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桜の季節が廻る様に、この作品の第二巻も
廻って参りました。
でも、この作品の遺す痛みは桜が散る様には
恐らく消えますまい。
この間で描かれるのは只管と言って良い程
蒼磨に汚され苦悶する正崇の葛藤です。
だが人々は汚されて行く正崇の事は歯牙にも
かけず、蹂躙者である蒼磨の事ばかりを気に
掛ける。善きにつけ悪しきにつけ。
それでもなお蒼磨と離れる事が出来なかった
正崇の姿を描き、この巻は幕を閉じます。
読み飛ばそうと思えば幾らでも読み飛ばせる
巻です。葛藤の泥沼を忌避したければ。
しかし真正面から進んだら進んだで、相当に
心を磨り減らす事にもなりましょう。この先の
事などもう何も知りたく無い。増してや過去なぞ
と吹っ切れる程に。
後書で渡瀬さんは図らずも謎掛けを仕掛けて
います。問わず語りですが、恐らく読み手に
対してでしょう。
その正答を見定める為に腰を据えて読んで
みるのもまた一興やも知れません。
BLというか…これは最早その枠を超えた別物といっていい作品かもしれないですね。読んでいてこんなに疲労するお話は久々でした。
上巻はまだイントロ的な感じだったので割と客観的に読めたのですが、この中巻に至っては想像以上の怒涛の展開に読み進めるのが本当にしんどくて……何度も挫折しかけそうになりました。けど僅かでも救いの光を信じて(とゆうか信じたくて)思わず次のページを捲ってしまう…そんなパラドックスの罠に終始翻弄させられっ放しな感じの内容でございました。
まず始めに上巻とこの中巻を読み終えて強く感じたのは、ストーリーに登場する主要人物達がそれぞれ何かしら常軌を逸した部分を秘めている、という事ですね…昔何かで読んだ本の一文に「過ぎる執着は悲劇しか生まない」というフレーズがあったのですが、このお話でその意味がよく理解出来たような気がしました。
個々が抱えた、相手に対する尋常ではない執着。向かうベクトルが違う故に当然噛み合う筈もなく、結果最悪な事態を迎えてしまうという無限ループ。今回は主人公以外のそういった思惑も深く関わってくるので内容はかなり泥沼傾向にありますが、でもその分心にズシリと残るものがありました。
それと今回私が最も胸を揺さぶられたのは正崇ではなく、蒼磨の方の葛藤と苦悩でした。正崇を愛しているのに、陵辱する事でしか彼を繋ぎとめておく術が分からない。抱く毎に正崇の心が離れていくのを知りながら、それでも彼が欲しくて憎しみという形でもいいから繋がっていたいと切望する蒼磨。一方正崇の方はといえば当然の如く彼の行為を裏切りとしか受け止められず2人の関係は益々溝が深まっていくばかり。
そんな暗雲立ち込める展開の中、怒りに駆られた正崇に「あんたが死ねば~」と言われた時の蒼磨の涙と直後に取った彼の行動には本当に胸が潰されそうでした。こんな形でしか気持ちを表現出来ない哀れさに加え、ある意味直球ともいえる彼の正崇に対する想いが痛いほど伝わってきて本当に見てられなかったです…辛くて…。
この巻の終わり方をみれば、きっと下巻でハッピーエンドという事にはならないでしょう。が、そもそもこのお話に於いて何がハッピーエンドか全く見当もつきません…でもここまで読んだからにはどんな結末になろうとも最後まで付き合うつもりです。
来年の春が待ち遠しくもあり、何だか怖い気分ですね(苦笑
少女まんが誌掲載のBLは要チェックですよ。
名作が多いです。
アクション、ファンタジー系を得意とする渡瀬さんが、ドロドロの愛憎劇を描かれています。
大正時代が舞台で主従モノ。
いい意味で王道中の王道。
外していません。
明るく真面目に見える正崇だが恵まれない幼少期を過ごし、屈折した感情を抱えていた。
そんな正崇を認めてくれた蒼磨。
正崇は蒼磨を兄のように慕い、彼の自分へ向ける真っすぐな気持ちに触れた蒼磨もまた彼を愛しく思うようになる。
上巻のラストで蒼磨の壊れた本性が露呈。
蒼磨はもう正崇を逃がす気はなく、力ずくで手に入れます。
信頼を裏切られた正崇は、中巻でどんどん追いつめられていき・・・。
下巻は来春発売予定。
正崇の憎しみのピークは越えたので、正崇が蒼磨を殺して終わりはないですよね。
短編では平気(というかむしろ好き?)なのですが、長編で主人公に死なれるのはつらいです。
渡瀬さんは主要人物をさくっと殺してしまうこともある人なので(今作でも既に死人あり)、ちょっと心配なんです。
ここからもう一度二人の距離を縮めていって、幸福な結末を迎えてくれることを希望。
上巻の、嵐の前の穏やかさとはうってかわり、この中巻は怒涛のような展開です。
悲しいとか泣けるとか切ないとかじゃなく、ただただ苦しくて苦しくて心臓が押し潰されそうに痛くなりました。
読むのがツラかった。
主役どっちの苦しみにも、等分に共鳴してしまいました。
崇敬の念を抱いていた男にプライドのすべてを踏みにじられ、絶望し、憎むことしかできなくなった少年と。
はじめて愛を傾ける対象ができたのに、憎しみでしか相手を繋ぎとめることができない男と。
後半は肉体的に痛い話になるんですが、精神的な痛みが少し緩和されて、痛くてたまらないのに何故かホッと息をついてました。
印象的なセリフやシーンが山のようにありました。
兄にもらったハーモニカを吹く正崇。
正崇が学友二人と川遊びをしてる様子を、車の中から見てる蒼磨。
「声が聞きたいのだ」
「君の声が聞きたいのだ――…!」
「未だ涙なんて残って居たのか――…」
下巻はまだですが、間違いなく名作です。
最後の蒼磨の顔、めっちゃ怖い。
そうだよ蒼磨、腑抜けてる場合じゃない。
続きはやく読ませてちょ…
また匿名ボタン押しちゃってたorz
↓は私の書き込みです。
匿名さん
ともふみさんへ
アテント装備して読むのをオススメします!
でもほんと、水原さんを萌えながら読めるなら、たいがいのものは大丈夫ですって。うふふw
春発売は又聞きで、はっきりとは分からないので、情報が間違ってたらごめんななさい。
発売したら即買って即レビューさせてもらいます!
おはようございます、むつこさーん。
>>ほんと、つらい作品でした。
>>中巻の痛さは半端ないよ!
>>前半は精神的に痛くて、後半は肉体的に痛くて。
ひぃーっ、しみじみとしたコメントが怖いよ~
おっかなくてちびりそうです。
下巻発売春頃!!情報ありがとうございます。
どんなラストが待っていても耐えられるように、春頃までに腐女子マッスルを鍛えておきます。
ともふみさんへ
ええー。
ともふみさんも一緒に「下巻まだかー!まだかー!まだかー!!!」って頭イカレポンチになりそうになりながら待つ仲間になりましょうよーw
といっても正直、私も「下巻が出てからまとめ読みすれば良かった…」って思ってたりします。
続きは春頃に出るっていう話をどこかで聞きました。
ほんと、つらい作品でした。
中巻の痛さは半端ないよ!
前半は精神的に痛くて、後半は肉体的に痛くて。
でも水原とほるさんに萌えてたともふみさんなら、きっと大丈夫wお互い痛いのは大好物だよね。つらくて泣きつつも萌えてる鬼畜だよねw
ああはやく下巻出ないかなァ。
下巻も楽しみだけど、ともふみさんの熱のこもったレビューも楽しみ!
おはようさんですむつこさん。
これずーーーっと気になって買おうか迷っていたんですよね。
レビュー読んでものすんごく読みたい病に拍車がかかりました…んが、
>>読むのがツラかった。
そ、そんなに!?鬱の神様降りてきちゃう??
悲恋話をかなり読破して鋼の心臓を持つむつこさんにそこまで言わしめるなんて…!
腰抜けなもんでかなり躊躇しつつも、
>>下巻はまだですが、間違いなく名作です。
という言葉に、わたしついていきますv
絶対続きが読みたくてたまらなくなりそうだから、下巻が出たらまとめて買うことにします隊長!
この巻もすごいネタ満載でした。しかも、上巻の感想でも書きました優れた画面構成によって、最も鮮烈になる「見せ方」で描かれているので尋常でない迫力です。
ただ、たいへん不謹慎であることは承知しているのですが、ページをめくって顔アップですとか衝撃的な場面があまりに次々に来るのでしまいにはちょっと笑いそうになってしまったり…。最初の一回はちゃんと神妙に読むのですが、繰り返し読んでいるとだんだん愉快になってきてしまうダメな性格です。ごめんなさい。
本当に不真面目な読者で申し訳ないんですが…
始めからずっと蒼磨様のターン!(な、長いし容赦無い…蒼磨様パネェ!)手札を伏せてターンエンド
↓
今度は正崇のターン!(少ない手数で何と効果的な攻撃…恐ろしい子!)
↓
また蒼磨様のターン!手札から“開かずの風呂場”を発動!(ヤ、ヤンデレ!?)
みたいな…
しまいにはそんな感じで読んでしまいました。(ちなみにカードゲームのルールは全く知りません)
いやしかし「これでいいかな…」の場面はすごかった。
正崇の温室の花束も蒼磨様の小倉百人一首も葛城の茶筅も、どれもアイテムの使い方はすごいのですが、やはり櫻子様のおままごとに勝るものはありませんね…一昔前の昼ドラを思い出してしまいましたよ。
櫻子様は何だか好きでしたね。つい櫻子「様」と呼んでしまい、脳内で某声優さんの声でアフレコしてしまう始末でした。
気を取り直して。
内容は悲惨ですが、胸に迫る切ない場面や色っぽい要素(平たく言えば萌え描写ですよ!)もしっかり織り込んで攻撃を繰り出していらっしゃる辺り、さすがに少女漫画の雄と呼ばれる(かは知りませんが)先生ですね…と思いました。
そしてだからこそ、この漫画をエンタメとして楽しめたのだと思います。
皆さん真面目に書かれている中でこんな感想で本当に申し訳ないのです…
バカな読み方する奴もいるんだな、という程度に流して頂けるとありがたいです。
はじめまして、くもとり様。
レビュー拝見させて頂きました。
私も、この作品が好きで櫻子様はお気に入りなのですが
くもとり様が某声優さんでアフレコされていたというのが
とても気になります声優名をよろしければお聞きしたいくらいです。
おままごとのシーンは本当にすごかったですね、寧ろとても萌ました。
こちらでレビューを見てから気になってはいたのですが、値段的に手が出せずにいました…。
ついに上中巻を購入しました。(下が無いのは田舎書店なので…)
買ってよかった。
圧倒されました。
ストーリーについては、こういってはなんですが昼ドラなどによくある感じです。
貴族、妾の子、包丁、借金、虐待などなど、
蒼磨の正崇への愛も、不器用というか…愛情表現の仕方が分からないまま、ただ手離したくない一心で酷い事をしてしまい、彼を傷つけるだけに…
この辺もBL作品にはよくある感じもするのです
が、
なぜでしょう。
こんなにも「よくある」を連呼して、じゃあなんで『神』評価にしたのか…
正直はっきりとした「これ!」といったものはないです。
でも、息が詰まった。他にはない緊張感、圧倒されどんどん呑み込まれていく感覚、
読んだ後、閉じてもなお続く胸苦しさと重みと高揚感。
いい作品です。下巻を急いで買いに行きます。
上巻の最後にアレな展開に突入するわけですが、
中巻は上巻の甘甘しい部分はなくなってしまいました。
代わりに愛ゆえの(それも執着愛ゆえの)行為が満載でございます。
これは・・・いわゆる陵辱・・・
しかしそんな言葉に置き換えるのも何故かしっくり来ない、
どこか物悲しい美しい行為に思えるのが不思議です。
というか脇キャラの病み具合が半端ないwww
医者までそんなんで大丈夫か!?と。
ここのお屋敷何かにたたられてますよね。
1巻の終わりでとうとう蒼磨に襲われてしまった正崇。
まるで表紙の絵のように蒼磨の糸に絡め取られて逃れることもできない苦悩が、ひしひしと伝わってきて切なさをより増します。
正崇へ向けられた兄のような言葉に純粋に慕っていただけなのに、
蒼磨も、その純粋さが嬉しかったはずなのに、どうしてこうも苦しいほうへ向かっていかなくてはいけないのでしょうか?
凌辱という形でしか正崇をつなぎとめられない、間違った方法しか持ちえない蒼磨の葛藤は苦しいまでに悲しい。
それほどまでに苦しい過去がチラホラと見えはするものの、その全容はいまだ全て明らかになっていません。
そして、斉木当主の主治医で元書生の葛城の歪んだ執着もまた見逃せない展開を迎えました。
もう、ここは一体だれが悪いのか、誰が正しいのか、そんな結論は置いておいても、早く彼らをこの血の呪縛から救って欲しいと、切なさがこみ上げてきます。
表紙を開いたカラーページの見開き絵がこの関係の総てを物語っているようです。
正崇の後ろでに振り上げられたナイフ、切ない目で殺してとでも訴えているかのような蒼磨、そして、ふすまの陰から覗く櫻子。
間もなく下巻。。。
どうか、どうか皆に幸せが訪れますように!!
中巻は皆がそれぞれ狂っていた片鱗が見えてくる。そして蒼磨も同じように狂気に囚われていくのがとても臨場感をもって描かれているのが凄い。息が詰りそうになるほど、感情的に追い詰められたり、また周囲の人のエピソードもひとつひとつじっくりと作りこまれていて、圧巻されます。
正崇との思いがすれ違っていく様子も、櫻子の狂気も何かが少しずつズレはじめていく描写力は流石です。
個人的にはとても神的な作品なので、BLというジャンルにこだわらず、読んでほしいなと思います。
恐ろしくショッキングな展開で終わった前巻の続きです。
…が、最初の巻なぞ序の口。本当にイタいのはこれからなんです。
最初から最後まで、素晴らしく痛々しいお話なんである。
というか…この中巻以降は、コワくない場面はほぼゼロです、本当に…。
怒涛のごとく詳らかにされていく名家・斎木家の実態の凄惨なこと!
そして…この家には一人として、マトモな人間はいない。
当主に主治医、末端の使用人に至るまで…誰もが何かどこかしら狂ってる..
というよりも、狂ったまま軌道修正せず、この家は続いているんである。
あまりに凄惨な場面は、読者の心をひどく疲れさせます。
だってこのお話には…どこもかしこも救いようの無いような予感を漂わせているから。
それでも読者は(本の中の他人事とはいえ…)多少の責任感のような気分から、
「ちゃんと最後まで見届けよう」とか思い立ち、とりあえず読み進もうとするんである。
美貌で魔性の若様ではなく…ごくまっとうな書生さんに、
多かれ少なかれ共感してしまうからなんです。
(↑まぁ..いかにBLが好きでも、ここまで真正面から人間ドラマを語られると、
こういう絶世魔性な殿方には共感しにくいものなんです。
日英混血で、貴族で美貌で、淫乱で魔性…ともなると、
正直、常人感覚では理解しがたいとしか、言いようが無いのでは???)
なので読み手としては、書生さん・正崇の反応に(つい)一喜一憂してしまう。
「こうきたか…さぁ、コイツならどうするか?!」って具合に、
やっぱり…眼を覆いたくなるけれど、眼が離せなくなってしまうんである。
舞台となる屋敷全体に、(大正時代という時代感覚とか、華族という設定抜きにしても)
とてつもない閉塞感が漂っています。
そして…その閉塞感の権化ともいうべき極みが、この魔性の若様!
だからこそ…書生さん・正崇には、「ごくまっとうな人間」を貫いて欲しいような、
閉鎖されたような伏魔殿屋敷の突破口になって欲しいような…
読者的な希望を託したいような、奇妙な共感を覚えてしまうんである。
ハッピーエンドなぞ望まない、でも…できれば、コイツにはちゃんと向き合って欲しいな。
これから下巻に入れば、更に痛い展開が眼に見えてくるような予感です。
でも…私は読みますよ? だって見届けたいから…最後まで☆