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kami to pen
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
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正直、評価については迷いました。
読む人によっては迷わず「しゅみじゃない」と
断ずるのでは無いかとも愚考します。
例えば評者が表題作を評するとしたら
こうなります。
『JUNEの振りをしたガロの末裔』
斯様に評価に苦しみます。
しかし、読み進めて行くと気付かされるの
です。
不条理コメディの振りをした語り口の中に
含まれる鋭い氷の破片に。
コメディが幕を閉じても氷が溶けたか
どうかは明言されません。
ただ余韻と波紋が残っているだけです。
大JUNEの復刊があり得るなら、是非に
執筆して戴きたいと思う次第です。
鬱。
というわけではないのですが人によっては見ていると何か胸の真ん中がギュンギュンと痛みだしてしまうかも知れません。
一度読んだだけでは分からない。二度も三度も読み返すうちにやっと内容が分かってきます。そしてようやく登場人物や物語と向き合えます。
非常に現実的であり、かつ忠実にその臭い人間模様を描き出しています。
これはBLの中の単なる『物語』では終わらない自分の側で擦れ違っているのではないかという錯覚を起こす作品です。
大人な方にお勧めいたします。
万年筆で描く独特な線描、鋭いと言うか荒いタッチの劇画調が特徴の柳沢さんの作品。
この作品は、以前より柔らかい線になっていて、美少年が美少年らしい表情に書かれています。でも、著者は鼻水を書くのが好きで、泣き顔に必ず鼻水が・・。
著者の作品のストーリーは、ちょっと社会風刺な皮肉が入っていて、「僕が君を殺すまで」が最近完結したのですけれど、あの終わり方はないでしょう?・・と泣いてしまった。柳沢作品は、非力な一般人の不条理を感じる終わり方が多いです。
耽美風が著者の好みなんでしょう。(要注意!私はハピエンが好き。)
▶「神とペン」は、rentaの分冊版で、平和そうなtitleの1と5と6話のみ購入。
「神とペン」表題作。
美少年神様とアラフォーの漫画家。ゴミ捨て場のゴミ袋の間で眠るセーラー服の美少年。
家に連れ帰り、漫画家が何処からきた?と聞くと上を指さす。二階か?空から・・といった、ボケの突っ込み合い。美少年は自称神様。
暫く暮らして、漫画家が神様に名前を付けようと言うと、神様は漫画家に告げる
「幹夫、お前 願いとかある? 最後に一つだけかなえてやるよ」
・・・「名前を付ける」が、フラグだったのかな?
とても良い願い事を漫画家が出して、神様は幹夫の命が消えるまで囚われの身ということに。
▶神とペン~プリーズタッチヒアトゥオープン~【分冊版第05巻】
血のつながりのない父と息子。担任に息子が三者面談を拒む理由は「父は変態です」
・・父はゲイ。女性としたことが無いのに、息子が居る・・これが、この話の鍵。
父子で、可愛らしい担任教師を奪い合う物語。平和なお話。
▶神とペン~四次元ラバーズ~【分冊版第06巻】
アニメマニアの韓国人留学生、美少年の雪が好きなタイプは、機動戦士ガンダム』のランパ・ラル。
★6話に1話の続きが納まっています。美少年神様の名前「神さん」になってた!
こういう温かみを感じるストーリー、好きです。柳沢さんの作品にしては、ストレートですんなり納まる展開でした。
最後のお願い、1つだけ叶えてもらえるなら、
「帰るなよ、おねがいだから・・・」
表題作は、ゴミ捨て場で拾ったセーラー服を着た神様と暮らすホモのエロマンガ家のお話。
終始一貫して饒舌な位に描き込まれた絵、
神様が天国を指さす上を「2階?」って返すギャグのセンス、
悪くない。
エチのシーンも、顔にかかった精液とかなかなかエロいし、体つきも好み。
でも、全体に、劇画風の目の小さいリアルな顔立ちとか、細部までリアルな背景とかが微妙な感じで好みじゃない。
この、微妙に好みじゃないっていうのが、感想書くのには一番厄介なのよね。
表紙デザインとカラーがすごく目を惹いて断然期待させる単行本。
OnBLUEの雑誌上ではバレエダンサーの話を連載されていて、正直あれは余り好きじゃなかったんですが、これはどれも日本の普通の人々の日常が描かれており、親近感がある。
そして何より、繰り返して読むよほどに味わいが深くなるという、手放せなくなる作品な感じがする。
表題はたまたまゴミ捨て場にセーラー服姿の男子が落ちているのを拾ったマンガ家の岸が、助けてあげたお礼だからいいよねーと言いながらその男子にエロを仕掛けていただいてしまう、、、という始まり。
ところが、この男子自分は天からやってきた神様だという。
何かできるわけでもなく、人間界の事を全て知っているわけでもなく、万能のイメージなのに全然そうでない神。
別に神である必要もないのだけど、彼等にいつの間にか育った離れがたい気持ちというのが、不思議とあったかい。
『まつりのあと』では兄弟が。
『せめて美しい言葉』では元ノンケの恋人に嫉妬するちょっと卑屈なゲイの恋人
『さすらう夜のラララ』では元同級生との再会なのだが、これは実は!な事があり涙が・・・
この本の中で表題と共に印象に残ったのが、『プリーズタッチヒアトぅオープン』
血の繋がりのない父親に遠慮して(?)三者面談をかたくなに拒む中学三年の武田の父親は実はゲイでタレントだ。
武田の担任の日向先生を通して、この父と息子の姿を描くお話は、ラストのオチが最大に生きていて実に面白い。
実はこの武田が大学生になって登場する『四次元ラバース』で父親のキャラ弁と先生の真っ黒なお弁当、そして先生ラブの武田の姿が登場して思わずwwwと思ってしまうのだが、描き下ろしを読むに、先生はひょっとしてこの二人を手玉にとっているのだろうか?とその関係が知りたくて仕方ないのですww
また、その『四次元~』ではゲイであることを隠そうともしない天然キャラの岡田が、韓国人上級生の雪ちゃんに一目ぼれして猛烈アタックをする話なのであるが、この雪ちゃんはオタクであると言う設定。
彼がラストで岡田に「サチャウォン」と囁くのだが、これは韓国でおかしな人を「四次元」と呼ぶのだそうで、それの事ですねww
いわゆる、、、宇宙人とか妖精さんとか??(爆!)
周囲から蔑まれようが、一途な岡田が痛いんだけど好感が持てます。
ぱっと見、激しい萌えをもよおすシチュとか目を惹く派手さはないんだけど、じわじわ~と寝食してくるような味わいは最近の流れの青年誌に近いマンガの作風かもしれません。
受けちゃんが、ボーイッシュな女子みたいな描かれ方をしているので解りやすいのですが、どの作品も何だか皆キャラの髪型が似ているというのはわかりづらいかも。
体の描写、イチモツ描写は注目です!
初読み作家さんです。
絵柄も作風も好きでした。
全部で6つの短編が収録されていますが、『プリーズタッチヒアトゥオープン』と『四次元ラバーズ』はリンクしています。
ほのぼのとしたお話からシリアスな作品、ファンタジーなものまであって、色々な設定や雰囲気の作品が楽しめました。
一番好きだったのは表題作で、ちょっと不思議なファンタジーなのですが、受け様が幼い子供みたいで可愛かったです。
ほのぼのとした中にも切ない雰囲気もあって印象的でした。
『さすらうよるのながくへラララ』もちょっとファンタジーを含んでいるのかな…。
余りに語られていない部分が多くて想像するしかないのですが、とてもとても切ないお話なのではないかと思います。
はっきりとBLとは言い切れない所もあるのですが、収録作品中では一番想像力を掻き立てられました。
こういう作風は好きなので、この作家さんのお名前を覚えておこうと思います。
◆神とペン(表題作)
セーラー服を着た綺麗な男を拾ったら、神らしい、という王道なようなそうでもないような展開から始まる物語。主人公の岸は、神と大分打ち解けたところでやはり、いつか天界に帰らなければならないということを明かされるわけですが、そこからシリアスな空気になるかと思いきや、なんだかんだ最後までのほほんとした雰囲気を貫いてくれました。短編なので、ちょっとパンチが足りなかったかも。
◆プリーズタッチヒアトゥオープン
父親と息子とその教師と。ちょっと背徳的な三角関係が面白く、印象に残りました。父親の普段の底抜けに明るい感じと、実は息子のことを深く想っているギャップも素敵。そして、父子両方を惑わしてしまう先生も。息子の言動を冷静に受け止めて整理させる先生に痺れました。
デビューコミックスということでいいのかな。2011年発表の短編集です。
「神とペン」
ゴミ捨て場で拾う案件。落ちてたのはセーラー服の男。
拾った男(エロ漫画家)は人助けだから命の恩人だからと言いながら朦朧としている男をヌルッと強姦。(←ダメゼッタイ)
…という、え〜…という始まり。
その上、拾われた男は自分が「神様」だと言い出して。
非常に変わったお話で、本当にこの男は神様です。
「まつりのあと」
兄と弟の複雑な愛憎の感情を、7年に一度の大きな祭りの熱に絡めて描く文芸の香りがする小品。
「せめて美しい言葉を。」
元々ノンケの扶(たすく)xゲイの志朗。
扶が留守中に女性を連れ込んだ疑惑で大喧嘩になるが…という話。
ゲイ側の卑屈な思考回路はそう簡単には変わらなそう。この2人、何かというとこの問題でモメるんじゃないかな。
「さすらうよるのながくへラララ」
これちょっとよくわからないんだけど…勝手ながら私的には政宗は生きている人ではないのかな?と思って読みました。
「プリーズタッチヒアトゥオープン」
こちらもちょっと変わったお話。
中3男子の真人。真人の担任・日向。真人の父親でタレントの吉徳(ゲイ)。
血の繋がりのない父子の独りよがりの思いやりやズレた愛情が日向の登場で言語化される…ような話?
頑なな真人のやる気スイッチのお話ともいえますかね…?ここ押してみて?って。
「四次元ラバーズ」
ジャニ系の恋人が欲しい〜!と開けっぴろげな岡田が大学で一目惚れしたのは、韓国人学生のソルジュ。
言葉が通じなくても一生懸命な岡田と、日本のアニメオタクで本当は日本語ペラペラの雪(ソル)ちゃんはこれからですね。
描き下ろしは「神とペン」「プリーズタッチ〜」「四次元〜」のアフターストーリー。
全体にアングラのかほり…を感じました。