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分りやすいツンデレ話です。
ツンデレ好きの私としてましては、受けでお坊ちゃんの絢音のツン部分とデレ…というかメソメソ泣いてしまうちょっと弱々しい部分のギャップが萌えでした。
ツンデレ坊ちゃんの絢音は執事の桂木の事が大好きで。それは主従以上の感情。
バスルームで身体を洗うついでに下半身のお世話もしてもらったりと身体を預けるような信頼関係があるのだけど、でも、桂木はそれ以上手をだしません。
キスを待っても、さらっとかわされてしまう。
そのたびに絢音の心中は穏やかではなく、それは自分が求めているのを分っていて知らないふりをする桂木への憤りや、こうやって身体に触れるのは主従関係というものがあるからなのでは?という不安。
桂木がヘタレというか、坊ちゃんを大事にし過ぎて手を出せないといった雰囲気です。
でも、絢音は手を出して欲しい。
二人の関係を崩すきっかけをくれたのが、いとこの俊兄さんでした。
お邪魔虫をするのかと思いきや、二人をくっつけてくれた良い人です。
そんな俊兄さんはボディーガードに雇った傭兵上がりの外人さんに、求愛され押せ押せ気味で陥落寸前・・・なのか!?
押し切られるんじゃなかろうかと思いますがどうなんでしょうか、描かれていないので色々想像しちゃいます。
俊兄はおいといて、最終話では今まで桂木が絢音を気持ちよくしてあげるだけだったのが、ついに初挿入まで至るのでした。
めでたしめでたしです。
他には士官学校時代の同窓生の軍服モノ(受が少々ツンデレ)、不器用で真面目な高校生と妾だった母親が無くなり、父親のもとに引き取られた少しばかりグレちゃった高校生の話。
そして吸血鬼モノが収録されていました。
この吸血鬼モノは結構好きでした。
両家の子息だけれど、どこか投げやりな青年と、謎の美しい青年の出会い。
夫ある女性と逢引していたアレクシスは、旦那が帰って来たと屋根に追い出されてしまい、そこでルスヴンと出会う。
出会って間もなく身体を重ね、二人が逢瀬を重ねるその裏で街では吸血鬼騒ぎが起こっていて・・・ルスヴンが実は?
寂しい者同士が疵をなめ合うように抱き合いながら消えていくラストでした。
きっとどこか違う国で幸せに暮らしていることでしょう。