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大好きな国枝彩香先生の、1998年発行のヤング ユーからのコミック。
主人公は女の子です。
その父子+父の友人(同居)の家庭の話で、女の子が大人へと成長する時間とその毎に若くて線の細い父親の過去を明かしていく作りになっています。
3巻ありますが、1巻めは主人公が小学生から高校受験まで。
国枝先生の「常識派のクマ×強気で繊細美人」の鉄板が、父の友人×父親に当て嵌まるんだけど、コレ以降の国枝BL作品のキャラと比べても、父親のことだけ見ればもっとも暗くてディープなキャラでした。(自分比)
主人公が「父ちゃん」「オヤジ」と呼ぶサラリーマン父の過去の秘密。
その過去に縛られまくっている美人父親のトラウマは、主人公の母親との結婚や子供が出来るという男としての人生の節目があっても薄くなっていかなくてねー><
それよか反対に、幸せな経験がある度、罪は罪として後悔は後悔として肥大化させて、その光と影の濃さを強くさせてしまうような人なんです。
ブラック国枝の冴えたる「痛ましさとイヤラシさ」だから、父親視点のBLだったらとんでもない暗黒作品になっていた事でしょう。
それを、その環境から達観している女の子視点だから、近親相姦・連鎖する実子とのセックス願望・モブとのセックスで疲労感を感じた後、フッと笑ったりホッコリできるシーンがあって中和させてくれて、また、ひげ面で毛むくじゃらでレスラーみたいな同居人の静かに見守ってくれる姿にも、複雑で繊細な父親も大丈夫!と、安心要素となってました。
女性マンガ誌発だからか、このクマ男とのエロシーンが無かったのが残念至極;
あーそうだねー坂井久仁江はやっぱり国枝彩香なんだーと分かる作品が嬉しいです。
読めて良かったな―(;▽;)これファンの幸せですよね♡