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gokudou darlin'
タイトルに極道ってあるけど、重い話でもなくサラッと読める1冊。
お母さんの再婚で義兄弟になった2人。
新婚旅行ですぐに亡くなってしまったんだけど
オイオイ、お母さん、普通息子には旦那さんの職業くらい話してるんじゃないのか?
(と、一人でツッコミ)
勿論、その息子とくっつく訳ですが、後半もう1人の弟も登場でシリアス系に?
かと思いきや、巽が2人のお兄ちゃんって感じで一軒落着!!
本当にササッと終わってしまったので、もう少し何かが欲しかったかなぁ…私は。
別作で擬人化が1本。
ヤッパリ耳、尻尾はいいなぁvv
吉宗の、眼差しだけで、台詞の無いいくつかのカットが色っぽくて。その眼差しを向けられたら。
意識してからの巽も、それはもぅ、体温がカッ‼︎ と、上がっている事でしょう。
それほどまでに、いやらしい‼︎ タレ目。大きな口。ガッシリとした体格に太い首。
キャラクターと設定が似ていることもあって、「唇にナイフ」の任侠モノと若干混同してました。
そっちも義兄弟ラブ♡ でした。
遺産を相続しないと言っている義兄に単純な興味を抱いていた吉宗は、巽に会って、
その人柄と、多分見た目も好みだったんだと思う! アッサリ惚れてしまう。
あの手この手で、迫りまくり、結局手に入れる。
中盤から、吉宗と兄弟の政宗とやらも登場し、当て馬というか、突然の骨肉の争い風になって、
吉宗が大怪我を負うことになったりと、やや事件化するものの、巽の心情的には、
そんな事よりも以前にほだされまくっているので、割と簡単にめでたし! となる。
物語はそんな感じなので、やはり見どころとしては、いやらしい吉宗の目付きに極まれり。
最近の藤河先生の綺麗な絵の方が、もちろん好きなんだけど、この頃の雄臭い攻め様も、それはそれで良いなって思う。
同時収録は、猫擬人化のショートストーリー。よくある、頭のてっぺんから猫ミミが生えているわけでは無く、ヒトの耳の位置から耳がふわぁーと生えているのが新鮮。ロシアンブルーの美猫ちゃんのツンデレっぷりをもっと見たかった。
いつも藤河るり作品は、どっか惜しいところがあって、特に切ない系に関して外してしまうことが多いのですが、それでも絵は好きなので読んでしまう作家さんです。
今回は、全く血の繋がらない兄弟モノ。
めちゃ傲慢で俺様のヤクザの弟に、清貧で頼りがいのある男前な兄のホストという組み合わせ。
過去作品比で、自分的にかなりいい評価が出ました♪
絵の描かれ方も、いつもとちょっと違う感じがする。
それはきっと攻めがタレ目の極道を感じさせる漢フェロモン系に描かれているのが、個人的に気に入ったのかもしれません。
普段は前髪を上げて立ててるんですが、寝起きとか髪をおろしてるんですが、背が高いガタイのいい設定のせいか思わず、ケンシロウなのか!?と(爆)
筋肉の割れた体の描写も見ものかな♪
ホストのお兄ちゃん、清貧設定のせいかスーツ姿がサラリーマンみたいなのも何かいいかもw
貧乏な母子家庭で育った主人公・巽の元に遺産相続の通知文書が届くのだが、放置している。
自分を育ててくれた母親は、再婚して幸せを掴んだ矢先、新婚旅行先で事故に遭い亡くなってしまい、それは再婚相手の遺言なのです。
ある日、店に吉宗という男が新人ホストとしてやってきて、店の№2である巽のボロアパートに住まわすことになる。
店が地上げと買収で遠極組に狙われているという噂が飛び交っている中、店の周囲をうろつくヤクザに、吉宗が巽を「オレの兄貴だから」と紹介する。
吉宗は母親の再婚相手の息子で、父親亡き後組を継いで組長となった、血の繋がらない弟だったのです!
父親の遺言を見て、あったこともない義兄に興味を持った弟は顔を見るために店にきたのでした。
そして、巽の生活ぶりと人となりを見て、気に入ったと、店の買収を盾に巽を自宅へ監禁してしまいます。
吉宗の激しい巽への執着愛があるのはわかるのですが、傲慢すぎるが故か、巽視点のせいか(w)今ひとつそれが本当に愛情なのか、遺産を巡るたぶらかしなのかちょっと判断つきにくいですが、
巽は、吉宗と生活することで、少しずつ意識するようになっていくのは大変にわかりやすいです。
吉宗は傲慢だけど、ベタ惚れでメロメロをかくしているんだと見て取ると、この超大型傲慢ワンコも結構かわいく見えてくるかも。
そして巽が男前なのがいいですね♪
途中で吉宗の弟・政宗が登場します。
彼は、巽が遺産狙いだと決めてかかり、組長の座を狙うべく吉宗の命さえも狙いかねない非道の男という設定らしいですが、
結局のとこと、男前な巽に惚れる!?
ラストの結末円団がさささっ、とまとまりすぎたので、ええーっ!?って感じで、
本当は、描き下ろしで冷酷な政宗が辰巳大好きワンコに変身して、吉宗と巽可愛がり争いをする番外編があったらたのしかったのに!
と、それが残念でなりません・・・それがあったら、もうワンランク評価あがったかも・・・
結構漢くさい、ヤクザの設定と、およそホストらしからぬ、とても人のいいホストという組み合わせが新鮮で起伏のある話はとても楽しめました。
同時掲載は、猫ミミ尻尾の擬人化モノです♪
母親の再婚で義弟になったのは、極道の頭だった・・・そして兄貴と呼びながらも
強引に迫りくる義弟に振り回される受け様なのです。
母親が再婚して、母子家庭で苦労してこれから女として幸せになるという時に
新婚旅行で事故に遭い、義父と共に亡くなってしまった母。
そして受け様は一人で、将来自分の店を持つべくホストで地道に頑張っている。
そんな日々に、義父からの遺言で受け様にも遺産を受け取れると何度も手紙が来ていたが
受け様は、最後に母親を幸せにしてくれたことだけで、遺産など見向きもしない。
目標の為に地道に生活してる受け様はかなりホストなのに堅実なんですよね。
そして、そのホストクラブに新人がやって来て、店長に頼まれ受け様は新人を自宅で
面倒を見る事になるんです。
実はその新人が顔も見た事が無い義弟の攻め様なんです。
寡黙なわりに、何かにつけて受け様を触ってくる攻め様、何やら攻め様に懐かれて
しまった感じで、その懐きが次第に強く執着に近い感じになってきます。
そして、受け様が義弟の事を知り、挙句極道の頭だと知り驚愕しますが
この受け様は、結構物事に動じない人で、でも次第に攻め様にドキドキしてしまう。
堅実で意外に真面目な受け様と極道の攻め様とのラブストーリで、後半で出てくる
もう一人の義弟とのトラブルで二人の関係が大きくかわります。
極道に懐かれる遺伝子が組み込まれているのかも知れませんね。
藤河さんはちょっと何かが足りないと思うことが多々ある作家さんなのですが、絵が綺麗なので読んでいます。
でも今回は今まで読んだ藤河さんの作品の中でも結構ツボに嵌る作品でした。
裏表紙のあらすじ紹介に「ハードボイルド」とあるのですが、それよりほのぼのした印象です。
裏社会っぽい展開はあるのですが、それ程緊迫した感じじゃありません。
攻め様の要望がタレ目で優しそうな目に、受け様に対しては少しワンコっぽい印象もあるので余計にそう思うのかもしれません。
部下に対しては厳しいので、受け様に対する態度とのギャップも楽しめます。
年下俺様攻めのカテゴリーに入るのでしょうけれど、受け様がダメ!と言ったことには結局従うし、嫌だと言うこともしないので、かなり惚れてるんだな~と感じられてキュンキュンしました。^^
受け様も男前な性格で好印象です。
同時収録作品は飼い猫の擬人化。
元野良で拾われたらしい虎猫と、こちらも拾われてきたロシアンブルー。
ロシアンブルーのクールな美人っぽさと、ボス猫なのにロシアンブルーには甘い虎猫が可愛いです。
893が出てくる作品の受けって、魅力的な人柄の子が多い気がします。
見た目は女性的でもキレたら組長より怖いとか、惚れた男のためにタマを投げ出す覚悟があったりとか、芯が強くて肝が据わっている「ザ・姐さん」。
この作品では姐さんポジションに当たる巽が、途中まではすごく魅力的です。
だけど、途中から残念になってしまう、大変残念な話です。
女手ひとつで苦労して自分を育ててくれた母親が再婚。
ようやく母にもしあわせが…と思った矢先、新婚旅行先で母と再婚相手が死亡。
天涯孤独になった巽のもとに、再婚相手の遺産相続の話が…。
養子縁組をしたかどうかは分かりませんが、妻となる人の子供は自分の子供と同じという大きな愛情から、遺言状を書き直したのだと思います。
それに対して「母をしあわせにしてくれただけで十分」と放棄しようとするのもカッコいいんです。
だけど「父の言うことは絶対」という信念を持った新組長・吉宗は、父の遺志を遂げることが父への供養だと思っているようで退かない。
ここまではいい。
なぜ家に連れ帰る。
なぜファミリーにしようとする。
吉宗が巽の人柄を知って惚れるのはいいけれど、それとこれとは話が別というか、もう養子縁組してたのかな?
それで「家族になったのに、ひとりでボロアパートに住ませるなんてできないッ!」ということなのでしょうか。
成人済みの人間がどこで何をしようと関係ないというか、血の繋がった兄弟でもいつまでも同じ家には住まないし、現に実弟の政宗は香港マフィアっぽいし。
なのに養子縁組したか不明の巽に対しては、勝手にアパートを引き払って軟禁して、「ホストを辞めろ」とまで口出ししてくる。
組員たちも「身内がホストをしてるなんてメンツが立たない」とか言うからには、養子縁組してたのか?もうそこばっかり気になってしまう。養子縁組したの?
しかも遺産相続だけじゃなくて、「一緒に住むこと」が遺言になってる…。
母親の再婚相手、いつ亡くなるか分からないのに。
80、90まで生きてたら、巽や吉宗も5、60代。
それでも「一緒に住め」なんて遺言、する?って、もう気になることがあると粗探しばっかりしてしまう自分がいや。
そうこうしてるうちに「ホストは母のような疲れた女性を癒すためにやってる」なんてカッコいいじゃないか!という台詞を言っていた巽が、どんどんただのツンデレに。
真っ赤になってきゃーきゃー。
意識しまくってはきゃーきゃー。
最初のキャラが良かっただけに、ツンデレ苦手なわたしにはつらい展開でした。
遺産相続放棄は死後3ヶ月以内。
母親が亡くなってまだ3ヶ月も経たないのに、母を偲ぶ場面が一切ないのも…。
いかん。
粗探ししすぎだ。
タイトルから「極道!」と期待して読むと、設定だけなので物足りないと思います。
「ダーリン?溺愛系!」と期待して読むと、そこまで溺愛エピソードが出てくるわけではないので物足りないと思います。
中盤からひたすらツンデレメインなので、ツンデレをおかずにごはんが食べられると言う方におすすめです。
評価下げてすみません。