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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
表題シリーズのツボは、恋愛感情の自覚前後の
落差でありましょう。それは同時に受と攻の成長
記録でもあります。
自覚してしまうと結構強くなるタイプみたいですね。
鈴堂は特に。
併録作は疲れた探求者と彼を支えたいと願う若者の話。
こちらも尺は短いながら、胸に迫るものがあります。
表紙だと攻めの頭の形が宇宙人っぽいですが、本編ではそんなことはありませんでした。
「読むか読まないか」の決断ポイントとして表紙の印象はかなりの割合を占めると思うので、これだけはお伝えしたくて。
小2からの腐れ縁で新聞社に入社するまでずーーーっと一緒だった滝田と鈴堂。
滝田が退職→独立することから、やっと縁が切れると思っていたのに
「やってないのはSEXくらいだな」
という滝田の台詞に挑発的に乗ってしまった鈴堂だったが…。
というわけで知り合って20年経つ2人がカラダの関係を持ってしまうところから始まります。
新聞記者という職業柄、作中でも言葉選びが巧みです。
受け視点なので、受けのもだもだや逡巡、「背徳」と気付いたときに自分の保身より攻めの立場を考えたことから自覚した気持ち、対等だったはずなのに上下関係になってしまったことへの意地などは詳細に描かれています。
今後もケンカップルとして末永く仲良くしていくんだろうなという話でした。
表題作の方は萌2か萌か悩むところだったのですが、同時収録が…。
高校教師と入院による留年をした高校生の話で、わたしにはちょっと教師の心理が分かりにくかったです。
最後まで読むと教師側の本音が書いてあるものの、それまでの行動や言動と噛み合わなくて違和感しか残りませんでした。
同時収録なしにメインCPの話だけで良かったのになあ。
表題作のみ、お仕事BLが好きな方は楽しめると思います。
初読み作家さんです。
電子書籍サイトで1冊丸ごと無料でした。
この作家さんは立花さんと高原さんと仰る2人組の作家さんだそうで、立花さんが鈴堂と緒方、高原さんが滝田、朔夜、佐々のキャラ担当されているようです。
お2人の絵柄がとてもよく似ているので描き分けによる違和感はありませんでした。
ただ表紙より中身の絵の方がカッコ良くて綺麗だと思いました。
この単行本のタイトルに当たる表題作はないのですが、最初に収録されている『鎖縁』のカップルがメインで、幼馴染のリーマン、しかも同じ会社で新聞記者をしていてライバル的存在という2人です。
小学校の時からずっと学校も職場も同じなのですが、犬猿の仲の2人が会社の旅行で同じ部屋になって…というところからお話が始まります。
20年も一緒にいたので、ある意味一緒にいる事が自然になっている2人なのですが、2人ともノンケなので関係を持ってしまった後の戸惑いが鈴堂視点で描かれています。
一人で悩んで滝田に時に冷たく当たってしまう鈴堂は余り好きではなかったですが、最後は男前な所を見せてくれて良かったかなと思いました。
同時収録作の『冷たい誘惑』は年の差カップル。
こちらも受け様がヘタレです…思わせぶりにウジウジするキャラは余り好みでないので、2つの作品とも攻め様の方が好みでした。