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nihonkaigun kikka rengou kantai
擬人化という手法の持つ酷薄さを垣間見せる、
背筋粟立つ一冊です。
擬人化という手法を選択する場合、作者としては
二つの態度をとる事が出来るのではないかと
思われます。
自分の妄想をそのまま擬人化に仮託して描き出すか。
或いは、擬人化される対象の声を丹念に聴きとって
それを作品として再構築するか。
この作者さんのとっている方法はどうやら後者の様です。
だとすれば、楽しい反面しんどかったかなと拝察します。
単純なパズルでは無い訳ですから。
少なくとも評者が読んだ限りでは何かの賛美の為の
一冊ではありません。
そう言う色眼鏡が無用な一冊でしょう。
帯の文句ですが、本当にカッコイイです。
この2巻は、1巻にくらべ厚みも増し、いよいよとメインキャラの最後のお話が展開されます。
もうね、涙が出てきちゃって鼻水すすってます。
そのくらい彼等への入れ込みは半端ありません。
4コマ漫画では、小話やうんちくを楽しく愉快に展開させ、そしてストーリー漫画では史実に基づいた彼等の姿を、どの艦も己の矜持・誇り・そして愛情を持った人の形で自らの運命を受け入れていく。
その姿が潔くカッコイイのです!!
ここに、本当に擬人化という形の醍醐味を感じます。
艦や軍に興味のない方でも、この擬人化キャラクターは実に魅力的だと思われます。
他作家さんで武器擬人化「深夜隊」というのもあるのですが、それに比べてこちらのほうが幅広く支持されるのは、作者の妙に深入りした知識の披露や、思想が反映されていない、そして、愛されるべきキャラクターとして描かれている。
史実という根底をきちんと保ったまま、キャラクターが一人歩きしてないんです。
デフォルメとオリジナル性の高さという点で擬人化としての表現の仕方が商業としても抜きん出ているためなのだと思われます。
雑誌掲載が終了したときに、大和が最後の出撃をするシーンで終わっていました。
彼の最後は、いつもの顔なじみの艦たちはすでに全て姿を消し、小さな駆逐艦たちと一緒に出撃します。
そこに一抹の寂しさを覚えながら、各艦の最後もそうでしたが、なぜか涙が止まらなくて・・・
描き下ろしで、横須賀にいる三笠の記念式典の様子が描かれます。
もうすでにいない、瑞鶴・翔鶴・扶桑・武蔵・妙高たちに囲まれて、語る三笠・・・だけどそこに大和の姿はなく。
まだ彼等の元へ戻れない大和が和歌を詠むその歌が
「いざ子ども 早く日本へ大伴の 御津の浜松待ち恋ひぬらむ」
再び、涙が・・・・
作者さんのキャラクターへの艦への愛情もたくさん感じ取れる作品。
そして見事な擬人化がなされたこの作品は、本当に見事だったと言わざるを得ない作品だったと思います。
ありがとう~♪と言いたい!
参りました…。
何ですかコレは?
もう読み進むにつれて、ドンドン引き込まれて行きました。
言葉ではとても言い表せません。
取り敢えず、読んでみて下さい!
一巻の4コマ漫画で、キャラ達の姿をコメディタッチで面白く描かれていただけに、本編(?)に入った時のギャップが凄い!!
生き生きとしたキャラ達に愛着を持った後に、この展開は悲し過ぎる(号泣)
子供の頃観て泣いた映画「連合艦隊」を思い出しました。バックミュージックは群青で宜しくお願いします。
個人的には翔鶴と瑞鶴のオカッパ軍服姿に萌えました。
二人の最後のシーンは、涙なくして読めません。
BLにドップリ浸かっているそこの貴方、
たまには気分を変えて、こんな作品を読んでみるのも宜しいかと思います。
私も前述のお三方のレビューが無ければ手に取らないジャンルでした。
でも読んで良かった!
皆様も読んで損は無いと思いますので、マジでお薦めしちゃいます!
コメントを下さり有難うございます。
私も、ずっとこちらの熱いレビューが気になりつつも、自分には合わないだろうと思い購入を迷っていましたが、「泣けるBL」にはじめはじめさんが回答されているのを見て「これは年貢の納め時だな」と、やっと決心できました。
本屋で見かけただけでは絶対に手にとっていませんでした。
こちらこそ、本当にありがとうございます。
この本はそういうBLの香りが漂う以上に主人公である「大和」を通して、ただ戦争があって一人一人倒れていき、戦争が終わったという事実を冷徹に記していく本。
だから女性向の本として並べられている事によって半分以上の目にも止まらん所に置かれてしまうのが惜しいような気がする。
擬人化の本はほとんどの場合、事実をパロディ化することによって事実を軽くする効果があるのですが、
この本の場合は擬人化されているがゆえに、戦艦がすでに主力でなく象徴になりつつあることについて悩み、そして日の本を背負っているつもりだが、死に花に過ぎない!という事実の重さが十倍増しになっているということが読んでて辛く思うのです。
まだこれだと普通に戦艦が沈んでいく絵や乗っている海兵の心情吐露で見る方が心静かに読めますよ・・・。
こういう「萌えから遠いけど良作」にぶち当たるとちるちるさんの評価が「萌え」を基準としていることに切歯扼腕したうえに「中立」と「神」を悩むことになり、大体は中立にするのですが、この本は・・・「神」でしょう。
あ、最初と最後だけはスタンスが「なう」ですね。
とにかく戦争を賛美することも、声高に批判することも、今の平和を謳歌するのでもなく、ひたすら淡々と事実を擬人化された戦艦に語らせていく痛々しさが切ないです。
・・・もっと広い範囲の目に触れてもいい気がするなぁ。
軍事コーナーに置かれた方がいいような気がしますね。
その横に軍隊の萌え擬人化(少女Ver)が置かれそうな気もしますが、
それでもそっちの方が似合うかも。
夢見るお話の多いBL、とくに笑いを取りに行く話がおおめのふゅーじょんぷろだくとの本に混ざるとその重さが際立ちます。
こんにちは、眠れる森さん。
眠れる森さんの評価に自分の事のように嬉しいわたくしです♪
大きな書店に行くと、軍事コーナーなどありまして、そこに軍・兵器モノ漫画の一角など設けてあり、こうした本も置かれていますよ。
ま、いかんせんマニア向けコーナーではありますが(汗)
しかし、軍関係オタクやマニアの方々にも中々評判のよい擬人化漫画らしいです。
本当に、乙女系やBLコーナーの一角にだけ置いておくにはもったいないです。
軍艦にとくに興味があるわけではなく、知識もない私が、非BLのこの漫画を果たしてどこまで楽しめるのか、このたび評判の良さに賭けてみるつもりで購読したのが、大正解でした。
たった二冊の漫画が、それを読むまでこの分野に何の関心もなかった私に、おおまかでもイメージと一定の理解を与えてくれました。
何より、面白い。
取り上げられているのはおそらく、膨大な情報を含んだ、とても複雑な出来事なのでしょうが、それをほとんど何も知らない者に、苦もなく楽しませてしまう、牧先生の情熱と力量に、尊敬の念を抱かずにはいられません。
尾上与一先生の小説「碧のかたみ」のイラストが印象的なのは、単に牧先生の絵がきれいで、話と合っているためだけではなかったと、今、分かりました。
むぼち様、初めまして♪
答姐では御礼のレス、どうも有り難う御座いました(*^^*)
私も軍艦に特に興味がある訳でもなく、
まして苦手意識の強い擬人化モノとあって、期待半分で読んだのです(-_-;)
結果……本に向かって土下座しましたよ!!
牧さんの迫力ある絵が、これまた素晴らしいですよね♪
この暑苦しい思いに共感して下さり、
本当に有り難う御座いました\(^o^)/