泥の中で見つけた、ひとすじの光

泥中に咲く僕ら

deichuu ni saku bokura

泥中に咲く僕ら
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神18
  • 萌×26
  • 萌4
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
6
得点
130
評価数
33
平均
4.1 / 5
神率
54.5%
著者
ヨモツ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics iHertZシリーズ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784813034506

あらすじ

高校生の水野は、外見ばかりが
評価されることに嫌気がさしていた。
人目を避けて逃げ込んだ美術準備室で
風変わりな男・田沼と出会う。

第一印象は最悪──だけど、
田沼が描いた一枚の絵に、
水野の心は大きく揺さぶられ、思わず涙をこぼす。
そんな水野を田沼は引き寄せキスをして─…

心に強引に踏み込んでくるくせ、本心を見せない田沼。
あのキスの“理由”を水野は知りたくて──

表題作泥中に咲く僕ら

美術科の高校生
高校生、お金持ちでモデルのハイスペック男子

その他の収録作品

  • 描き下ろし「僕らの朝」

レビュー投稿数6

行き着いた共依存

本作、デビュー作とのことでしたが、とても雰囲気のある1冊でした。
ただ、先行レビューでも書かれているように、
ラストが唐突に終えてしまっているようにも感じられ、
そこだけ少々気になりました。

ブランドオーナーである母と化粧品会社を経営する父をもち、
自らも子供の頃からモデルをさせられてきた水野は
学校でもプライベートでも周囲の視線に晒され、疲弊していました。

そんな中、人目を避けるためにたまたま立ち寄った美術準備室で
圧倒的才能を放つ絵と、その描き手である田沼と出会います。

その作品同様にどこか仄暗さを感じさせる田沼の第一印象は最悪で。
けれど、田沼と会う度にどうしようもなく惹かれてしまう水野。

ある日、田沼が描いた一枚の蓮の絵を前に涙を流していると
田沼から突然キスされてしまいます。

自分勝手で他人に興味なんてないように見える田沼でしたが、
水野に対しては執着のようなものが垣間見えました。
そして、それは水野にとっても同じで、
マイペースで自分とは違い理解なんてできないはずなのに、
図々しさの中に脆さのようなものを抱えている田沼のことを
放っておけなくなっていました。

はじめこそ田沼の強引さに水野が引き込まれてゆく形でしたが、
途中からは傷つきやすい田沼の繊細な心を水野が包み込むような
関係に変わってゆきます。

そんな過程を経て最終的に行き着いたのは共依存でした。
もはや水野なしには不安定な田沼と、
田沼によって泥に引きずり込まれてゆく水野。
物語はそこで終わりを迎えてしまいます。

二人は救い、救われ、明るい未来に向かうのか、
あるいは二人だけの世界に閉じこもるのか、
そこから二人がどうなってゆくのか、気になります。

0

あと1冊欲しい

表紙からなんとなく闇?夜明け?かなと思って読み始めました
ストーリーの進んでくうちに、受けの方がなんだか可哀想な感じになってきちゃいました(´;ω;`)
例えば好きすぎて束縛したくて攻めが受けに暴力的になっちゃうストーリーはまだ理解できるんですが、なぜ田沼が暴力的になってしまうのか、イマイチ理解しきれず…
受けが一方的に可哀想な感じになっちゃうところは少しおおっと思ってしまいました
最後はお互いが持っている泥の中で互いが唯一の救いとなって寄り添っていくのだと思いましたが、いよいよこれから!!って感じのところで終わってしまい、まだまだこれからが見たかったなと思いました
ぜひ続きがあれば読んでみたいです!!

1

なかなか難しかった

初コミックスとの事、おめでとうございます。
表紙の二人、そして作者様の一言コメントから仄暗い中の青春ストーリーを想像させられ、わくわくしながら拝読させて頂きました。
絵もシリアスなシーンではかっこよく、美しく、合間にコミカルなデフォルト絵を挟んでほっこりするシーンもありで素敵でした。

ただ、お話が少し難解に感じました。
両親の血を引いて専属モデルとしてSNSでも人気がある蓮と、美術科の田沼。
二人とも似ているようで、心の泥のようなものを発散する方法が違う…だからこそ惹かれ合うというお話かと思います。蓮も田沼もそれぞれに家庭環境、家族関係がうまくいっていなくて自分の存在に疑問を持っている二人。二人の心が傷付いている様子、そんな中で出会った存在……となんとなく伝えたいことも分かります。

が、田沼と同居する美術教師、椎名の説明や母親、(電話相手は父親??)などなど分からない情報が多いので読んでいてん?ん?となる事が何回かありました。
そして1番にえ!?となったのはまさにラスト。二人身体を重ね…そして…となったその矢先の『END』の文字に、ふぁ!??と声が出てしまいました。多くを語らない終わり方、嫌いではないのですがあまりにもブツンと切られてしまった気がして…。まだ田沼の気持ち表明、何か続いたんじゃないの!?となってしまいました。
蓮が最初に受けたイメージよりもピュアで可愛い子にどんどんなっていった所は素敵でした!

1

あくまでも個人の見解です

仄暗い感じが気になって読んでみました。
蓮くんが美人で惹かれました。
そんな私の感想は正しいようで、モデルをしててプチ有名人な蓮くんは外見の美しさだけしか自分には価値がないし、外見しか見てもらえないってのが悩みというか諦めてる。
私の彼氏♡ってSNSにあげて自分のステイタスの一部にしてくるような女子と付き合うからやな気分になるんだと思うよ?
そんな子ばっかじゃないと思うんだけどな。

めっちゃ感じ悪いけど、彼の描く絵には心惹かれてしまって互いに反発しながら惹かれ合っていく蓮くんと田沼。

田沼、私好きじゃないわー。見た目がずんぐりしてるし性格もやな奴。不幸に浸りやすいネガティブ思考で思いやりがなく自分の感情を相手や物にぶつけがち。コイツ、DV無職ダンナになりそうなダメンズ臭プンプンなんだけど。

そんなダンナと離れられない苦労に耐える美人妻ポジ蓮くんって勝手に未来の2人を想像してしまった。
なんかあんまりいい関係の2人に思えなかったんよね、共依存でダメな組み合わせの2人になりそうって。

この作品中では2人は結ばれてハッピーエンドなんだろうけど、私は読み終えて良かったねーとは思えなかった。とにかく私が田沼の事が嫌いだからなんだろうけど。

基本的には蓮くん美しいんだけど、ちょいちょい頭身がおかしかったり体のバランスがおかしくてずんぐりして見えたり頭が極端に小さい時があったりして気になってしまいました。

唐突にENDでびっくりしました。
そこで終わり?!って

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2

刺さりまくった

正直、めっちゃよかった……!!
読んでよかった系BLだった……!!
ひとことで言うと「静かにじわじわ心をえぐってくる系の恋愛もの」。
絵柄も繊細で、物語の空気感とぴったり合ってる。派手な展開はないんだけど、
そのぶん気持ちの描き方がすごく丁寧で、
読んでるうちに知らん間に感情が入り込んでた。
登場人物がちゃんと生きてる…水野と田沼がめちゃリアル。
水野は外見が良いせいでずっと“中身”を見てもらえず、
ちょっと拗らせ気味なんだけど、それがまた人間ぽくていい。
田沼は飄々とした感じなんだけど、家庭環境からの劣等感とか、
愛に飢えていて実は脆くて…
キャラの“言葉にしない部分”がすごく上手く描かれてて、
「あ、このとき本当はこんな気持ちだったのかな…」って
読者側が想像できる余白があるのが良い。

0

読み解き易いタイプではないけれど、、、

初めて拝読する作家さまだ!と思ったらデビュー作ですって‼
めちゃくちゃ作画がお上手だと思います…!
全体的に統一され安定した筆と、緻密な一瞬の繊細さを作画で訴えかけるようなキャラの多彩な表情がすごく印象的でした.。:*✧

お話しのトーン的には結構シリアスなタイプ
シリアスで抉られる所もあると思います
10代の子達だからこそチラつく大人の影や相容れない同年代との関係性の理不尽さも窺えてしまいます
平和で明るいお話しがお好きな方には向かないと思うので、安定したメンタルで読める読者さま向けかな?と思います
かと言ってすごく鬱蒼としてる訳でもありません
芸術家肌のキャラだからこそ一筋縄ではいかない心理描写を彼の背景を匂わせながら感じ取っていくので、雰囲気が凄くある作品です

感性に訴えかけられる作品だと思います
彼らの出会いや変化は美しさと痛さが同居した世界でとても魅了されました

丁寧で崩れない雰囲気があったからこその作品ではある、と同時に正直に言えば、私はもう少し説明が欲しかった。。。所もありました

読解力に自信の無い私のようなタイプはこの解釈で合っているのだろうか?
これはこういう意味なのかな?
と、初見の作家さまである事も作用して雰囲気重視の空気感に所在の無さを覚えて、少し不安になってしまう所もありました、、、

例えば…
>彼らの通う学校のシステムが難しい、、、
特に田沼くんの通う美術科は彼以外の生徒が居なさ過ぎて謎過ぎた。。。
>田沼くんの家庭環境が複雑で決して幸せではない事は分かるけれど、、、
結局母親はどうなったのかな?家族への想いは彼の中で蓮と出会って折り合いが付いたのだろうか…?
>今後の生活はどうなるのかな…?
田沼くんは退学してしまうの?連はどうこれから田沼くんを支えて行くのだろうか?

など、、、
設定自体やストーリー根幹についても読後、気になったままになってしまう所があります

とは言え‼
敢えて細かい事を描き過ぎないからこそ「守られた作品の雰囲気」が確実にあった事も確か٩( 'ω' )و
読み解き易いタイプではないからこそ、もっと知りたくなる…!
その効果はしっかり効いていたし、そこは十分伝わって来ました

〝芸術家を描く〟という事は〝感性を描き出す〟と言う事なのかも知れない
だからこそ、読み手の感性も求められたのだろう…という納得性もありつつ、もっと自分の感性を磨かないとならないのだな、、、と顧みたくもなりましたw
逆に最初からここのフィーリングがバチっと合う読者さまもきっと居ると思うので、グッと刺さる作品である可能性も十分高いと思います٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

私は初回からバチっとハマれた感覚は今回はなかったですが、「あ。合わない作家さまだな…」となるのではなく「先生の他の作品も読んでみたいな‼」と思える出会いでした
そしてまたいつの日かこの作品を読み返して、感じ方の変化を味わいたいストーリーでもありました

出来たら、、、この2人の続編があると尚嬉しい…⁄(/// ^///)‼と凄く思います
きっと続編がある!という前提があればまた少し感じ方も期待値を持つことで変わった気もします

不安定な田沼くんが連の事を「蓮くん」と呼ぶ度に庇護欲を掻き立てられました
きっと連は彼との出会いで大きな成長、望んでいた精神面での自立も進むと信じています
それはさながら芸術家とパトロンのような、疑似親子のような、そしてそのどちらでもなくどちらでもあり、、、純粋な恋人感でもあるような、、、
2人だけの関係性を構築していく兆しを感じます

続編、あったら是非読みたいです…!!!

※レビューを書き終えた後にインタビュー記事に気付きました!
どうやら彼らそれぞれの元となる別のお話しもあるみたいですね
もしかしたらそちらを既読されてるとキャラの解釈の深度も違うのかも知れません
本作の過去編としてなどで触れる機会があれば嬉しいです
今回は前情報としてこの経緯や存在を知らなかった状態での評価をさせていただいてます(。-人-。)
もし、元々の作品を既読していたり、続編が読めたとしたら、、、十分に神評価したくなる可能性も感じる作品だと、すごく思います…‼


濡れ場と修正|明確な濡れ場が本編の最後の最後となっていました
不自然さも無いし感情が動く濡れ場だけれど、、、そこで終わってしまうのかーーー…という気持ちは隠せなかった。。。
描き下ろしもあるけれど、一転ほっこりした雰囲気で、、、
きっとそこから〝察する〟事が出来る感性が肝要なのだと思う。。。
修正は白抜きだけど性器が強調されてる訳ではないので十分な修正に思います

3

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