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kuuki no sonzai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
その情熱が舞い上がり無我夢中となるはずなのに、同性だからと慎重になってしまう。
アメリカが舞台のせいか、ゲイであることに対する後ろめたさ、そうせざるを得ない背景に、より奥行を感じることができます。
それでも思いとどまれない気持ち。
タブとドックの感情と欲望の間にある溝が元カレの登場で大きく捻れ、ドックに想いを寄せるジェニーを傷つけ、それなのになぜセックスをしないのか。
タブにまとわりつく空気にすら嫉妬を覚えるドックの全力でぶつける叫びの前ではタブの崇高な精神もただの言い訳にしか聞こえません。
雪解けのようにゆっくりとぎこちなく、お互いの温もりを知った2人に恋人として新しい道が拓かれた。
その温かさを感じる幸福なエンドが見られました。
そしてタブの快楽に溺れ我を失った過去。
体よりも先に心がドックを求めたと思える、次の恋に慎重になってしまったタブのエピソードがより本編に痛みを与えてくれます。
他同時収録2作品。
「サイレント・トーキング」
双子だけに通じ合う空気感と熱が真正面からぶつけられちょっと気恥ずかしくなる作品でした。
「蔵の中で子供が」
いろはの「い」と言われるだけあってオリジナルと模倣半々のような作品ですが、ぞくりとする雰囲気に独特の色気を感じることができます。