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めっちゃ面白いです。
コミカルさとシリアスさが程よく配合されてるストーリーです。
大正ロマン風味の独特の空気感が作品全体に流れていて、それがとても心地よくて魅力的。
悩みはカップリングが固定できないこと。
探偵青猫と蜂王子刑事
探偵青猫と洵くん
そして怪盗硝子蝙蝠と探偵青猫
一巻だけでこれだけある。
濡れ場は青猫と洵くんのだけなんだけど、洵くんはレギュラーじゃないっぽいしなァ。
これは恋多き探偵青猫の本気の恋の一つなんだよね。在原業平を連想してしまいました。
お話も、四話目がいちばん良かったです。キュンと切なくなって、涙が出そうになりました。
ミステリーとしても極上だと思う。意外性のある結末に、「おおっ」と思いました。BLでここまで凝った仕掛けをしてくれてるのも珍しい。
ありきたりなBLに飽きてる方にオススメです。
自分の「神コミックス」の5巻の次が、とうとう出るんですかっ!
う、嬉しいよーっ!すごく待っていたよーっ!
・・出そうで出なかった焦れの6巻記念と言う事で失礼します♪
時は、大正浪漫~昭和初期。
登場なるは、
「青猫恭二郎」
美貌の男爵であり頭脳を誇る探偵を道楽でしている。
バイだが男寄り。
「小林虎人(とらと)少年」
探偵助手で同居人。
青猫にクールな突っ込みを入れる役。
「蜂王子刑事」
顔とスタイルが良いのにアホっ子キャラ。
仕事で探偵青猫に対抗意識を持っているが、青猫にはお気に入りのオモチャ。
「硝子蝙蝠(がらすこうもり)」
名のある怪盗で、仕事の前に予告状を送るのが基本。
青猫と何やら因縁が。オシャレな太いヒゲ。
1巻目は、今の青猫周辺が語られ、探偵としての4話が入っています。
≪第1譚 マリアの涙≫
子爵家の秘宝「マリアの涙」に硝子蝙蝠の予告状が送られたきた。
宝石と子爵令嬢と硝子蝙蝠の謎を解く。
≪第2譚 マノ・ア・マノ≫
蜂王子刑事の熱を上げている酒場の女歌手は希代の殺人鬼だった。
可愛い蜂王子を守る為、青猫は命を懸ける!
≪第3譚 青の下着≫
蜂王子の元に硝子蝙蝠の予告状が。
硝子蝙蝠の目的は、青猫が蜂王子にプレゼントした洋風下着だった!
≪第4譚 夢歩く猫の恋人≫
虎人が、友人の殺人容疑を晴らして欲しいと、いつになく真剣に依頼してきた。
青猫は、儚くて悲しい「洵(まこと)」と出会う。
どの譚も、辻褄合わせの妙が心地良いです。
第1~3譚は、コミカルで時折マジな作り。
青猫と周辺のウィットのある会話の応酬に萌えます♪
まだH度薄めながら、青猫と蜂王子、硝子蝙蝠の接吻にズクリ!
絵をずっと見てしまいます(へへへ)。
第4譚は、洵くんの幸せを切望する悲恋譚。
洵くんが可愛くて可哀想で切なくて大判ハンカチ必携です!
青猫×洵が続いて欲しかった気持ちと、もう何て言って良いか・・・(嗚咽)
絶対、手に取って欲しいっ!読み返して欲しいですっ!
さらっと流して読む漫画じゃないし、続けて読むともっともっと好くなります!
だから、時間のある時にお願いしますっ!
笑いに始まり、涙に終わる一冊。
【マリアの涙】
【マノ・ア・マノ】
【青の下着<ぶるうのぱんつ>】
青猫探偵、その助手:小林虎人少年、蜂王子刑事、宿敵である怪盗:硝子蝙蝠…登場人物が顔を揃えました。
実はこの3作までは探偵青猫というシリーズにさほど興味はわきませんでした。
青猫と蜂王子刑事とのドタバタした関係はロマンスへ繋がる気配もなく、そうなると萌えるわけもなくて、けれど頭の切れる紙一重的な天才探偵が繰り広げる冒険活劇として面白く読んでいました。
硝子蝙蝠とは何やらいわくありげでワクワクしますが、このノリが続くのか…といささか困惑したところへ、ドスンときたのが次の話でした。
【夜歩く猫の恋人】
これまで半眼で倍以上年上の青猫に厳しくツッコミ(ときには罵倒ww)を入れていた虎人少年の泣きじゃくりながらの『お願い』から物語は始まります。
友だちの美少年:洵(マコ)くんにふりかかった殺人容疑を晴らすため、青猫探偵は立ち上がります。
この洵くんが不憫すぎる(涙)
幼い頃にかかった病がもとで脳が年相応の成長をしていない彼を血の繋がらない父親は男娼として売り飛ばします。
たどたどしい言葉から紡がれる物語は彼の悲惨な状況をひたひたと感じさせます。
洵くんは子どもゆえの無防備さ、無力さに加えた無知さから屈辱的な暴力にさらされているのに、その哀しさを頭では理解できていない。
そのことが青猫と読み手の憐憫の情をかきたてます。
何度も足を運び、熱の通った『ぎゅ』を繰り返すうちに洵くんも青猫も互いに『虎人くんのともだち』の枠を越えた感情を抱くようになります。
そして徐々に心を開くと同時に時おり、巷の連続殺人事件との関連を匂わす洵くん。
誰かが誰かを想うということ。
恋愛は自分の運命を相手の運命に重ねるような共感行為のひとつです。
相手の人生を背負うこと、と青猫はたびたび口にします。
この巻ではまだ明かされませんが青猫も硝子蝙蝠と運命を重ねた時期があり、そのことが青猫の判断を鈍らせます。
一方、混乱しているようにみえて洵くんは人並み外れた真っ直ぐな想いで青猫を助けようとします。
頭の成長が年相応でないといって、心も同じわけではなく青猫が思うより洵くんはずっとずっと大人でした。
大好きな人を護るために命をかけられる。
そして彼の容疑者としての疑いは晴れますが『削除キー』が押されてしまいます。
ほんのちょっと苦い結末とそっと差し込む暖かな光。
洵くんの穏やかな笑顔に青猫が込めた洵くんへの『一生好きだ』との想いを読みとることができるような気がして何度読んでも涙でぐしゃぐしゃになってしまうのです。
これが初の本仁作品となります。
表紙を見た瞬間、青猫恭二郎の目力に射抜かれてしまいました。
1話完結となり「マリアの涙」「マノ・ア・マノ」「青の下着〈ブルゥのパンツ〉」では青猫の人物紹介的なお話しとなります。
助手である虎人の毒舌、蜂王子刑事の良心。
何より怪盗硝子蝙蝠との対決を軸に展開されていきます。
そして美貌と類まれな頭脳だけが取り柄の、我が儘で傍若無人で甘ったれで非力な男の魅力にじわじわと虜になっていきます。
しかし「夢歩く猫の恋人」ではそれまでのちょっぴりゲスでさくっと解決してしまう活劇風からセンチメンタルな展開へ。
虎人の友人洵を軸に繰り広げられます。
洵の置かれた境遇に同情し、父親のような気持ちで接しているうちに恋してしまう青猫。
物の分別の付けられない洵が同じ行為でも今までのそれと青猫のそれとは違うと、拙い言葉で気持ちの変化を読み取れるたび、胸が締め付けられるような痛みを覚えます。
洵と青猫が惹かれあうのが純粋な愛情だとしても、否定せずにはいられず、やり切れない気持ちにただただ悲しくなってしまいます。
青猫の望む結末が最善とは思えず、不安がせり上がってきますが、青猫が、洵が、そして読者が落ち着く結末に悲しくはありますがほっと安堵しては、次なるアレとかソレを気を楽にして待つことができます。
本仁戻先生の絵柄が超絶好きなのです。
耽美っぽいというのか。
本作は6巻ものの第1巻。大きく3つの話で構成されています。
まず冒頭が「マリアの涙」。
処女が触れると透き通るという巨大ルビー「マリアの涙」を盗む、という怪盗「硝子蝙蝠」と、暇つぶしに探偵業をやっているという青猫男爵の頭脳戦。
シリアス度は薄く、仰々しくギャグテイストの推理ものの雰囲気。
続いて「マノ・ア・マノ」。
青猫お気に入りの若い刑事・蜂王子が恋をする女殺人鬼のお話。
こちらはシリアスと微グロとギャグの融合。
後半、「夢歩く猫の恋人」3部作となりますが、これが切なくて哀しい…!
幼い時の高熱で少し発達が遅れ、家庭では虐待を受け、娼館に売られた洵(まこと)。
あまりにも辛い境遇のためか、体を売った後に意識を失い、その間に別人格が夢遊病のようにその客を殺す洵の不憫さに、青猫はのめり込んでいく…
洵に限りない愛情を感じて抱く青猫。でも、その行為は洵にとっては自分が頭が悪い事に対する罰で、それでも青猫を慕う洵が哀しすぎる。
そして、青猫と洵の結末は…
ギャグ多めの1作目にはじまり、こんなに哀しい話で終わる振り幅、大正浪漫と猟奇が同居する無二の世界観だと思います。
表紙の雰囲気から結構シリアス寄りなのかなと想像していましたが、コミカルで一風変わった展開の作品でした。頭の切れる探偵・青猫が主人公で、探偵ものらしく事件を解決していく流れもありつつ、BL要素もしっかりあります。
この青猫を取り巻くキャラクターが混み合っていて、この1巻においては、青猫→蜂王子(刑事)だったり、硝子蝙蝠(怪盗)→青猫だったり、青猫×洵(男娼)だったりなんです。青猫本人のノリも軽いし一言で言うなら多情な男なのかもしれませんが、不思議とどの組み合わせにも愛着が湧いてきます。洵とのシリアスな話にはぐっと引き込まれつつ、蜂王子との応酬も捨てがたい。ここから5巻、どんな風に展開していくのか非常に楽しみです。