自分を好きになれないままはじまる、恋の物語

月とピエタ 上

tsuki to pieta

月とピエタ 上
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×21
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
1
得点
31
評価数
12
平均
3 / 5
神率
33.3%
著者
大地幹 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
カドコミ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784048116657

あらすじ

「君からはいつも画用液の匂いがする」

他人からの願いを断るのが苦手。
そのせいでストーカー被害にあうほど、
愛想笑いの日々を送る美大生の陽介は
変わることのできない自分に思い悩みながら、ひたすらに絵を描き続けていた。

ある日、変人と噂される解剖学の講師・百合川に
見透かされたような一言を投げかけられ、逆上してしまう。

葛藤しながら帰宅したその夜、部屋の前に見覚えのある姿が…


自分を曝け出せない美大生×変人講師
不器用な二人の初めての純愛

レビュー投稿数1

あなたの前でだけ、心から笑える

とても、とても良かったー...

表紙とタイトルからではちょっと内容が想像しにくく、
手に取るのを躊躇う方もいるのではないかな?と思いますが、
すごく良かったのでぜひ読んでみていただきたい...!

以下、上巻のみ読み終えた時点での感想・レビューです

主人公は人当たりよく、他人からのお願い事を断るのが苦手な美大生・茨木。
そのせいでストーカー被害に遭い手に傷を負い、
引っ越したばかりという人物です。

そんな彼と、”変人”と噂の美術解剖学の30代教師とのお話。

各電子ストアの試し読みより、
ちるちるさんの試し読みの方がボリュームがあります。
内容もより分かると思うので、少しでも気になった方は、ぜひそちらから...!

背が高くて、地毛は金髪で(彼はダブル)、
瞳の色はその名(月衣:るい)のとおり輝く月の色。

”目立ちたくない”と髪を黒く染め、
人付き合いの苦手な百合川教授とのひょんなことから始まる交流、
深夜の散歩にトクトク、心ときめきました。

嫌なことをどうしても嫌と言えず、
当たり障りない笑顔と言葉で受け入れてしまう茨木。
自分でもそんな自分が「嘘くさい」と思うし、
嫌でたまらないのに...

そんな彼のストレスが、百合川にかけられた思わぬ言葉により
爆発するシーン。
一気にピリつく雰囲気に、グッとのめり込んで続きを読んでいくと…

辛辣に思えた百合川の言葉が、実は無理をする茨木のことを
気遣うものだったー

と分かり、読んでいる自分も茨木と同様、
百合川の不器用な温かさに惹きつけられていきます。

大人なのに、何度も鍵をなくしてしまったり
教室に入る時ドアに頭をぶつけたり、
茨木が差し出したおにぎりに無防備にかぶりついてきたり。
(米粒が口の端に付いちゃってるの、可愛い・:*+)

子どものようなピュアなところと、しっかり「人」を見ていて
背中をそっと押す言葉をかけてくれるところ。

そんなギャップに、いつの間にか絆されてしまう気持ちも分かります。

だんだんと百合川にだけは「素」の自分を見せるようになり、
方言で話すようになる茨木の、目に見える変化にニヤリとしてしまいました(。-∀-)


作中、二人が偶然出会った美術展での”ピエタ”のお話も印象的。
磔にされ息絶えたキリストを胸に抱くマリアの、
あんな表情を描いた絵があるなんて...!知りませんでした。

画家自身の境遇とも重なる、聖母マリアの”怒り”の表情。
その表情から新しい気付きを得る茨木と、
そのことで百合川との距離がまた一歩近づく描写、うまいなあ...

そのまますんなり二人は唇を重ねー

とはならず、ギクシャクした関係となり下巻へ続く構成も
とても良かった。

男性相手、しかも年の差のある相手に自分は何を...!
と戸惑い葛藤する茨木の姿がしっかり描かれており、
感情移入して読むことができました

無意識に仕掛けたキス(未遂)によって、
すれ違いが生じてしまった二人。

下巻でどのように展開し二人が幸せを見つけていくのか、
読む前からドキドキしています...!読むぞ...!


★修正:なし(描写なし)電子シーモア

3

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