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kaze to ki no uta
风与木之诗
セルジュはとてもイイ子です。
彼にも複雑な家庭の事情があることは、チラホラ出てくるエピソードで何となくわかるんですが、そういうものを感じさせないぐらい真っ直ぐに育っている。
そんなセルジュがジルベールに囚われてゆく。かつて娼婦と駆け落ちまでした父親と似たような激情が、おそらくセルジュの中にも眠っているのだ。
でも彼はそんな自分をうまく受け止められない。ジルベールに見とれ、見とれた自分に衝撃を受ける。
『なにも恥じることはない恥じることはない!美しいものは美しいんだ!そう感じてどうしていけない!?』
ジルベールは叔父(実は父親)のオーギュストに囚われている。
読者の前でゆっくりと、ジルベールの過去のベールが剥がされていきます。
色んな男とセックスを繰り返すジルベールの不安定さ、昔は、時にはウザく、時には魔性に思えたんだけど、改めて読むとひたすら痛々しかった。
自分の肉体をいじめ、痛みを実感することによって、彼は自分自身を確認していたんだろうなと。
この時期彼は、そうすることでしか自分を保つことができなかったんだろうな、と。
ジルベールを理解しよう。
ジルベールの悲しさ、受け入れよう。
求めるものはなんなのか。
ジルベールとセルジュの格闘。
根気良く、めげないセルジュにはすごく胸を打たれます。
どれだけ反発されても、意地悪を言われても拒まれても
セルジュすごいよセルジュ。゚+(。ノдヽ。)゚+。
そんなセルジュが好きでした。
パスカルの実家編。
弟くんの~が有りきではあるものの。
こういう大家族で~のイベントはほのぼのしてて好きでした。
結局のところジルベールを置いてきてしまったセルジュ。。。
ジルベール視点でいうと、なんだかなぁと思わなくもない。
後半~ジルベールの過去へ