出しました。(コミカル系から病んでる系までという意味で)

何故か数日経つとまた読みたくなってしまう。
ちょっとすぐには理解しづらいんだけど、でも理解したいから何とか自分のものにしたくて見ちゃう・・って感じで完全に作家さんの罠にはまった感じ。

ちょっと気になる作家さんなので、他の作品も読んでみようかな。

1

いろんなテイストの短編集

この作家さん初めて読んだけど、かなり個性的な作風。短編集で、テイストもバラエティーに富んでいるため、評価はバラバラ。

「優しくしないでないちゃうから」
正直なんでこんな怖いの表題作に持ってくるのよー、無理ー、と思ったんだけど、あっと驚くようなオチがあって、お話としてはよくできてる…のかな。でもそのオチで判明する主人公の性癖、人間性は好きじゃない。

「花村君とミーコちゃん」
ゲイの主人公が姪を預かってお世話する話。ほのぼのしているけど幼稚園の先生とBLになるのか?ってとこで終わるので、なんか消化不良。

「青春ディストリクト」
勝手に相手に夢見てたくせに、それが思っていたのと違って勝手に失望しちゃう男の子。取り返しのつかない青春と友情の一ページ、っていう感じの痛い話。本当は主人公も相手に恋してたんだとは思うけど、その後のフォローがないまま終わってるので後味はアイタタ…なまんま。

「農業高校ロック青春4号室」「マジックポーションの白昼夢」
これは明るくておバカで楽しい話!
男子高校生が友達とバンドやろうぜってなるんだけど、うまくいかず、ドタバタしてるうちに、相手への気持ちに気づく。定番といえば定番っぽい展開なんだけど、キャラが面白くて笑える。泣きながら鼻水垂らしての告白シーンが可愛い。
「マジックポーション~」は、そんなこんなででき上がった二人が旅先の砂漠で遭難しかけ…という、こちらもおバカな話。

「everyday,おじいちゃん 」
近所のおじいちゃんとやんちゃ系高校生が、囲碁をして交流を深める話。若い頃のおじいちゃんは美形男子で、妄想での絡みはあるけど、実際にはなにもなし。これはほのぼの。

「この気持ちは恋に似ている」「この気持ちは愛なのかもしれない」
腕っぷしに自信のあるヤンキーが堅物優等生にある日ボコされてしまい、それ以来何度も勝負を挑み続ける、という話。恋愛的な描写はないけど、ケンカップルっぽくて、これも楽しく読める話。

苦手な話もあったけど、何だかんだで総合的には結構面白く読めた。あと、作者さんの日常エッセイのようなあとがきに笑っちゃった。BL美容院、いいなあ。

1

涼しげなキャラを描かせたら天才

◆優しくしないで泣いちゃうから(表題作)
 自分のストーカー行為に罪悪感も持たず、相手の栄に何度気持ち悪がられても咎められてもやめない千種。もはや彼の中ではそうやって栄に罵られることが、自分に関心を持ってくれているという肯定感、安堵に繋がっているようですね。ストーカーってこういう思考回路の人が多かったりするのかな。でも、栄に優しくされた途端、興味が失せてしまう千種は単なる性癖でしか栄を見ていなかったのかもしれませんね。

◆青春ディストリクト
 影があって思い切った行動で周囲を驚かせる成井に惹かれていく東陽。でも、成井がゲイだと知った瞬間、彼は拒絶してしまう。周囲と壁を感じている理由が2人の間では違っていて、東陽は成井が持っていた理由を受け入れられなかったんですね。仲良くなっても結局この程度のもの。友情の儚さ、脆さを感じました。

◆この気持ちは恋に似ている〜この気持ちは愛なのかもしれない
 これが一番のお気に入りです。ヤンキーと優等生のカップリングはたくさんありますが、黒髪眼鏡ガリ勉風のキャラの方が、実はヤンキーより強いというのは珍しいかも。舎弟もいる強いヤンキー・照の口に靴を突っ込み、冷ややかに見下ろすクールな雨宮に痺れました。何度負けても突っかかってくる照に、楽しさを見出す雨宮。この2人の続きをもっと読みたいなぁと思いました。

1

独特の世界観が楽しめます

恋煩シビトさんの、この性的倒錯した感じというか、退廃的な雰囲気が好きです。

「優しくしないで泣いちゃうから」というタイトルですが、表紙のカップルは別タイトルの作品です。個人的には、別タイトルの「この気持ちは恋に似ている」の方が好きです。

ただカップリング数が6つ(話数にするともっと)もあるので、どの話も中途半端というか「え、これで終わり?」という感じで、少し残念でした。今度は長編の方で読んでみたいと思います。

1

BL界の「RAD◯IMPS」のようだ…

短編集でした。

◯優しくしないでないちゃうから
恋人が浮気症でDVで依存しちゃってる系なのかな〜?と思いきや…。
痛々しいし、病んでる方の視点でストーリーが進んでいるので、健常な自分には「ん?ん?」っと始終わけわかめ(古)な状態でした。
ラストで、あーそういうことか!と気付きました。
2度読み返してみることをお勧めします。2度目はその「恋人」目線で読んでみると、更に狂気な感じで面白かったです。

◯花村君とミーコちゃん
姉の子どもを押し付けられたゲイの弟のお話。
最初、BLとして読んでいたので…こちらも「ん?」と首を傾げてしまいました。
ちるちるで他の方のレビューを読んで、そういう事か〜て納得しました。

◯青春ディストリクト
厨二病みたいな同級生に勝手にシンパシーを感じて勝手に親近感?わく主人公のお話?
青春時代の痛々しさ…未熟さが、いかにも思春期だな〜ていう印象でした。

◯農業高校ロック青春4号室
田舎の農業高校へ通う男子高校生のお話。
何もない田舎、高校三年生で進路を決める時期…、クソ田舎が嫌で東京へ行きたい恋人に駄々をこねる農家のせがれ(おバカ)が可愛らしかった。

◯マジックポーションの白昼夢
「農業高校ロック青春4号室」の攻めと受けが引き続き登場。
前回と打って変わって(テンションや緩さは同じだけど)唐突にファンタジー調。
田舎を飛び出してエジプトへ旅行して遭難しちゃっています(笑)

◯everyday,おじいちゃん
頭緩そうな男子高校生×近所のおじいちゃん※若い頃はすごい美形(笑)
おじいちゃんの若い頃の写真を見て淡い恋心を抱いてしまったDKのお話でした。
ギャグ調です。

◯この気持ちは恋に似ている
◯この気持ちは愛なのかもしれない
ヤンキー高校生と一見優等生風でメチャメチャ喧嘩の強い高校生のお話でした。
始終殴り殴られ…らぶな感じではないですが、お互いの執着がまるで恋のようでした。

電波というか何というか…BL漫画としてのラブやエロ要素は薄口ですが、作者さんの独特な世界観が面白かったです。
BL漫画としては、あとがきの美容室の話の方が萌えましたが(笑)

私の萌えのツボにはイマイチヒットしなかったので、その点「しゅみじゃない」…

男子高校生の騒がしいお話から、痛々しいし病んだお話、コメディー調…短編がいくつか入ってて、色々楽しめたので、そのぶんプラスして「中立」に設定しました。

1

人間ってすごく怖い

「生きてる人間が一番怖いんだよ」とよく聞きますが、恋煩シビトさんの作品を読んでいると納得してしまいそうです。
表題作と「青春ディストリクト」は無防備な状態で突然、他所様の心の闇を手渡されたような衝撃。
しかもそれをさらっと「これくらいふつうのことでしょ?みんなそうでしょ?」というノリで手渡されるから本当に戸惑ってしまう。
そしてこっちが「いや、異常だよ」と答える前に去っていってしまうのです。
怖い、怖さが消化不良。

その点、農業高校の2人の話はほのぼのしていて良かったし、「この気持ちはー」の2人も本当に拳を交えちゃう意味のケンカップルという感じで健全に見えました。
「この気持ちはー」は確実にちょっと病んでいますが。

「図書委員の恋」の花村の話もありました。
本編と「真心シリーズ」と呼ばれる続編では人物描写が表面的すぎて、誰かに肩入れするところまで行かなかったのですが、だんだんこの子にはしあわせになってほしいなと思えてきました。

今、集中して恋煩シビト作品を読んでいるところなのですが、いろいろ読んで思うのは恋煩さんは「萌えるBL」を描こうとはしていないのかもということです。
ひたすら人間の隠したい部分を抉る。抉り出して、出てきたものをみんなに「ほらー」と見せる。見せたら終わり。そこから「これって気持ち悪いよね」とか「こういうのは洗うと綺麗になるんだよ」という後始末はしない。ただ見せるだけ。どう思うかは見た人に任せる。

とりあえず人間って怖い。これがわたしの感想です。

1

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