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大正時代に辿り着いた光也は、医者から「多重人格障害」と診断されます。
誰も光也が未来からやってきた人間だとは、当たり前ですが思いません。
彼は一つの肉体に二つの人格を持った「慶光」として、扱われることになりました。
そして慶光として学校へ通う光也。
学園モノの雰囲気も味わえて美味しいです。
学友達が愛すべき奴らばかりで、笑えるし楽しいのですよ!!
ひげもっさの山辺秋一さまは、イイ男だと思いました(笑)
そして徐々に深くなる人間関係。
光也は仁の辛い家庭環境に触れていきます。
仁と亜伊子(仁の妹)の母親に己の母親を重ね、
自分が抱えてきた葛藤や辛さを味わっている春日兄妹を救おうとする光也。
そんな光也の行動は温かく思いやりがあり、心が打たれます。
『僕の愛した日溜まりが…確かにお前の中に隠れている』
別の人格として接している光也の中に、
ふとしたことで慶光の面影を見つけ、胸を熱くさせる仁が健気で切ない!!
仁が慶光に惹かれた理由が切なくて…うるうるしてしまいます。
初っ端のギャグw
さすが高尾さん、はずしませんw
光也が来た祖父の過去は、異人を奇特の目で見ますが、異人の文化を学びます。
そこには、格差社会という忌むべき歴史がある。
教科書でわずか数頁の歴史、しかし大正に生きる人々には現在であるという事。
光也も作中で叫んでいますが、今の当たり前(娯楽など)がなく、今はない当たり前(階級や許嫁など)がある。
何も知らず、何も持たない光也は一人、祖父の願いの為、仁を守る為立ち向かいます。
光也を祖父の義光だと思う周り、そして義光への想いを隠さず語る仁。
2人の関係はもどかしいです。
1巻もでしたが、2巻もあっと言う間に読了しました。
光也のまま、この時代を生きていかなければならなくなり、慶光が通っていた学校や世間のカルチャーショックが面白く描かれていた巻でした。
想像してみました。テレビやゲーム、インターネットのない世界。
確かに勉強するしかないね⁉︎
作者さんが欄外に書いてくださってる大正時代の豆知識も大変ためになり、興味深い。
仁と亜伊子の母親についての詳細がわかり、兄妹が置かれていた環境がなんとも辛く胸が痛くなるほど。
幼い亜伊子が母を思ってカイを演じているのが…泣
仁が慶光を好きになった経緯も明らかになりました。
仁の気持ちを遠回しに否定した理由が切ない。
じいちゃんが光也をこの世界に来させた理由みたいなものがふんわりとですが、理解できました。
作中にとても心に響くセリフがいくつか。
漫画の域を超えて、影響を与えてくれそうな作品になりそうです。