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『キャッスルマンゴー』の十亀の高校生時代。
rivers end
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キャッスルマンゴーから読み出したのですが、原作が木原音瀬さんだけど、やはり原作なのでちょっと雰囲気が違うなって思ってました。
木原音瀬さんの世界観を二巻で表すのはやはりページが足りなかったのかもしれません。
ですが!
このリバーズエンドを読むとキチンとストーリーが繋がって、コミックスのあの十亀はこうやって出来上がったんだって思いました。二宮とはあんなことがあったんですね。そしてお金がない、貧乏というのと不幸せはイコールでは無い、そう思える十亀は家族に恵まれていたのでしょうね。
後半は、キャッスルマンゴーの後のお話です。
帰国した十亀と大学生になった万と。すれ違ったまま映画の撮影に出かけます。映画の撮影のいざこざは割愛しますが、引き込まれちゃいました。うまいです。
若手主役級の俳優が交通事故をマネージャに身代わりさせたってシーンがありましたが、思わず某俳優を思い出しちゃいました。時期的にはこの作品の方が先なので、業界ではよくある事なのかもなーって邪推しちゃいました。
最後の最後まで二人はなかなか思いを伝え合えなかったんですが、やっとこさ話をすることが出来て…万からは十亀を囲う宣言まで!
万がどうしても北海道に旅行に行きたかった理由も最後には分かりましたし、やはり肉体関係以外のコミュケーションは重要よ、十亀…
しかし、受けが攻めを囲うって言い出すのは他では知らない初めてのケースでした(苦笑)
この二人は攻め受けのあり方が大方のBLとはちょっとズレるのかなと思います。
(関係的には十亀が攻めには違いないんですが)前述の囲う宣言もですが、p287の挿絵なんかもそう。万が受けっぽく無いので、違和感がある方もおおいのかもしれません。こんな二人もきっと世の中にはあるよねって。そういやそこだけに注目するとケンジとシロさんとも似ているかも。
切ないけど、最後は口元が緩む、そんなお話でした。
これだから木原音瀬はやめられない!
コミックのキャッスルマンゴーは電子版で読めたのですが、小説リバーズエンドは電子版が無くて焦りました。
正規のルートで手に入れて読みたかったのですが、諦めて中古で購入しました。
中古でも、まだ購入でき読めて良かったです。
絶版になったりすると高値で売買されたりするので。
十亀の過去編である、リバーズエンド。
後半辛くてしんどくて、泣きながら読み終えました。
キャッスルマンゴーを読んだだけでは解らなかった十亀の内面、深掘りと言うか肉付けというか、人間性の厚みがグッと出ましたね。
god bless you
キャッスルマンゴーのその後。
2人とも不器用でラブラブ、いちゃいちゃなんて事にはならないんですね!
少しだけそんな場面もあったけど、特に十亀さんが不器用すぎて。
あんな過去があればしょうがないのか。
仕事だと器用に先回りが出来る男なのに。
万、様々ですよ。
映画作りの大変な裏側を少し知ることができました。
読み物として、凄く面白かった!
コミックスの「キャッスルマンゴー」と一緒に読むべきでしたが本作だけ読みました。
表題作「リバーズエンド」が十亀の生い立ちと高校時代、「god bless you」が今の十亀の仕事のお話。
時系列的には、真ん中に「キャッスルマンゴー」が入って万と十亀の出会いと恋が描かれている、という感じ。
この小説はあまりBL臭がないですね。「コノハラ節」も控えめ?
「リバーズエンド」
一言で言うと「貧困」。
十亀一家の貧困生活と、その突然の終わりについて。
今2020年、コロナ禍の中で、この貧困はすぐ隣にあるリアルだと感じた。
リアルさはさすがだけど、BLじゃない…かな。
「god bless you」
十亀のその後。AV監督になり、それが縁で万と出会い恋人になり…(←が「キャッスルマンゴー」で描かれている。)
そしてまたその後の、ある一般映画にメイキング撮影の仕事で参加するお話。
映画製作のアレコレと人間関係の難しさなどがつらつら語られるのが中心となっています。
これはフツーに面白いんだけど…これもBLとしてはどうかな。
ただ、十亀の「大人さ」や柔軟で懐の深い感じは魅力的。これは仕事仲間としてやりやすくて信頼を得るだろうし、女なら好意も持つだろうなぁ。
この話では、十亀と万は喧嘩をしています。
若い万は、十亀視点から見るとちょっと子供っぽく拗ねている。
でも「リバーズエンド」を経た十亀を知る読者は、十亀がどれほど万が大事か、同時に十亀が大切なものを失う事を骨の髄から「知ってる」ことがわかってる…
十亀の魅力一択の一編だったかな。
「木原音瀬」作品だから、とずっと後回しにして積んでたんだけど、怖くなくて読みやすかったです。
この作品はキャッスルマンゴーっていう作品のスピンオフ的なやつなんですね。知らずにこちらだけ読んでしまい、イマイチよくわかりませんでした笑
キャッスルマンゴー未読の私は正当な評価ができないのかもしれませんが、おそらくキャッスルマンゴーを読んでいたとしても、主人公たちのキャラが好みでなかったので、この評価だったかなと思います。
この作品はBLというよりは映画製作を舞台にした一般小説に近いです。キャッスルマンゴー未読の方は読んでからじゃないと楽しめないと思います。
この小説だけでは、極貧生活を送る十亀とその家族を描く「リバーズエンド」から次の「god bless you」にすんなり入り込む事が出来ません。現在の恋人との馴れ初めが全く入っていないので(漫画キャッスルマンゴーで描かれているので)、初恋相手二宮への断ち切れない気持ちや吹っ切れた場面も描かれていないので、「二宮…二宮…」とゾンビのように置き所の無い気持ちで徘徊してしまいます。二宮が魅力的なキャラクターだっただけに。1作品ならこの二人、という体裁に慣れてしまっているのもありますが、この小説だけでは(連動作品で致し方ないのですが)消化不良部分として残念だと思います。しかし、辛い過去を持ちながら健全に生きていく、一人の人生と仕事のお話としては過不足なく素晴らしい作品です。
今回の主人公・十亀はカッコいいです。貧しくても卑しいことはせず僻まない、一匹狼でクール。挿絵や「キャッスルマンゴー」でも、あの目の細さや冷たいようでそうでない大人の男感すごく良いです。そして友人になる二宮が可愛い。彼らの交友シーンが本当に好きです。髪の毛を切る挿絵が全員のらしさが詰まっていて愛おしかった。二宮にはずっと出て欲しかった…大人になっても優しかったし…(ゾンビ)
まさか70ページ程で家族が亡くなるとは想像出来ず、本当に辛い展開でした。それまでも姉の小春の大人びた姿勢に泣けてくるのですが、余りにも悲惨です。
後半はずっとお仕事小説、映画製作のお話。
木原さんの作品で今まで読んだ中でも珍しい程、恋愛がほぼ絡むことなく現場現場現場のお話でした。それが凄く面白くて人間模様や現場の大変さもかなりリアリティがあって面白かったです。嫌な奴も出てきますが、いつも登場するクズ達より子供っぽい(笑)
十亀の達観した性格は変わらず貫かれていて、その為に恋人・万と口喧嘩になる(台詞はありきたりな感じがしたけど)ところ、悲惨な過去があってもそこからより人間臭くなっていく十亀と、彼がこれからチャンス(運)を掴み取り「リバーズエンド」のリメイクを完成させるところまで、またいつか読めたらいいなと思いました。
あれ、先生の話にしては全然痛くない…!?
といっても十亀の過去は壮絶なんですけどね…家族のシーンは気付けば涙落ちてました。
スーっと心を惹き込んでくれるんですよね。
『キャッスルマンゴー』未読なうえにろくに前情報仕入れなかったため、二宮くんが受けかと思っていました。
キャッスルマンゴープロローグとして間に入っていた漫画たった4Pなのにとてつもなく気になりました。
先生のお話とも凄くマッチしていてまったく違和感がない…!!!
ここの二宮くんの台詞がとても印象的です。
BL要素よりは十亀のお仕事メインでして…これはこれで一体どうなるんだ!!と純粋に続きが気になりました。
登場人物も多いですがあぁ、こういう嫌な奴いる!!ってキャラがうまいですよね。
この手のキャラが先生の作品で攻め受けやってるの見るの好きなのですが今回はオアヅケでしたね(笑)
万くんもとてもいい子そうなのでコミックも気になります。
余裕が出たら買おう。
表題作「リバーズエンド」は、「キャッスルマンゴー」の十亀の高校時代の話。
アル中の父親、借金漬けの暮らし。姉は工場で働き十亀はアルバイトに励むが、暮らしは一向に楽にならず…。
夜中、橋の上で泣く姉を黙って抱きしめる十亀の優しさが、たまらなく胸に沁みました。
姉は暗い川面を見ながら話します。父は母が好きだった映画「リバーズエンド」をまねて母の遺骨を海に流したのだと。このとき姉が映画のタイトルを口にしなければ、十亀が二宮の家でこの映画を見ることはなく、ラストシーンが十亀の心に深く刻まれることもなかったでしょう。ほどなく姉は父と弟と交通事故で死んでしまうのですから。家族の遺骨は川に流すしかなく、骨粉が散っていく瞬間を映画のラストに重ねる十亀が、悲しみまでも川に流してしまったように感じました。
十亀は借金取りから逃げる焦りと二宮への恋心がないまぜになり、二宮を襲って拒絶されてしまいます。何もかも無くし、ひとり東京へ…。
後に十亀は映画製作にかかわるようになるのですが、「リバーズエンド」のラストが十亀にとって大きな転換点だったことを示唆する描写があります。辛い十亀の過去に映画の神様から導きのような細い糸が垂らされていたと考えれば、この悲しい話に救いを見出せるような気がします。
十数年後、十亀は偶然二宮と東京で再会します。二宮は怒っておらず、失ったと思った友情は変わっていませんでした。別れ際、十亀が言った「しあわせに、なれ」には、不器用な男の精いっぱいの想いが込められているようで、ジンときました。
二宮が返した「そっくりそのままお前にかえしてやる」(=お前も幸せになれ)が、十亀の中で大きく響いたことを、「プロローグ」で描かれた十亀の表情から感じました。
だから、[プロローグ」の数年後を描いた「god bless you」は、十亀が辛い過去から踏み出し幸せになるまでを描いているのだと思いました。タイトルの直訳は「神の恵みがありますように」。英語圏で、次に会うことが定かでない友人に、「あなたの幸せを祈っているよ」という感じで言うことがある言葉です。
「god bless you」は十亀と万が恋人同士になって一年たった頃。十亀はAVから一般の映像に移り下働きをしています。十亀の尾道ロケのせいで旅行がダメになり、万がロケ先でバイトしたいと言い出したことから、二人は喧嘩になってしまいます。仲直りできないまま十亀は尾道に行かなくてはならず…。
十亀はAV監督の経験から撮影の段取りや演技指導もできる。主演男優と助監督のせいで現場が停滞する中、次第にスタッフに頼りにされる様子が丁寧に描かれ、十亀が映画製作にとても向いた人間であることが分かります。それに、そっけないけれど気遣いができる優しさもあり、主演女優が好意を寄せるほど男前です。
こんなにいい男なのに、なぜ万は許さないのだろうと不思議になりました。
撮影のトラブルに重ねて、十亀が好きなものでも諦められる、矛盾するような執着のなさが描かれます。なぜなのか。十亀の内面が深く描写されていきます。
にぎやかな場所が楽しいと思う自分は一人が寂しかったんだろうか、高校に行かずに働いていたら家族ももっと楽だったんじゃないか…。家族のことは諦めてきたと言う十亀ですが、心の底に寄る辺ない寂しさと後悔があり、過去から心が離れられないのだと感じました。
そして本当は万のことを諦めたくないのに、万がエキストラとして現場に来たら、自分から踏み込んでいくことができなくて。主役男優が起こしたトラブルがきっかけで、やっと向かい合う二人。愛し合う時の十亀は、情熱的で優しい。それでも万は不安だから、ずっと怒っていたし、自分のことをどう思っているか聞いたのでしょう。
「好きならもっと執着してください」「僕には十亀さんだけです」。万の言葉で自分の本心に気づく十亀。家族を失ったように大切なものを失うことが怖くて、執着しないで生きてきたのだと。万の傍で泣くことができて、十亀の心が少しずつ動き始めたように感じました。
二人で明け始めた海を眺めながら歩く場面が、この物語のクライマックスだと思いました。
万のまっすぐな思いに触れて、十亀は気づきます。万と同じように、自分も家族に愛されていたこと、その記憶はずっと自分の中にあり、だから今の自分がいるのだと。そして今、好きな男がいる自分は幸せなのだと。
明けていく穏やかな海原は、十亀の心そのもの。長い長い年月がかかりましたが、きっとこれからは、万とともに前を向いて歩いていけるのでしょう。
帰りのバスの中で、万に甘えてもたれかかる十亀が可愛いです。
幸せに気づくこと。それが一番の幸せなのかもしれません。
十亀の心を描写する場面で挟み込まれる雨や波の音、潮の匂い、風景の描写が、劇半のように迫ってきて、読後はまるで映画を見たような心地になりました。
キャッスルマンゴーで明かされなかった十亀の過去の『リバーズエンド』、小椋ムク先生による4Pの漫画『プロローグ』、キャッスルマンゴーのその後の『god bless you』。
この3つで構成された今作、ページの大半は『god bless you』です。
『リバーズエンド』はとにかく重く苦しい。
貧しい日々の中、二宮の存在が唯一の光だったでしょう。
そんな中家族を失い、そして二宮との関係を壊して地元を去る十亀…もう何ともいえない気持ちになります。
『god bless you』はキャッスルマンゴーの2巻終わりのシーンから繋がってます。
とはいえ、仕事メインで万との絡みは多くありません。
でも少ない登場ながらも、すれ違いながらも、二人が想いあってるのが分かります。
タイトルは『リバーズエンド』で最後に十亀が二宮に向かって言った言葉が繋がってるのかな。
『リバーズエンド』もだけど、素敵なタイトルだと思います。
キャッスルマンゴーだけ、リバーズエンドだけ、でも勿論お話は分かります。
でも十亀の過去が分かった上でキャッスルマンゴーを読むと、また違った味わいがでるというか。
リバーズエンドは読むと重い気持ちになると分かっておきながら、度々キャッスルマンゴーと共に読み返している大好きな作品です。
コミック作品「キャッスルマンゴー」のシリーズ作品で、その登場人物である十亀の過去が語られるエピソードと、「キャッスルマンゴー」のふたりのその後のエピソードが収録されています。
「キャッスルマンゴー」で、十亀は大人なのに万に対する態度がなんだか割り切れないぞ…と感じさせたのは、彼の過去や生い立ちからくるものが影響している…ということを説明するようなエピソード。あり得ないほど不幸に不幸を重ねた生い立ちなんですね。だから他人に対してどこか引いてしまうような大人になったんだなーと。
その後エピソードの方は、
最終的に十亀と万の二人が幸せそうなので良いのですが、結局のところこの二人が出会ってより救われたのは十亀の方ですね。若い万が年上の十亀に甘えているような体でいて、実のところ癒やされているのは十亀かな、と。万、けっこう強いよね。
もやっとしたり、うーむ…と思うところがないわけではありませんが、シリーズ通して読み応えはある作品です。
コミック「キャッスルマンゴー」は完読しています。
本作品は攻め十亀の
・過去(高校時代)の話
・現在(キャッスルマンゴーの後)の話
で構成されていました。
過去の話は重かったです。
キャッスルマンゴーでもちらっと十亀の過去に触れられていましたが、こんなに壮絶な過去を背負っていたとは・・・
事故で家族を失い、気丈に振る舞っているようで、やはりどっか壊れてしまっている十亀が可哀想で泣けました。
現在の話は、前半が十亀の仕事の話が中心で思ったほど万との絡みはなかったです。
でも十亀の人となりがわかる話しでした。
ボストンバックのシーンが切なかった。