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mabataki wo san kai
すっかりハマって読み込んでしまうようなストーリー展開で何度ウルウルさせられた事か
映画のゴーストを思い浮かべたり、同じく映画の、シックスセンスを彷彿とさせたりと
なかなか、一筋縄でいかないくらいの展開で飽きさせません!
お話は幼なじみ同士の恋のお話なのですが、単純な恋愛ものではありません。
そこに家族への思いや絆、二人の思いの強さ、後悔と懺悔、色々なものが詰まってるのに
全てが、1本に繋がって行く、そんな展開のストーリーなのです。
幽霊の恋なんて、ファンタジーでもかなりシリアスな感じになってしまいそうですが
それでも、読まずにはいられない、ふんわりした愛情に涙を誘う展開で、でも、時に
コミカルな要素もあったりと最後まで楽しませてくれる。
読み進めるとタイトルの意味合いが理解出来て、納得出来るのです。
内容は、身体が弱いために都会から療養を兼ねて、田舎の別荘にきた受け様と
同じ年でふとした事が切っ掛けで、唯一無二の関係になり、年ごろになって
恋を自覚しあって、二人で将来の生活設計を語るまでになるのですが
やっと長い思いを伝えあってこれから二人でという時に受け様が死んだと知らされ
攻め様は失意の中で生きていく事になるのです。
そんな表面上は笑顔で他人と接する攻め様ですが受け様を失った慟哭の2年
そんな寂しさに押しつぶされるような日々の中で奇跡が起こるのです。
きっちり、赤い糸で結ばれているような運命の二人、この二人には運命以外の言葉は
考えられない程だとラストでも実感してしまうのです。
幽霊ものなのにハッピーな展開で終われるなんて流石、凪良先生ですね!
ありきたりのファンタジーで終わらせないなんて凄すぎでした。
いつもに本を買う時の参考にさせて貰ってる
茶鬼さんとmarunさんのレビューで高評価だったのと
円陣闇丸さんのイラストという事で読んでみました。
私も、色々な小説を読んできましたが
泣けると思った本でもせいぜい、1回か2回
でしたが、このお話はもう何回もグッと来る
シーンがあってヤバかった( ; ; )
しかも、可哀想な場面での泣けるではなく
感動でのグッとくるだったので私にとってはその点も
良かったです(笑)基本的にアンハッピーは苦手なので…。
でも、あらすじにもあった幽霊と書いてあったので
どんなラスト⁈と思いながら読んでいきましたが
そう来るか‼という感じで私には面白かったです。
途中からはSFというかファンタジー色が
濃くなりましたが、幽霊ものと最初から
わかっていたのでOKでした。
主人公の2人の気持ちを丁寧に書いてあって
お互いを思う気持ちが本当に伝わり
非日常的な設定なのに読後感は温かな気持ち
になりました。良かったです。
でも、この作品は円陣闇丸さんのイラストが
あったからこそとも思えました。多分、可愛らしい
イラストだったら、ここまでの静けさの中の
2人の思いも伝わらなかったんじゃないかなと
思います♪(´ε` )まぁ、ファンという点も大きいですが(笑)
私のお気に入りの一冊が増えました♡
アメリカFOXドラマの「ゴースト」等もそうですが、私は幽霊物には弱いです。
幽霊そのものが好きとだとか興味があるとかではなく、
愛する家族や恋人、友人に2度と会う事が出来なくなった人の気持、
もしくは、その大切な人達を残して死んでしまった人の気持などを想像すると、
たまらなくなります。
そしてこの話も例外に洩れず。何度涙したことか・・・
物語は、令が亡くなってすでに2年経った時点からスタートします。
沓野木村で変わり映えのない毎日を送る一佳。
さりげなさを装って、自分の中の寂しさに気付かないようにしながら、ただ令を想いながら。
令との思い出深い空家の中で、独り言を言いながらお弁当を食べるシーンは、
胸が痛くなりました。
その後、2人の出会いから幼馴染として過ごした日々、
17歳の夏にお互いの想いを通わせ恋人となった昔の思い出話が続きます。
そして運命の21歳の夏。
令は家族にカミングアウトして沓野木村で一佳と一緒に暮らす決心をしますが、
両親と口論になり家を飛び出した令は、交通事故に合います。
半狂乱になった母親に「令は亡くなりました」と告げられた一佳。
混乱し呆けている一佳の様子が痛々しくて苦しくて、読みながら涙が止まりません。
・・・神さま、どうか、今すぐ俺の小指を切ってください。
この一行で、もう号泣です。電車内で読んでなくてよかったよ。
とにかく、令を失っても平穏に毎日は過ぎてゆき、季節は美しく巡り、
その中で恐ろしく深い絶望を抱えながら日々を送る一佳の姿が、余りにも辛いです。
よく「時間が解決する」と言いますが、深い悲しみも然りなんでしょうね。
でも、それが余りにも深い時は、いったいどれ位経てば癒されるんでしょうか?
ひょっとしたら、一生かかってしまう事もあるのでは?
両親は幼い時に亡くなり、その後ずっと一緒に暮らしてきた祖父も逝ってしまった。
その淋しさを埋めてくれた最愛の令にさえ、置き去りにされてしまった・・・
たまに自分の小指をじっと見ながら、
見えない赤い糸を伝って死んだ令に会いに行きたくなる一佳の淋しさはどれ程なんでしょう。
もう死んでもいいですかと神さまに問いかける一佳に、
この本は読むんじゃなかったと後悔するほど胸が痛かったです。
一番好きなのは、おもちゃのカエルのシーン。
「地縛霊」という言葉のイメージに一瞬青ざめた一佳を怖がらせないために、
令は、おもちゃのカエルに入っておどけて見せます。
一佳にキスされておもちゃのカエルからこぼれた涙は、ありえない、奇跡の涙だと思います。
あと、腕がちぎれ、目玉のボタンが片方ぶら下がったぬいぐるみのシーンは、
爆笑しました。私でも間違いなく気絶します。
最後はどうなるのか凄く不安に想いながら読みましたが、
意外なハッピーエンドで本当に嬉しかったです。
私はやはり、物語は悲しい最後は嫌なので・・・
幽霊物は、評価が分かれると思いますが、
私はこのタイプの話を読むたびに、明日が必ずあるとは限らない事を思い知ります。
「そのうちに」とか、「いつか」と、
やるべき事や伝えるべき事をついつい先送りにしてしまいますが。
といいながら、結局日々の生活に追われてしまうんですけどね!
これはおススメです。
何度も目を拭く為、どれだけ読むのを中断したか分かりません。
元々感情移入しやすいですが、こんなに嗚咽して呼吸を整えて本を読んだのは久々でした。
少しの間の同級生。
心が通じ合って、毎年、年に数回長期間会って、本当に本当に大好きでお互いしか要らないと言い切れるほどの一佳と令。
立場も環境も性格も何もかも違うのに、心の距離は息が掛かる位寄り添っていた、大事で大切な存在。
突如「死んだ」と告げられた恋人。
それから時間が止まり、何も変わらない日常の中、大事なそれがいなくなる現実。
突然降って湧いたかのように現れた、けれど触れられない愛する人。
そして、突如「お前も死んでいるんだ」と告げられた恋人。
読めば読む程、私の想像では追いつかない出来事が起こり、すぐ次に進みたいのに、じっくり読まないと勿体ない気持ちにすらなる展開。
けれど怖い気持ちも同時に湧くんです。
この2人の存在と展開が、あまりにも私は読めなくて。
令が死んだり、地震が起きたり、突然の事が又すぐ起きちゃうんじゃないかと心がハラハラして止まりませんでした。
幽霊、というのとは又違うようなイメージ。
やはり「魂」という言葉が一番合うのでしょうか。
思いや念、良くも悪くもその強いものがお互いを引き寄せた。
だからこそ、二人だからこそ出来た事が大きかったり、一佳の家族が助けてくれたり、令の両親が助けてくれたり…。
二転も三転もする展開の中で、読み終えると分散せず、全てが一つに繋がる満足感に暫く呆けてしまいました。
あのエピソードが、あすこに繋がるなんて。
実は運命の神様は、あの人らだっただなんて。
4年と2年。
時期もスピードも違うけれど、ようやくその時に、二人の強い思いが合致して、又出会えたのだろうと思います。
ただ。
……令の手紙、あれは色んな意味で卑怯ですよぉー……(涙)
同時収録されている『夏より』では、その後の2人の生活が垣間見れます。
ただ二人の甘い生活じゃない、それにプラスされた、不思議だけれど重たく切なく悔しく酷く儚く美しい命の話。
一佳の言う「ラッキー」は、本当にその言葉にのみ二分されると思います。
ラッキーじゃない人を知っていると尚更ですよね。
小さな当たり前こそが彼らの大きな幸せに繋がるのかと思うと、心がすうっと透き通る気持ちになります。
読み終えた今、目を閉じて余韻に浸って、そして目を擦る仕草が繰り返されています。
運命って信じていないんですよ。
奇跡とか霊的な出来事は、誇張か妄想か科学で解決できると思っているし。
だけど、これは自分の片隅にある「信じたくないもの」がとうとうと語られていました。
BLなんだから、お茶らけたり昼メロだったりエロだったりで良いんだって!って、ほとぼりを冷まそうとしたけど、駄目でした。引き摺られました。
ノスタルジーな少年時代の出会いは、本当に可愛らしく甘酸っぱくて、一文一文が微笑ましくてね。
ため息が出る位の表現力を、心地良く堪能していたのです。
それが、恋人・令(りょう)の死で、深海の底に沈められるという(泣)
一佳(いちか)の終わりの見えない孤独、知らなかった過去から得る自責、令と再会の喜びと対の虚しさ、どれもがね、両手でむぎゅうと締めつけてくるのです。
もう辛いんですよ!辛過ぎて心が疲れちゃうの!
少年時代、カムアウトの決心と恋人の死別れ、恋人との再会、復活
ストーリーに時間経過はもちろんあるのだけど。
時間の線は、過去から未来へと長―くある訳で、それを歪ませて宇宙船のワープやタイムマシンが出来るって?
そんな途方もない4次元な話よりも、一佳と令の時間はそれが為っていて、時間の線は輪になったり波線になったり。
凪良先生ならではの宗教観でしょうか。
ホラーじゃない怖さと夢を感じていました。
ランク付けもはばかれるような僭越過ぎのような気がしています。
一言一句が黄金律で、若しかして文章から伝う琴線の波調を、元から備えた方なのかも(絶対音感のような)。
鳥肌立ってます!そして、体の周りにハレーションが起きてるかも知れません!
久しぶりに泣けました。
始めから受け様が亡くなってるため、ハッピーエンドに疑問を持ちながら覚悟して読んでいましたが…いい意味で何度も裏切られ読み終われました。
ちょっぴり女王様で健気な美人受けいいですね。
同性とか異性とか友情とか家族愛のカテゴリーに囚われずに温かい気持ちの読後感が気持ちいいです。
凪良先生の次回作が楽しみです。
読む前から覚悟はしていたのですが案の定号泣してしまいました。やっぱり凪良さんはすごいな~。
ネタバレしちゃうと面白さが半減するのであまり内容には触れませんが、とにかく面白かった!
最終的な結果としては、最初に考えた自分の予想が的中していたようです。ただ、途中の意外な展開に完全にこの考えを捨ててしまっていたので、まあ予想は半分正解ってことで。
後半はほとんどずっと泣きっぱなしでしたが、ラストのあの1ページでは更なる衝撃を受けました。正直、ラストの少し前あたりまでが物語の山場だと思っていたので、これ以上泣く事はないと油断していました。
あの流れであの1ページが来るのは反則です。
幼少期のエピソードも大好きです。二人が仲良くなるきっかけになった森での不思議な出来事が、後半のとあるシーンの伏線になっています。
すごく盛り上がるシーンなので、おお~!ここで繋がるのかと感激しちゃいました。
あと、シトロンノマカロンと心の中で噛みしめる一佳が可愛すぎてニヤニヤしてしまう。
本編後の短編も面白かった。ただの後日談ではなく、この作品の設定をきちんと生かしたお話になっているのが良いですね。少しこちらも目が潤みました。
円陣さんの素敵すぎるイラストも堪能出来て大満足。カエルのシーンのイラストは可愛すぎて悶えました。
夏にぴったりなオススメの1冊です。
子供の頃に両親を亡くして祖父に育てられていた一佳(いちか)は、祖父にも先立たれ、山間の田舎町で陶芸作家として一人静かに暮らしています。
恋人の令(りょう)を事故で2年前に亡くして、という設定からの始まりだったので、一佳が新しい恋を始めるのに、亡き恋人への思いが楔になっているだとか、あるいは令にそっくりな第三の男が現れたとか…そういうお話なのかな~なんて想像してました。
ところが、私なんぞの想像の斜め上を行く予想外の展開。地震をきっかけに幽霊になった令が現れたり、それさえもまた幻のような仕掛けが待っていたり、すっかり惹き込まれて一気読みでした。
表題作のあとの「夏より」では、令の従兄弟が登場しますが、これまたなんともいえず不思議で切なく良いお話でした。一佳って懐が広い!
ペーパーの小学生時代のバレンタイン話も可愛いかったし、凪良さのお話はどれも、その季節の風が吹いているような風景を思い浮かべてしまうんですよねえ。お名前とは裏腹に。
円陣さんの美麗なイラスト、もう数枚見たかったです。子供時代や高校時代なんかも。ちょっと少なすぎじゃないかな!
凪良先生と円陣先生と言ったら読まない理由がないのですが、あらすじの時点で最愛の人が2年前に亡くなってるなんて!そう、悲しい話が苦手なんです。
正直ちょっと躊躇してました。
でも皆さんのレビューを信じて読みましたが…あぁ良かった。
予想外の展開で二転三転。
いい意味で騙されましたw
一気にさくさく話が進むのに、触れ合えないからお互いへの言葉がストレートに紡がれるのもよかったです。
最後の読後感は晴れ晴れし、満足です。
中編の『夏より』はその後のある夏の日の話です。
こちらは日常の生活に受け様の従兄が訪れるのですが、本編より切なくて胸がきゅーってなるのに最後にはじんわりあたたかいものが残った気がします。
人との縁や生死、法的なつながりについて少し考えてしまうくらいに。
ずっとドキドキしながら一気に読み終えました。
何度も何度もどんでん返しが起きて
読んでいて、泣いたり笑ったり
「え~?うそっ」「マジですかっ!」と独り言ばかりでした。
ファンタジーの世界に自然に引き込まれていて
不思議と違和感なく、感情移入していました。
大切な人を亡くすというのは、言葉では言い表せないくらいの悲しみだし
この二人はまさに、これからという時だったからその気持ちを考えると
もう泣かずにはいられませんでした。
だけど、話が進むにつれいろいろな真相が明らかになり
自分の予想をはるかに超えた展開に、戸惑いながらも
ページをめくる手が止まらずに一気に読み続み続けてしまいました。
二人が長い年月、どんなにお互いを愛おしく想い
辛いことも苦しいことも乗り越えて来たか・・・
「俺たち、ずっとずっと一生にいような・・・」
の一言、ジーンと心に沁みました。