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kocchini oide
雲之助さん、実は「ラブリートーク」は苦手でした…(ごめんなさい!!)
しかし、こちらを読んだらもう、
この切ない気持ちをどこにぶつければいいんだろう!と
一人で悶えました。
ゲイと言う事を隠さずにいるシニアシステムエンジニアの久坂さん、
VP社から来た九州男児、ノンケの森安。
同僚で妻帯者の藤巻を好きな久坂さんが
たまらなくいじらしかったーーーーー!!!
「相手が振り向いてくれるのなんか
どうでもいいってこともあんのよ」
…久坂さん、私も過去に身に覚えがあってしんどいんですけど。
それに対して「俺には理解出来ないです」という森安。
今まで健全な恋しかしてこなかったんだろう、お前。
(つい偉そうになってしまう)
それでも、博多ソウルな森安、いいオトコです。
そして、久坂さんの
「お前の悲しいと俺の悲しいが一緒じゃなくてごめんね」。
いい人すぎるだろー!!!!
そんな人が幸せになれない気持ちを汲む森安、正しい!!
同情かやりたいだけかの久坂さんの問いに、
どっちが都合いいかって聞くし。
本当に良い男だ、森安。
藤巻の奥様のご懐妊報告に、心の底から喜ぶ久坂さんに
私も涙が出てしまいました。
それを見た森安が泣いて、
「あんたが泣かないから代わりに泣いてんでしょうが!!
あんたのそれはもう恋なんかじゃない
傷つかないなら恋でも何でもない」
ここでもうがっつりやられました。
もし恋じゃなくなってても大事に想いすぎているんだろうと。
「俺ならあんたに恋をあげれるのに」
って、森安ぅぅぅ!!(泣)
好きな人に自分を選んでもらえないで、
好きだという気持ちだけでいられない久坂さん。
卑屈になったって当たり前ですよ、本当に。
それが人の感情として基本なのでは。
でも森安の「俺 あんたじゃなきゃだめですからね」で
身も心も溶けてしまう…。
あああああああ、こんなハッピーエンド読んだら
恋をしたくなってしまうじゃありませんか!!!!
…収録されている「君だけだよ」と「僕をみつけて」が
「こっちにおいで」にリンクしていると気が付いたのは
5回くらい読んだ後でした。
自分の鈍さに落ち込みましたが、
素晴らしい作品だったので相殺します(勝手に)
最近BL作品でキュンキュンしすぎて
恐らくリアルな恋は永遠に出来なさそうです…。
それはどうでもいいとして、
とにかく可愛らしさと切なさが凝縮されていました。
未読の方がいらっしゃいましたら是非!!!!
BL(ML?)ばんざぁぁぁぁぁぁい!!!!!!
気がついたら自然に涙がこぼれていた作品でした。
雲之助さんの絵は好きだし、暖かい作風も好感触なんですが、
中には、微妙な齟齬ですが、
「演出」や「攻めや受けのキャラ」が自分の萌え部分からずれていて、
あんまり萌えられない作品もあったりします(すみません)。
でもこちらの作品は私の中にスっと入ってきました。
本当に素直にいい作品だと思います。
しかもBLに大切な萌もしっかり頂きました!!!
私の中ではかなり好きな作品です。
何だか早い段階で体だけつながれちゃってますが、そこに突っ込むほどの違和感を感じた展開でもなかったです。
それこそ久坂のセリフをそのまま借りると「処女の女の子じゃあるまいし」という感じでしょうか。
確かにBLファンタジーなんですけど、攻めが男を好きになることに攻め自身が違和感を感じていない点は同時収録作品「君だけだよ」を読めばなるほどと思います。
久坂(受け)の好きだった人、藤巻の奥さんに赤ちゃんが出来た時の、久坂が喜ぶ気持ちも分かるし、喜んでいる久坂を見て辛くなる森安(攻め)の気持ちも分かる。
更に藤巻さんが「奥さんより先に久坂に出会っていたら久坂と付き合っていたかも」っていう言葉の意味も分かる。これは既婚男性が独身女性にお世辞で使う常套句だったりはしますが(笑)例え恋愛感情はなくても、そういう事を言ってしまうほどに好きな人・大事に思っている人ってことだと思います。
全てがプラスの感情からの気持ちや言葉なんですね。相手を想うからこその。
どこがどう好きなんだって言われたら個人的ピンポイントでキャラもストーリー(セリフ)も全部自分に合っていたとしか言い様がないです。そして自分が個人的に気になる部分が、ストーリーを追いながらその中できちんと消化できたからすんなりと自分の中に入ってきたんだと思います。
読後に残る温かみに、出会えて良かったと思った作品でした。
最近ハマってる作家さんのお一人な雲之助先生、いつも心にじんわり来る
ストーリーで、最後に余韻に浸れるコミックスですね。
会社でゲイであることを隠してもいない大らかでSSEとしては優秀で人当たりも
良くて、会社の皆に良い人として人気のある受け様。
そしてその会社へ出向してきた攻め様、攻め様はイケメンで一見すると寡黙系
そんな攻め様は、受け様が見つめる先にいつもいる人物を見て、受け様が片思い
している事に気が付く。
お節介だと思いながらも受け様に告げてみれば、あっさり認められて・・・
流れで受け様を誘い、二人で飲みながらかなり突っ込んだ話をしてるうちに
受け様が既に思いを打ち明けてフラれている事を知り、でも悲しくないと笑う受け様に
惹かれていく攻め様なのです。
この攻め様、相手の悲しみや泣きたい思いを本人以上に受け止めちゃうのです。
受け様の好きな人が幸せなら嬉しいなんて思っている事事態に何故か怒りが湧いて
受け様を自分に振り向かせようと、無理しないで笑える場所がここだと言うように
自分を見ない受け様を振り向かせようとしている。
何度も傷ついて、新しい恋に臆病になっている受け様が攻め様の元へ来るまでを
ほのぼのとした中に切なさと愛しさをちりばめたようなお話で素敵でした。
同時収録されているお話は、前編のお話にも出て来た高校時代の攻め様の友人の
ラブストーリー、こちらもショートで終わってしまうには大変おしい内容でした。
雲之助さんには珍しいと思った社会人同士のカプのお話と、その攻め男性の高校時代の同級生のお話がリンクしている1冊は、いつもの雲之助さんの優しくて甘くてキュゥゥンとさせる要素が満載。
何がいいかって、好きすぎて泣いちゃう受けも攻めも、何かそれがいいんだよな~と改めてしみじみ思ってみたり。
出向でさる会社からやってきた森安は、肩書は高いのにとてもフランクで明るくて歳に見えない男性が好きと公言している久坂に目がいくようになる。
久坂のその視線の先に森安の上司であり久坂の友人である藤巻がいつもある事に気がついた森安は久坂が好きだと告げ、久坂の気持ちも藤巻にあることを知りながら、久坂を何とかしてあげたいと考えるようになる。
一見ぼんやりしてる風な森安だけど、久坂を見守りながらも何気に押している姿はおせっかいでもあり、
久坂が漏らしていないのに、彼はさびしい愛されたがっていると決めつけるのは、100%正しいわけじゃないけど、傲慢な気もする。
だけどそこに彼の真摯な久坂を思う気持ちがあって、久坂もイイ人だから、そこまで自分を考えて好きになってくれる人を嫌いになれるはずもなく。
今までずっと好きな人をずっと好きでいるためにイイ人でいた自分を理解して、
今度は自分が愛される立場に回してくれる森安の存在は、森安が”コップが空だったら水を注ぎたくなるでしょう?”といったそのままに、久坂の心を満たすと言ったほだされタイプの恋愛の始まりでした。
今まで我慢した分、これから久坂はうんと甘やかされるがいい!と思う。
そして、それでもなお天然風味で明るい久坂が、きっといい歳だろうにかわいくて仕方ないのは森安と同じ気分になる読者なのでした♪
作中に、森安が久坂に男同士って、、、って聞かれるシーンがあった時に自分の高校時代の友人にそういう奴がいて、、、という話しを少しします。
その友人の話しが「君だけだよ」と視点が逆転する「僕をみつけて」です。
目立つ事を嫌って本当は何でもできるのに、無関心とやる気のなさを装う青木と、
存在感が薄く名前も覚えてもらない内村の、胸キュンラブストーリー。
じっと相手を見ていたからこそ見えた相手の本質だから、好きになった相手を全てを許して受け入れて甘んじるんじゃなくて、もし道を間違ったら何万回でも叩くという、内村の愛情の強さに青木ノックアウトされた模様ですw
ほんとうは女子が好きだったはずなのに、内村に触ったら柔らかくて、そんな興味から思わず興奮することもできたから、という幾分性少年的なきっかけではあるけれど、好きになったら性別は全く関係ないとマイペースな青木の懐の深さもさることながら、かわいくてフニャっとしてる内村の心底の強さが、とても心地良いカプでした。
・・・これを見せられていたら森安も偏見はなくなるよね♪
とっってもよかったです!さすが雲之助先生~。
甘さと苦さ、切なさが上手い具合にミックスされていて、それでいて読み手を
ハッピーな気持ちにさせてくれる、そんな優しい作品でした。
まず表題作の『こっちにおいで』は、
森安は九州男児の男前で、出向先の会社で久坂と出会います。
久坂は結構偉い立場にいながらも、ゲイであることを公言しており、しかしその人柄の
よさから周りに慕われている可愛らしい人。
そんな久坂の視線を追っているうちに、森安は久坂の片想いの相手を知ってしまいます。
報われないとわかっていながらも健気に想う久坂に、決して同情ではない気持ちで
惹かれ始めた森安は…
というところから、雲乃助ワールドでぐいぐい惹き込ませてくれるのですが、
この雲乃助先生の独特の間というか、表現というか、笑顔やら泣き顔やら赤面やら…
なんというか…とにかくすごいのです!(なんじゃそりゃ!)
読んでいて、ぐわっ!と心臓鷲掴みというか、きゅーっと胸が苦しくなって、
「あー、切ない…」と思わず口に出してしまったぐらいで!
久坂がまた、本当に健気で優しくて、笑顔が素敵で、いい人なのです…!
そんでもって、久坂に想われている藤巻もまたいい人なのですよ…!
そして九州男児の森安の『謝らんでよかです』とか『どこが悲しくなかんやろか!』とか
たまに出る方言に萌え…!
森安が、『あんたが泣かないから代わりに泣いてんでしょうが!』と言って涙する
シーンがあるのですが、最初はぶっきらぼうというか、感情がなさそうにも見えた
森安が、久坂のために泣き、そして『俺ならあんたに恋をあげれるのに』と久坂を
抱き締めるのです。切ない~!
そして、ようやく想いが通じ合い、『もうあんたを…好きになってもいい?』と
もう1度森安が涙するシーンがあるのですが、もうここは本当に幸せいっぱいというか、「よかった!よかったね2人とも!」と森安の涙にまたやられました!
うんと幸せになってくれ!
そしてその森安の友人・青木の話が『君だけだよ』『僕をみつけて』なのですが、
こちらも可愛らしいお話で、努力せずとも大半のことはできてしまう攻め・青木と
存在感が薄く、自分にはなんの取り柄もないと思っている受け・内村(うっちー)。
なんでもできてしまう青木は、高校生活では地味に過ごすため、本気を出さず
ゆるーくダラダラと退屈な生活をしていました。
しかし、そんな中でいつも視線を感じ、それがうっちーなのですが、
うっちーにその隠していた部分を見破られ、『青木くんの役に立ちたい、ずっと見てた
から…』と顔を真っ赤にし、告げられ、青木は興味本位から関係を持ち…。
攻め視点、受け視点で話が分かれているのでお互いの心情がわかりやすく、
青木はゆっちーに対し『かわいい』連発し、うっちーは健気に青木を想い、
青木が『寂しくてやる気がない時に、うっちーが側にいてくれたら何にもしないクズ野郎になっちゃうけど、そこんとこどーなの?』という具合に問いかけるシーンでは、
『百万回叩いて、青木くんが何か見つけられるまで、ずっと叩くよ!』とゆっちーが
真面目に答えるのですが、もう相性バッチリというか、ゆっちーえらい!強い!
青木にここまでしてくれるのはゆっちーしかいない!(笑)
幸せそうな2人で、ハッピーエンドで大変可愛らしいお話でした。
表題作ともに、とてもいいお話でした。次回作も楽しみにしてます!
冷めやらぬ、雲之助さん強化月間続行中。
まず、表紙カバーの色使い、雰囲気に心がぎゅうとなりました。
それにぴたりと合う、タイトルのフォントがまたいい……(トオイメ)
表紙カバーだけでもっていかれるなんて中々ナイので、「あぁ私絶対泣くなぁ」と思えるほどでした。
こちらのコミックスには、表題作3話と、スピンオフ2話が収録。
●『こっちにおいで』
長い片思いをしている久坂と、その久坂を好きになり始める後輩・森安のお話。
久坂の思い人が既婚の同僚と知って、遠慮なく聞き出す森安は――と進んでいきます。
この作品大好きなんですけど、正直3話じゃ物足りなかったなぁ…もっと読みたかった。
お話が優しく切なく素敵なだけに、もう少しゆっくり進んで欲しかったという贅沢な思いが浮かびました。(せめて5話完結とか…)
久坂の優しさは、言動からも表情からも行動からも分かります。
けれど、押し殺した悲しみや苦しみの上に成り立っているものだとも分かります。
本当、久坂自身が言う通り、『器用貧乏』なのだなぁと思う。
そして、幸せのフリをするのが下手、と言い切った森安。
男らしくていいんですが……うーん、ちょっと、久坂を好きになるのが性急?
時折『作られた』感のある台詞があるようには感じたけれど、急激に惹かれたのだと解釈すると、何となく納得〃
そして久坂の思い人で同僚の藤巻。
私的にこの人が絶妙で、3話しかないのにこの人が居るから驚きと面白みが増したなぁと思いました。
雲之助さんが描く、この作品の久坂のような人物が大好きです。
優しく淡く、弱く強いような雰囲気が漏れているような人。
だからたくさんの人に愛されているし、だから恋に悩むような。
「もうあんたを 好きになってもいい?」
なんて、もうとっくに恋に落ちてるのに泣きながら言うその台詞に、心が締め付けられました。
森安、あんたはかっこいい。
●『君だけだよ』『僕をみつけて』
高校生。
仏頂面の青木と、存在感が薄い内村のお話。(青木の友人として、『こっちにおいで』の森安が少しだけ出ています)
『君だけだよ』は青木目線、『僕をみつけて』は内村目線で進んでいきます。
いやー、これも可愛かったなぁー♡
青木の格好良さも去る事ながら、ウッチー(内村)の柔らかさ…うわーもみもみしたい!(笑)
青木は何でもやれるからつまらない、だからやらない。
ウッチーは何も出来るものがないから、だからそんな青木の「やらない」部分を見つけてしまうんですが。
きっと両極端であろう二人が惹きつけられるのって、偶然だけど必然的で、まさかなんだけど当たり前という雰囲気が好き。
「男の子に勃つか分からない」とか言いつつ、自身が『やばいんじゃなかろうか』と思える程出来るのはある意味凄い。
仏頂面だった青木がウッチーと居る事でもうダダ漏れしちゃうサマも良かったー!
本当、そっちのがいい!好き過ぎてタマラナイんでしょうっ。
ほんの少しだけどリンクしている感じも良かった♪
やっぱり雲之助さん、かわいいのに切なくて、最後には幸せをくれるから大好きです。
5冊目の雲之助作品のレビューはこちら『こっちにおいで』。表題作とスピンオフで二つのカップルのお話が収録されています。
・『こっちにおいで』1~3&epilogue
久坂の秘密に気づいた森安が飲みに誘い、酔った久坂をお持ち帰りして、一緒のベッドに寝るうちに…と早い展開なのですが、男を相手にするのが初めての森安がすんなりと久坂を受け入れられた理由が森安の高校時代にあって、そのエピソードが妙にストンと入って来るんですよ!久坂はその話を「へー」って聞いているんですけど、本当にそんな感じにストンって納得できるんです。
気持ちには答えられないという久坂ですが森安はとても強引です。森安がね、格好いいです!「抱きますよ。いいですね。」とか「空のコップには水を注ぎたくなる」とか、NOって言えなくなる感じが良いです (*´д`*)ハァハァ
だけど私が一番気に入ったシーンは、久坂の思い人の藤巻が、久坂の気持ちを知りながら妻の妊娠報告をするところです。きゃぴきゃぴ楽しそうなノリの報告から大きなコマで森安と久坂の表情が揺れ動いて、満面の笑顔で喜ぶ久坂をさらっていく森安。上手いですー。このシーン本当に素敵です。久坂をギュッと抱き締めて「傷つかないなんて恋じゃない」と代わりに涙する森安の悔しい気持ちが伝わります。そしてひとり残された藤巻がポツリとつぶやく「連れてってやってよ、森安」に泣けました。この言葉、沢山の想いが詰まってました!!
・『君だけだよ』『僕をみつけて』
↑で森安が語った高校時代の友人、青木のお話。勉強もスポーツもお裁縫まで、大抵の事はなんでも出来てしまう青木は、中学の時のようにわーわー騒がれずに過ごしたいと、なんでもほどほどに過ごす高校生です。青木と正反対の内村は名前も中々覚えてもらえない存在感の薄い生徒。
両方の視点でお話が描かれているので分かりやすい展開ですが、いくら血気盛んなDKといえど、SEXするまでが性急過ぎではあるんですよ。だけどやる気のない仏頂面だった青木が、へらへらと楽しそうに「うっちーは俺のだかんね」とかホモと噂されてもうっちー好きだから別にいいと言う姿に、すごくいいなーって思ってしまいました。こんな風に言われたら「そんならしょうがないよね!」って共感して、噂なんて無くなっちゃうんじゃないかなーと思えたので!!
あらすじを読んで気になり、受けの職業がシステムエンジニアということで、
また、初回特典ペーパーが付いているということで、新刊で購入しました。
表紙絵やカラー口絵に限らず、絵は繊細で柔らかいタッチで
温かさを感じました。
読む前は どのような内容なのか まだ よく分からなかったので、
あまり感じませんでしたが、読んでいくうちに、また読み終わった後も、
心が温まるような感覚が本から感じ取ることが出来ました。
『こっちにおいで』
出向してきた森安さん(攻)と、
出向先のシステムエンジニアの久坂さんのお話です。
自分の好きな人は、他に想い人が居て、その想い人は既に結婚している、
という設定が良かったです。
やっぱりこの設定が好きなのだと改めて感じました。
受けの想い人である上司で既婚者の藤巻さんは、
どうしても好きになれませんでした。
『君だけだよ』
無気力に振る舞う高校生の青木くん(攻)と、
存在感が薄い高校生の内村くん(受)のお話です。
ゆっくりと少しずつ進んでいく二人の関係に安心感を抱きました。
『僕をみつけて』
『君だけだよ』の内村くん視点のお話です。
同じ過ごした時間を両方の視点で読むことが出来るのが良かったです。
『君だけだよ』を読んでいる時も薄々とは勘づいていましたが、
最後の攻めのセリフを読んだ時、『こっちにおいで』で森安さんが
高校生の頃の友人の話をほんの少し久坂さんにしていたのを直ぐに
思い出して、作品がリンクしていることに気が付きました。
別々のタイトルでリンク作品を描くのも良いですが、やはり、
こうして1冊の本にまとめて描いたほうが読みやすくて良いと思いました。
『epilogue』
『こっちにおいで』の番外編です。
森安さんと久坂さんの関係は良かったのですが、
やはり藤巻さんは好きになれませんでした。
また、藤巻さんのことを人として好きなままでいる
久坂さんの気持ちも理解できますが、それでも
そんな久坂さんに納得が出来ないというか受け入れ難いというか、
何だか複雑な気持ちでした。
今回の評価は、「萌」と「萌×2」で迷いました。
『こっちにおいで』と『epilogue』に関しては、
ストーリーの内容だけであれば、また、攻めの設定が
九州男児となっていますが、九州男児は好きではないので、
あまり迷うことなく「萌」です。
『君だけだよ』と『僕をみつけて』に関しては、
ストーリーの内容や人物設定が良かったので、
あまり迷うことなく「萌×2」です。
絵に関しては、この本の全体を通して、絵が繊細で柔らかく、
最後まで安定感があるので、絵だけであれば、
「萌×2」と「神」で少し迷いました。
いつもなら絵よりもストーリーを重視しているので、
「萌」にしようと思いました。
しかし、やはり絵に関しては、
本から物語の世界観や雰囲気が溢れ出ているので、
それは どうしても「萌」評価にはしたくなかったので、
また、今まで読んだ数々の作品で、無機質な本から
温かみを感じ取る不思議な感じがする本は今まで
出会ったことがないので、「神」にしようと思いましたが、
藤巻さんの存在がどうしても引っかかり、
やむを得ず今回は最終的に「萌×2」にしました。
ふう、やっぱりいいなあ。
雲之助さん、わたしがBLにハマった頃にはもう作品を出されていませんでしたが、別ジャンルでは描かれてるみたいですね。
作画の雰囲気と、それに合ったあまあまな空気がたまらんのです。
こちらの作品は2CP分の話が収録されています。
表題作のスピンオフ的作品が同時収録なので、1冊で「なるほど」ってなる仕上がり。
【こっちにおいで】(3話) 萌2
業務提携で出向してきた九州男児・森安と、シニアSEの久坂。
オープンゲイで誰にでも明るく優しく楽しい久坂の視線が誰を追っているか、すぐに気付いた森安は…。
という、報われない恋ばかりしてきたせいで恋に臆病になっている年上受けを、イケメン年下攻めが甘やかす話です。
わたし的には久坂の長年の片思いの相手・藤巻が嫌い。
まあ、久坂の告白が彼女へのプロポーズ成功報告の後、というどうしようもないタイミングだっただけに、そういうスタンスでいくしかないのも分かるんだけど、したり顔で「久坂を傷付けるやつは〜」みたいな釘を刺してくるのが「どの口が!?」って思わせるんだよなあ。
お前が言うな、と。
そもそも告白されるまではそういう目で見てなかったくせに、告白されたら「可愛いから付き合いたかったなあ。プロポーズ前だったらなあ」っていう根性がね、だめですよ。
絶対優越感持ってるっていうか、俺は結婚して子供もできるけど、この可愛いやつ、俺のことがずっと好きなんだぜ〜、みたいな。挙げ句、可愛いやつを狙ってくる人間に親父面で説教とか。
森安が良いです。
酔った久坂を抱っこでタクシーに乗せて、タクシーの中でも抱っこ。これだけでも萌え倒せる。
熟成しまくってもう傷付かなくなった恋にしがみつく久坂に言うセリフがいいんだなあ。
その中でもイケメンが「あんたが泣かないから泣いてあげてるんですよ」って…。事切れる…。
溺愛系年下攻めが好きな方はぜひ!
【君だけだよ】【僕を見つけて】 萌2
表題作で森安が語っていた、無気力な友人・青木の話です。
最初に青木目線、後から同時系列を内村目線で追っていく手法も良い。
何でも出来てしまう自分を封印して、目立たずに高校生活を送ることに決めた青木。
でもそんな彼をいつも見ていた内村には、全部ばれていて…。
ふつうにしてたら目立ってしまうから能力を抑えているDKと、頑張っても担任にすら名前を覚えてもらえないDKという正反対の2人です。
こちらにも対面抱っこが出て来ます。
受けを「かわいい、かわいい」という攻めが好きな方は好きなはず。
健気で、紅潮した表情が何とも可愛い受けが好きな方も好きなはず。
ちなみに表題作の森安は一番最後にちょこっと出てくるだけでした。
どちらも自分の気持ちに気付いたらグイグイ行く溺愛系攻め。
溺愛系の包み込むような愛に浸れる、多幸感抜群の1冊です。
雲之助先生はまだ2冊目ですが、とにかく甘くてやさしいですね。
森安が出向先で出会った久坂はゲイだったが、
明るくて気さくで面倒見が良く、皆に好かれていた。
共に仕事をしている内に森安は、久坂が藤巻を好きなことに気付きます。
しかし、藤巻は既婚者。
何故かもやもやする森安は、久坂を飲みに誘いそのもやもやをぶつけるんですが・・・
「何かを諦めているのは見ているこっちが悲しくなる」と言う森安に、
久坂は「お前の悲しいと俺の悲しいが、一緒じゃなくてごめんね」と拒絶します。
この、一見やんわりしているようで実は頑なな拒否が、私は結構ツボりました。
ふんわりとやさしいようで、実は芯が強く聡明な久坂は、私の好みです。
結局酔い潰れた久坂を自宅に連れ帰る森安。
目覚めた久坂に「宿代少し頂いてもいいですか」と迫ります。
いやいや、九州男児、積極的ですね~
「待った」と拒む久坂の拒否る手を掴んでキスして、
流し眼で「抱きますよ、いいですね」と言う森安。
もう胸キュンです!やられました!!絶対藤巻より森安の方が男前っ!!!
そして極めつけ、藤巻の奥さんが3カ月だと聞いて、素直に喜ぶ久坂を見て、
「あんたが泣かないから代わりに泣いている」と涙を流す森安。
こんな風に想われて、好きにならないはずないですよね。
最後に、久坂がやっと自分を解放して森安の胸で涙を流します。
そして森安も「もう、あんたを好きになってもいい?」と泣きながら告白する。
想いが重なり合った二人が、キュンキュン切なかったです。
やさしいハッピーエンドがとても良かったです。