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「TOMOI」秋里和国弐先生 読了
本篇はなんとか比較的に冷静に読めましたが、最後の正本ノンさんのエッセイを読みながらTOMOIの人生の断片がパワポみたいに目の前に流れてきて、自分のことにまでリンクしていて…思わず号泣してしまいました。
こういう渋い話ほんとに大好きでございます。
ずっと…ずっと…死ぬまで「愛する人」を探し続けていて、いろんな人と出逢って、別れて、また新しい出逢いで「愛」を探して、確かめて…TOMOIはこんなふうにずっと何か、誰かを探し続ける人生を送ってきた。
最後の終わりは彼にとってのハッピーエンドなのか?バッドエンドなのか?むしろそれを決めつけること自体に意味がないと思う。最後のTOMOIは彼なりに幸せを感じたと思うし、むしろ彼には「世間から見た幸せ」のほうが難しいと思います。
ロマンティックで、クールで、時々短気な、でも情の厚いTOMOI…!彼岸で恋しい恋人に会えますように…!
この作品は最初にエイズを取り上げた同性愛作品の1つだそうですが、当時世間のエイズへの無知やら同性愛者への偏見やらが痛々しく思いました。
エッセイに書いていた通り、この作品を読んだ人は、必ずこの作品の中で自分の位置を見つけることができると思う。
愛ちゃんかもしれないし、ナンシーかもしれないし、雪弘かもしれないしないし、TOMOI自身かもしれない。
ほんとに、よく考えられてる話だなと感心しました。掘り下げると色々考えさせられる一冊でした。
今回はストーリーが気になり一気に読みましたが、今度時間を作ってゆっくりじっくり再読してみようと思います。文句なしの神評価です。
世間に「エイズ…HIV」が認識され始めた頃に描かれた作品。この作品の主人公・友井氏は、最初は人気少女マンガ作品「花のO-ENステップ」のサイドストーリーの登場人物でした。80年代らしい明るく軽い作風の作品の中に登場するゲイキャラだったんです。
その友井氏のエピソードを集めた本が2冊出たのですが、この文庫はその2冊を更にまとめたものでしょうか?(旧版コミックスのみ所持のため確認できていません)
毒舌で自信家でひねくれ者の友井氏が愛を見つけるストーリーなのですが、その時代ならではの社会問題やエイズが彼の障害となって…。
今だったら、たぶん「BL」というジャンルの中での出版になるであろうテーマと内容です。セリフなど、けっこう直接的なことを言ってますよね?(セックス関連)。 当時はこれが「少女マンガ」として出版されました。「BL」として出版されるのが悪いことなのではありませんが、その時点で読者を限定してしまうのは確かで。あの時だったからこそ生まれた作品なのは間違いありません。
テーマは重く、終わり方もいわゆるハッピーエンドではありませんが、BL読みの皆さんには押さえておいてもらいたい作品です。
昭和の時代の作品ですが、全然古くないので是非読んでいただきたいです。
秋里さんは何作かBL内容のものを描かれていますが、「マンハッタン症候群」と「空が青い」(こっちはBLじゃないかな?)を超えるものはありません。
前半おちゃらけた男だった友井さんが、あんな哀しい最期を迎えるなんて。
死にたくて死に場所を探し続け、それでもやっと生きたいと思えた時に、運命は非情です。
友井さんからもらった指輪を、マーヴィンの結婚指輪とは知らずに嬉しそうに指にはめるアデライナがいじらしい。
そしてそのアデライナの指が・・・。
スミスの言葉、青空を見て涙を流す。
そこからつながるラストの「神よ!」からの友井さんの独白、すごく好きです。
いつまでも心に残る作品です。
オヤジとか切ないのとかが大好きな方にオススメの名作です。
エイズやら死やらが絡んでくる重い話だけど、秋里和国弐さんはユーモアをスパイスとして混ぜ、完成度の高い作品に仕上げていました。
実はこの作品は、BLを描く漫画家さんのなかで、私が最も敬愛する水城せとなさんが、「この作品以上の作品に出会ったことがない」みたいなことをどっかで書いていて、そこから興味を覚えて購入しました。
さすが水城さんのオススメ作品だけあって、超悲しくて切ない話だった。
でも、この作品に出会えて本当に良かった。
トモイという医師が、ゲイに目覚め、渡米し、いくつかの出会いと別れを繰り返し、傷つき、アフガニスタンで永久の眠りにつくまでが描かれます。
号泣しました。
すごい余韻でした。
名作。
>>tyanponさん
水城せとなファン嬉しいなー。マゾ仲間ですね?w
昔の作品なので、ところどころ物足りない面もあるんですが、是非ぜひ読んでみてくださいな!