サガン。
今回は「この罪深き夜に」「夜ごと蜜は滴りて」「せつなさは夜の媚薬」「罪の褥も濡れる夜」、リミットシリーズ、「佳人は愛で綻びる」の6編です。
季節柄ということもあってリミット、「佳人~」はクリスマスネタです。
そして、清澗寺家は媚薬にまつわるエピソードが順に連なる感じで。
和泉さんも書いておられますが、時系列が一応あるので前から順に読むのがお薦め。
そんな中でもやはり毎度のことながら大半を占めるのが「夜ごと~」のお話。
今回は↑にも書きました媚薬のお話なのですが。
これが三日三晩元気になるというような強壮剤で。
和貴は深沢に気持ち良くなって欲しい一心で伏見に相談してこの薬を深沢に盛ることになるのですが。
和貴の不自然な動きに深沢は出された紅茶のカップをさりげなく入れ替えて…。
というわけで、和貴にその作用が出ることに。
その日は気持ちよくしてやろう精神で自ら深沢のベッドに忍び込んで待ってたりするんですが。
普段は深沢に焦らされて焦らされてようやくプライドをかなぐり捨ててグズグズになっていくって感じなんですが、すり替えられた薬のせいで最初っからMAXグズグズ。
しかも、その薬の効果が高いからいつまで経ってもグズグズが抜けない。
終わりがないというか。
深沢の方が和貴の躰を心配してなんとか宥めて宥めて寝かしつけてって感じで。
とにかく、グズグズの和貴がステキでした。
グズグズになると和貴ってば素直なので自分の心情とか結構言ってくれたりして。
そこがまた可愛いんですけども。
今回読んでて思ったのは、深沢が結構「可愛い」を連呼してるな、と。
セリフでもそうですし、モノローグとかでも何気に「可愛い」がさらりと出てくるんですよね。
ふふ、愛されてるわー。
そして、「罪の~」では義康に深沢から意趣返しです(笑)
40代になった義康ですが、冬貴のためにがんばれがんばれ。