茶鬼
そのドラマ性に毎度毎度釘付けにされてしまう梶本レイカの新作は、近代ヨーロッパナポレオンの時代の軍隊が舞台。
再び激しい執着愛が展開されていくのでしょうか?
今回はその導入部とも言える、主人公達の始まりの物語。
略奪されるばかりだった農民上がりの外人部隊の伍長ガロが、負け戦から逃げる途中に通訳等の雑務をしている貴族上がりの中尉・アレクシスを浚って山小屋に隠れる。
凌辱の日々の中、表わにされるガロのコンプレックスと苦しみ。
凌辱されるだけではとどまらない、シェヘラザードとなり物語を語ることでガロの心をいさめるアレクシス。
無事フランスに帰還したのち、アレクシスはガロを捨て、再会した4年後、ガロは大将となり大隊長に昇進していたのでした。
冒頭は二度目のアレクシスがガロを捨てるシーンから始まり、4年前の話にさかのぼる形をとっています。
梶本さんの絵には外国人がよく似合う。
農民上がりだというイタリア系のガロの粗野さ。
貴族出身だというアレクシスの美しさと、狡賢さ。
ガロがアレクシスを追いかけて執着して、健気なワンコになる様がそれは限られたページの中で上手く表現されているのです。
きれいなアレクシスを子牛のようと表現するその比喩は、実にヨーロッパ的であるし身分差を表現するのにぴったり!
たった二人で過ごす小屋の中、実に狡猾なアレクシスの姿をかんじてしまうのですが、これは純粋な気持ちではないですよね?
決して彼はあきらめたわけではない。
彼もまた自分の待遇に不満を持ち、しかしガロの苦しみを吐露されたことで、勝った!と思ったんじゃないだろうか?
そこで彼に話して聞かせる楽しくて馬鹿らしい戯曲や小説の数々。
そうやって、アレクシスはガロを手名付けて行ったのだなと思われるのです。
果たして、そこに愛はあったのだろうか?
それともただの慰みとつり橋効果だったのだろうか?
次回の展開において、ガロの一途な執着とアレクシスの葛藤が見せられればきっとそれに決着がつくのでしょう。
まさにドラマ!
アレクシスの語りに音楽が聞こえてくるようです。
彼らは作品の中で生きている。
まさにそれを感じさせてくれる、素敵な作品だと思います。
久々の梶本さんの新刊!商業作品が発表されない?のでかなり、かなーり
首を長くして待っていました!!
ペーパー欲しさに三時間かけ行って来ましたビッグサイト(笑)
待っただけあって満足、大満足の内容でした。
いや、完結していたらもっと大満足なのですがもうそんな贅沢言ってられないというかwww
私はWEBで連載していた『高3限定』からファンになったクチなのですが、
もしかしたら梶本さんは海外を舞台にした作品の方が似合ってるのかも、と思ってしまいました。
自分が今山藍先生にハマりまくってるということもあって
受けが金髪外人貴族!というのは悲鳴ものでしたぎゃああああ。
一度目はとにかく新刊が出たというだけで大興奮で読み終え、あまり頭に
内容が入らなかったおバカなワタクシなのですが、
二回目、やはりセリフ回しの美しさに惚れ惚れ致しました。
一番大好きなページはこのシーン
囚われの身となったシャロンジェ中尉が農夫上がりのガロ伍長に
語るシーン
『ガロ君は道化師じゃないよ
行動力も決断力もあるし
先見にも明るく理解も深い
粗悪な待遇で君が生き延びたのは
狡猾だからじゃない
聡明だからだガロ
君が君自身で革命の芽を摘むな
君はフィガロだよ
グイド・ガロ』
のシーンです。
そして『黙れ』とシャロンジェの口をガロがキッス(ww)で塞ぐシーン!
そこまでの流れが大好きで何度も読んでしまいます!
ガロの恵まれない生い立ちによる苛立ちやもどかしさ、
無知なことへの恥じらいが伝わってきて、たった二ページなのに素敵なシーンだなって
感動しました。こういうとこが大好きです。
もっともっと梶本さんの漫画が読みたいので、頑張って欲しいです
応援しています!
はー・・・
こういう昔のJUNEのような漫画が読みたかったので大満足です。
続き!はやく続き!!!
イベント当日はタイガー&バニー祭で凄まじかったですwww
イベント購入もいいな、と思いましたw
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