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duseiai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ヒモの才能がある人と、ヒモを養いたい歪んだ人が繰り返しマッチングしていくという謎作品と化しつつある笑
あ、そうかだから同棲愛か。今更気づいた。旧知の仲以外で同棲するには突然転がり込ませるしかないよね。
杉浦椿(多分主役)
江端薫(椿の中学3年同級生)
篁(たかむら)光太郎 (兄の彼女と寝た)
馬堀貴文(光太郎の初めての男 二丁目のマホリン)
金巻千里(今の生活に突如嫌気がさした高校生)
千里の平々凡々で幸せそうな家族、これこれ。今までのみんなが淀みすぎてて清涼剤。そんな彼でもその明るさに悩んだりするから、10代ってほんと勝手で不安定な生き物ですわ。多くの人が行く道を選ばないならそれなりの覚悟が必要で、千里にはその覚悟があるようには見えなくてモヤっとした。本気で高卒で生きていくのか…千里よ…
光太郎の夢ってそんな家庭だったんだなってのも結構驚き。446人斬りの男なのに。と思ってたら明るくなった椿が似たようなことを光太郎に言ってくれた。千人斬りの男なのに。椿の精神的アップダウンが怖い。
光太郎が19の自分をコドモって言えたことがすごく嬉しい。この時点で千里は実はとっても喜んでいいのでは。自己開示されてるぞ。
同棲愛カップルとしては、一番好きで、一番安定感があって、で、この巻で一番好きなキスシーンをしてくれる二人、光太郎と千里です。
ほんとこの巻のキスシーンが好きでさー。この数ページのみ何回読み返したことか。
食器を運ぶついでのようなキス、キッチンの前で苦しげな表情を見せる光太郎、ぽかーんとしてる千里、千里に襲いかかる光太郎。
この一連の流れ、神がかってる!と思います。キュンキュンが止まらない。
最初読んだときは気づかなかったけど、年下ワンコ×年上女王様に一番好きという私の萌え趣味を満たしてくれる要素が多分に入ってるからだとも思います。
最後についてる性格診断がいいですねぇ。
性格診断の名を借りたキャラ説明ですが。
これを読むと分かりますが、みんな欠点を持っているのが分かります。完璧なキャラなどいない。けして萌えに転嫁できない欠点をそれぞれが持っている。
「メインキャラはぴかぴかに良い性格で、欠点は萌え要素」っていうのがBLのキャラのセオリーなんですが、水城せとなさんにはそれがないんだな。それがいいんです。それゆえに私は水城作品が好きなんです。
今回は前回前振り話で終わった過去に傷を持つ光太郎と高校生活に意味を見つけられないでいる千里との話でまるっと一冊です。
1巻は切なく、2巻は椿が光太郎と出会って立ち直って旅立ち、と段々と明るいトーンになっていくこの作品でしたが、今回は傷を持つ主人公達は強くなったな~と実感させるほどに、かなり明るい仕上がりになっていると思います。
それはワンコのように純粋で真っ直ぐな千里のおかげなんだろうと思います。
待ってくれてる人がいて、その人の為に何かしてあげたいと思うことでそれは特別な気持ちで初めての気持ち=恋というのは、何故か自分には?で説得力がないのですが、千里が子供だと思っていたのが、光太郎の過去を知っても、それを認めて光太郎が好きだという真摯な心を見せるところが、きっと光太郎の心を溶かしたんだと思いました。
今回はそれには、椿が上京してきたことが二人の後押しになったのです。
光太郎と暮らしたことで本当の友人になったんですね♪
初めての気持ちにどまどう光太郎の相談相手になり、千里を煽り、椿も本当にふっきれていてビックリしたですよ。
しかし、今回椿は地元で薫と再会して、フリーターをしている彼を誘って上京していたのですよ。
薫はまだ過去に怯えていて、それでも明るい椿に安心したみたいなんですが、それでも少しところどころで怯えているみたい。
椿も、もう気にしていないといいながらも何となくわざとそうしているような、ちょっとその明るさがいたたまれない感じもするのです。
今度は同居を始めたことで、ぶつかりあう椿と薫なんでしょうか?
千里と光太郎の決着がどうもついたようなんで、次がわくわくします。
本当は色々あるのでしょうが、少し軽いノリに感じられたので、印象は少し薄い第三巻でした。
千里がまだ高校生で汚れを知らないからですね。