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もしも心に、傷があるなら。
優しい短編が沢山詰まっています。登場人物がどこかで繋がっているお話と全く別なお話でできています。何となく顔が似てるので、これ誰やねん?ってなってしまうこともあるのですが、短編1つ1つを別物として味わった方が楽しめます。本当に台詞に癒される一冊なので、私の「これは前の話で出てた、あの友達の。。。」とかあまり考えずに読んでほしいです。
素人っぽい稚拙な絵、コマも細かいし、苦手かもしれないという危惧は物語を追うにつれふっとびます。
どんどんと引き込まれていく、少年達はじめとする登場人物達の世界。
自分が欲しかったものがここにあるような、そんな癒しと勇気と励ましをくれました。
全てに共通しているもの、それは自分をわかってくれる人。
そんな存在が一番大事だよ、って教えてくれるのです。
主人公達は皆、何かしらトラウマだったり悩みだったり、些細でもそんなものを持っていて、苦しんでいたり、悩んでいたり。
でもそれを人前で現すことはしないのです。
そこへ、その自分の嫌な部分を取り払ってくれる人が現れるわけで。
その方法は押し付けでも傲慢でも、不遜でもなく、ゆっくりと、ゆっくりと、”太陽と北風”のお話のように、あたためて溶かしてくれるのです。
ほとんどの話がエチなしの、恋愛未満のようなものばかりなので、ひょっとすると、それは友情の始まりかもしれないし、友情以上の好意の始まりかもしれません。
でも、そんな特別な相手ができるってことは、とても素晴らしいことですよね♪
純粋な登場人物ばかりで、嫌な人間とうのは一人も出てこないので、波乱に富んだ物語を読ませるという部分はないのですが、そういう心の機微を上手くとらえて、それを表現している作品なので、心の物語といったほうがいいかもしれません。
疲れた心に太陽と春風を。
そんなあたたかい一冊でした。