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amai mizu
1巻より人物の掘り下げ部分が多めに感じた2巻。遠藤と神宮司の関係性がしっかり形になって、篠口との決着も綺麗。タイトルの持つ意味の重さを感じつつ、爽やかな余韻を味わえる読後感だった。
最初の事件は狂言誘拐で、篠口を描くためのエピソードかな、という内容。遠藤を口説く篠口は、結局最後まで本気には見えなくて、でも別のところからSOSは出ているような、危うい印象。篠口だけはまだまだ心配で、この先も知りたいと思った。
親を亡くし、生死と隣り合わせの仕事をする遠藤は、軽い口調でさらっと重いことを言う。それに対し、神宮司はひるまずに踏み込んでいけたのがすごい。むしろ神宮司の方が覚悟が決まっているかのような。
見どころとなる大きな事件は、拳銃を持つ犯人グループの立てこもり。建物内に入っていく一名に遠藤が選ばれるが、その理由が辛くて泣けた。同時にとてもシビアな世界を実感する。
できれば解決までに印象に残る何かが欲しかった。個人が活躍できないのは仕方なくても、神宮司の方は存在感までちょっと足りなくなっていたので。新鮮なエピソードがなく、状況に反し緊迫感があまりないところも残念だった。
エピローグは一番イイところを篠口に話すという、遠藤らしさ。遠藤が見つけた、神宮司とのしっくりくる関係性にとても萌える。生死を委ねるって究極形なのでは……と、もう言葉が出てこない。
巻末短編は、まだ恋人としてはぎこちないものの、意識の変化が見られて良かった。なんともいえない初々しさというか気恥ずかしさというか、そういう甘酸っぱさでむずむずできる。
面白かった。シリーズの他の作品も読んでみようと思う。
バディもの、刑事もの事件もの、そして「強い受け」「ひたすら追いかける攻め」大好きな自分の全てに刺さる神作品でした。
もう好きすぎて一度読み終わった後、最初からもう一回読んだ…
タイトルの「甘い水」って、どういう意味だろう?…と、1巻が終わった時点で不思議に思っていたのが、そういうことかーーー!!!と2巻で解決。グッと胸の詰まる、痛く切ないエピソードでした( ; ; )遠藤…!!!
もうね、なんといっても遠藤という受けの魅力。そして遠藤に恋焦がれてやまない神宮寺。攻め受け二人とも最高に格好良いです。
1巻序盤であんなに頑なに神宮寺のことを嫌っていた遠藤が、「遠藤が死んだら泣きます」とはっきり言い切る男に”守られる”ことの心地よさを感じ、徐々に徐々に心を開いていく様子に、神宮寺じゃないけど心が震えて涙が出そうになります。
すごく好きなのは、神宮寺の実家に行き、二人で花火を見上げながら遠藤が呟くシーン。
「花火とシャボン玉は似てる。きれいに跡形もなく消えるあたりがさ。桜も…パッと咲いてパッと散るところが(ちょっとうろ覚え;)」とかもうね、切なくてなんとも言えない気持ちになっちゃいました。この人をどうにか自分が守っていきたいーという神宮寺の強い思いと胸の痛みに、グッと共感してしまいます。
とても強い(肉体的にも精神的にも)んだけど、過去の壮絶な経験から、誰にも偽ない脆さを抱えた遠藤が、拠り所にできる場所。それが神宮寺の腕の中なんだなあ…そんな場所が、ついに遠藤にもできたんだなあ…と感慨深く、読み終わった後も色々噛み締めてしまいました。
ああ、この続きが読みたいなあ…
前作で長年の想いを打ち明け、遠藤と体の関係を持てた神宮寺。快楽に弱く、20歳で両親をハイジャック事件で喪った遠藤は大事な存在を作ることに消極的。それどころか大事な人という意味がよく分からない。そんな遠藤に響いたのはあんたが死んだら俺は泣きますという神宮寺の言葉だった。
ここまでが前作まで。以下、ネタバレありです。体の関係を持つようになったが遠藤は神宮寺に好きという言葉を使わないし、そもそも付き合っているという認識もなさそう。神宮寺に結婚して親に孫を見せて上げろと勧めるほど。
その根底にあるのはハイジャック事件で亡くなる前の母親のこと。詳しくは書かれていないが体の欠損や体の大部分を占める大やけどの影響で徐々に意識を保てなくなり、苦しみから生命維持装置を外して欲しいと訴える母親。母親がなくなればこの世から身内がいなくなる遠藤は母親の苦しみを身近に見ていながらもその決断をできない。そうこうしているうちに母親はなくなってしまう。母親の葬儀などが落ち着いた時、遠藤はそれまで何を食べても味覚を覚えなかったが、飲んだ水が甘いと感じた。もうこれで、母親から生命維持装置を外してくれと決断を迫られることは無い、と安堵の気持ちからようやく味覚が戻ってきた。そんな自分を薄情者だと断じた遠藤。
甘い水ってそこからかぁ~!と思いました。正直、前巻では甘い水なんて表現出てこなかったので、タイトルの意味が分からなかったのです。自分を薄情者だと思うからこそ自分は結婚をするつもりは無い、ということなんだろうと。辛い期間の終わりを告げた甘い水の存在。
その場で遠藤には何も言えなかった神宮寺。どこか刹那的に生きる遠藤に神宮寺の永遠を誓うほどの愛情は伝わるのか。
この巻でもSITらしい事件が起こり、人質を取られた現場に突入するなどかなりハードな展開が待ちますが、命を賭けられるのは自分の生命維持装置を切ってくれる神宮寺が後ろを守ってくれるから。危険に身を置く警察官CPらしい信頼関係のあり方でとても痺れます。果たして神宮寺は遠藤にとっての甘い水の存在になれるのか?
その事件を終えたからこその甘々な温泉旅行があり、最後にご褒美をいただけた気分です。
時系列的には「墨と雪」にグッと近付いてて読んでて嬉しかったです。
相変わらず篠口のイメージはあんまり良くはなくて、1人で空回ってる印象でした。遠藤にちょっかいを掛けながらも、黒澤と関係してたんだなと思うとちょっとだけ複雑でした。
今作では遠藤が網膜剥離を起こした原因である事件が書いてありました。
お仕事BLとしてもとても面白いですね。
事件が起きたきっかけとか、犯人との交渉、遠藤の活躍や神宮寺の思い…全てがバランス良くて読んでて唸りました。とにかく遠藤も神宮寺も格好良かったし、二人が恋人になって行く過程に凄く萌えました。
シリーズの他の本も購入してるのでゆっくり読んで行きたいと思います。
一巻では女の子にモテモテで色んな子を取っ替えひっかえしていたことを、遠藤だけじゃなく周りのキャラからも何度も言われていた神宮寺。そんな設定ながら、遠藤に対してはひたすら健気&一途な神宮寺。恋愛の進め方に関しては不器用そのもので、なんかもう、女の子云々と言われてるのが可哀想になってくる。それくらい、前作よりも神宮寺の大型犬ぶりに拍車がかかっていると感じた。
こういうキャラが、本当に好きで好きで。もう愛しくて応援したくなってくる。神宮寺のテキトーな敬語というか、ですます口調なのに「あんた」呼びとか、もうツボで。
神宮寺の言動に萌えすぎて悶えながら読んでいたのだけど、遠藤の語ったタイトル回収のエピソードで、まったく予期せず泣いてしまい…。
ストーリーに関してはまったく不満がなく、レビューしようにも書くことがあまりない。「甘い水」からの一連のシーンは重い雰囲気で読ませるし、脇キャラもしっかり立っていて、クライマックスは緊張感もあって面白かった。神宮寺がなにかと目の敵にしてた篠口さんも、私は嫌いになれなかったので、ちょっと切なかったな。でも遠藤の断り方がなんか腑に落ちたというか、納得のいく退場のさせ方でよかったです。
糖分マシマシのために書かれたという巻末のSSも、メチャメチャよかった…。気を許してる感じの遠藤が超可愛い。温泉エッチの話なんで、まあそこは期待通りにフフーンハハンなんだけど、それだけで終わってないのがすごいところで。神宮寺の愛は、遠藤の凍りついていた心を溶かすことができたんだと思えて、あー、いい話だったなと素直に感動してしまった。報われてよかったね、神宮寺。
アサルトスーツ萌えとか言ってる場合じゃない(笑)
とっても感動しました。
個人的に欲のままに奔放に生きるタイプって好きじゃないんですが、遠藤の場合そうなってしまった理由がきちんと見えてくるので、嫌悪感なくむしろ愛しく思えました。
本編の終わり方、ふたりが交わす約束がなんとも淡く儚げで好き。
と思っていたら『甘さの在処』のラストがさらに良い。
あぁ...ここで泣くんだね、遠藤。って。
遠藤の変化や、やさしい未来の兆しを感じ取れる、じんわりと泣けるラストでした。
神じゃ足りないくらいよかったです。
甘い水2巻はBLとしては勿論、警察もののハラハラさ、そして生死について考えたり…と、とても読み応えがあり面白かったです。
タイトルの『甘い水』は、そこからか…と唸りました。
秀逸なネーミングセンスに脱帽です。
遠藤の壮絶な過去は、彼にいろんな物を麻痺させてしまいました。
それが神宮寺によって目を向けるようなり考えるように。
当て馬の篠口氏は嫌な役割でしたが、彼無くては遠藤もそこまで考えられなかったのかもしれません。
そしてお互いが命を預けられる存在って、とてつもない覚悟と情ですよね。
そこに辿り着いた二人が、たまらないくらい愛おしかったです。
れん先生のイラストもとても良かった!
表紙・口絵・挿絵、どれをとっても想像以上に素敵でした。
1巻は面白いけど『神』寄りな『萌2』かな〜という評価だったんですが、タイトルの意味を知り遠藤の心理が完璧じゃなくとも理解できた2巻は、間違いなく『神』作品でした。
墨と雪を読んで、当シリーズにドはまりしてしまいました。
当本も長らく寝かせていたのですが、最近になって、
神宮寺可愛いと思えるようになりました。
警視庁特殊班捜査係(SIT)所属の二人がカプで、
1巻で体の関係は出来てるけど、恋人なのか???
という状態のところから始まります。
本編210Pほど、あっまあま後日談30Pほど。
最初「甘い水」って、てっきり「あの出るやつだ」と思い込んでたので
分かった時、めっちゃ恥ずかしかったです、先生すいません・・・
メインカプの神宮寺、遠藤以外では
宮津:SIT&寮の先輩。チェシャ猫みたいに笑う。シリーズ通して出番多め。
篠口:墨と雪のメインカプ。交渉役をやる。物静かでソフトな印象。
遠藤にアプローチ中で神宮寺をけん制中。
遠藤とだったらどっちが攻めだったんだろう。。。とふと思う。
墨と雪の時とちょっと印象が違って、ちょっと嫌な感じ(笑)
田所:SIT&寮の後輩。遠藤の愚痴聞き役。
が出てきました。峯神、名田(天使のささやき)、山下(Zwei)、
黒澤(墨と雪)は出番なし。
なんで遠藤を好きになったのかがやっぱり納得しきれなかったのですが、
神宮寺のワンコ属性としか思えないキャラが面白くて、
何回か噴き出し笑いしてしまいました。
耳つけてたら、絶対垂れてるよ、今・・・と想像してしまって。
(コミカルな作品ではないのですが)
当作内でケガをしてしまう遠藤ですが、そのことにより、
神宮寺への想いを再確認でき、そして神宮寺も前にもまして
一生懸命「そばにいる」と訴えるところが、とても良かったです。
口下手な神宮寺だけど、頑張って言葉で伝えてよ!と応援あるのみです。
そして、なかなか厳しい人生を送ってこられた遠藤が
神宮寺と一緒にいることで、生きていく!と思えるようになったのでは
と感じられ、ちょっと安心できて終わることが出来ました。
お話としては王道なのかなと思いますが、
各キャラについ入れ込んでしまうのは、キャラがすごく生きてるから
なのかな。
上巻レビューがついにアップできました。この勢いで下巻レビューにも挑見たいと思います。
上巻の初めのぎこちない雰囲気はどこへやら、すっかり雪解けして(一線も超えましたしね)、宮津には「お前らいつの間にそんなになった?」と不思議がられる下巻の神宮寺と遠藤です。
一気に下巻まで読み進めると、神宮寺のキャラ描写に若干の違和感があるかもしれませんね、基本的にワンコなのは変わりませんが、何というか、より無口な不器用さが前面に出ています。
遠藤はですね、ヤバイくらいに魅力爆発です。下巻は遠藤に照準を当てて描かれていますので、ページを捲るごとに、惹かれていく感じでした。
遠藤は非常に優秀ですが、情緒の面が一部止まっているような、危うい側面を持つ男として描かれています。
好きだからセックスするという思考回路に欠け、清々しいまでの食いしん坊。神宮寺の気持ちを頭では分かっても、心では今一つ受け入れてはいない。
それは過酷な過去に関係しています。
両親を失った飛行機事故。父親は即死、母親は重傷を負い、時間が経ってから亡くなった。
即死した方が苦しまなかっただろうと、悲しくも思わざるを得ない、非情な時間が流れた果てに見送った命。
甘い水とは、呆然自失の状態で口にしたミネラルウオーターのこと。甘い水の意味が分かると、篠口が言った、遠藤はどんなに打ちひしがれても自分の足で立ち、前へ歩こうとする。という分析が深く響きます。そのために、無意識に鈍感になっているのだと。
クライマックスは、昭和四十年代に起きた、浅間山荘事件がベースになってると思われます。
潜入していく遠藤、そうだ、ここでもグッとくるんだった。とにかく最後まで目が離せない展開になっています。
全体を通して私が思うのは、かわい先生はSITのハードな世界を見事にbl 小説として書ききったということです。
例えば、ガチな特殊部隊モノに精通している人からみれば、不思議な作品に位置付けられると思うんですよ。作戦段階はすっ飛ばして、男たちの物語が展開されてますから。
一貫したその姿勢が、甘い水に言い難い独創生を与えていると思います。
誰かに、bl 的な小説ってどんなのだろうと聞かれたら、私はこの作品を推すかもしれません。