いつでも君のそばがいい

itsudemo kimi no soba ga ii

いつでも君のそばがいい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

222

レビュー数
6
得点
39
評価数
9
平均
4.3 / 5
神率
44.4%
著者
切江真琴 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403526350

あらすじ

祖父の留守中、家と畑を任されていた信乃のもとに若き蕎麦屋店主・賢悟が訪ねてくる。どうしても祖父のわさびが欲しいと言う彼にわさび田の世話を手伝ってもらったことから仲良くなるが…? 年下攻ロマンス!!

表題作いつでも君のそばがいい

26歳,蕎麦屋店主
28歳,Webデザイナー

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数6

2人の関係がとっても好き!

あちこちうまいこと言いますね!

も〜こういうお話大好きなんですよ。
良い人な2人が自然に出会ってすごく仲良くなって、お互いリスペクトしたり力を貸したり。無自覚イチャイチャしてたり。

賢悟が正統派な好青年で、矜持を持って蕎麦屋をやってて。信乃の畑まで手伝ってくれて。
信乃も仕事を頑張ってる人の話を聞くのが好きで。お店のことでアドバイスしたり。

蜜月ぶりに賢悟はどう思ってるの?その気はあるの?でも穏やかに仲良くこのまま行くのもいいのかな?なところに事件があり。

好きだと自覚したのあの時なの〜?
良かったんだけど、それまでの仲良しイチャイチャは?とちょっと拍子抜けしました。

すごく良いお話の中に緊張感のある2本の線がはってあると言うか。ヤクザか否か?ゲイだとバレるか否か?

最後まで賢悟が男前でした。

わさびが食べられない派ですが味わってみたくなりました。

0

思いがけない縁が繋ぐ恋

今回は蕎麦屋店主とWEBデザイナーのお話です。

ある理由でわさびを育てる祖父宅に身を寄せた受様が
祖父わさびに惚れ込んだ攻様と出会い、恋仲になるまで。

受様は木興ごろの知れた友人のデザイン事務所にて
店舗PRのWEbサイト作成をするWEBデザイナーです。

2カ月ほど前
新規開店のホストクラブからWebサイト作成を依頼され
納期通りに仕上げますが支払いがされず
所長が懇意にしている警察署員に相談すると

ホストクラブのオーナーは深堀すると反社会勢力で
半グレ集団のトップの店長が預かった金を
持ち逃げしていた事が判明します。

警察の介入でオーナーから支払いを受けますが
鐘儲けを企んだ半グレ集団に逆恨みされ
事務所が嫌がらせ受ける事になり
受様は都内を離れる事を勧められます。

受様の祖父が退職後に静岡の山奥でわさびつくりをしており
半年ほど身を厄介になりたいと連絡をすると
祖父は人助けでしており骨折したと知らされ
受様はサポートする気満々で向かいますが

入院無しでギプスだけですんだ祖父は
3か月間の豪華客船の出かけて行ってしまうのです!!

受様は祖父が急遽書き留めた「畑の手入れノート」を手に
わさび田と野菜畑の手入れを始めますが
デスクワーカーな都会人にはかなりな重労働です。

そんなある日、道の駅経由で祖父のわさびを欲しいという
蕎麦屋を営んむ爽やか好青年がやってきます♪
彼が今回の攻様になります♪

攻様は受様祖父のわさびがいかに良い品かを絶賛し
野菜がたわわに実る畑の雑草取りを手伝ってくれ
受様はすっかり攻様と意気投合します。
はてさてこの出会いが受様にもたらすモノとは!?

家族の後押しで蕎麦屋を営む攻様と
骨折した祖父に代わって田畑の世話をする受様の
ラブコメディになります♪

攻様は5人兄弟の末っ子で可愛がられて育ち
親の伝手で蕎麦屋を事を棚ボタ開店と控えめですが

受様は1年も続けられているのは
蕎麦打ちや経営でできる部分が沢山あるからだと返し
攻様が真摯に蕎麦に向かっている事を褒めて
攻様の心をギュギュと掴むのですが

攻様の店でいかにもその筋のような男達に
「坊ちゃん」と呼ばれているのを聞いて
攻様の実家がヤクザなのか!? と思ってしまうのですよ♪

そもそも受様はヤクザ絡みで祖父宅に避難していたし
祖父の骨折も隣人に詐欺を働こうとした半グレの仕業で
反社会勢力とは関わりなくないと思っているのに

好青年過ぎる攻様に惹かれていき
思い悩んでいく様子がコミカルながらも切ない
胸キュン展開でとても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

攻様の実家は警察関係者かと思っていのですが
まさか過ぎる職業でびっくりでした。
でも言われてみれば・・・ではあるので
わかる読者にはさらに面白かったと思います。

0

静岡の清涼で爽やかな空気の中で…

蕎麦×わさび…!(擬人化ではない)
爽やかな亀井先生の表紙が良いですね。

爽やかで性格が良くて気遣いできて決して出しゃばりすぎず穏やかだけどイザってときは護ってくれる、かっこいいのに可愛いさバリバリ出してくる年下攻め。あ~~~~令和~~~~~!!!!!
そんな蕎麦職人な彼の仕事に対する姿勢や熱がこれまた良くて、出てくる料理もおいしそう。お店行ってみたいなぁ。蕎麦、食べたい。

受けも都会の男って感じでちょっとこなれててオシャレで何か可愛がってほしくなるような男前感がいい。でも案外かわいいタイプの人で恋人には尽くしそう。あと食レポの神。
受けの片想いで「好きになっちゃダメ」なんてモダモダしてて、いい歳&そこそこ経験積んでる男の恋がかわいい。

タイトル気づいたとき「あ・・・!」と思ったけど、その後何度も擦られていたw
攻めの実家の秘密にドキドキしながら、ちょっとの事件性もあって何だか最後まで静岡の清涼で爽やかな空気が漂っていた2人のラブでした。

2

食べたくなったらすぐ蕎麦を食べられる状態にしてから読むことを推奨します

切江先生の待望の新刊!

先生のおかげで事前に蕎麦をそばに置いて読むことにしていたので
食べたくなったら休憩がてら蕎麦を食べつつ読みました。
でも、それでは物足りません!
美味しく、わさびにもこだわっているお蕎麦屋さんで
お蕎麦が食べたくなります。
しかも読了したら食べたくなるレベルではありません。
読んでいる最中にも食べたくなるのです!

待望の新刊のタイトルはダジャレ???

先生のお言葉にクスッとしていましたが
まさかそのダジャレに悶えることになるとは想像していませんでした。

相手のことを少しずつ知り、その度に想いがそっと積もってゆく。
ほんの些細なことでも、思わず顔が綻ぶ。
一緒にいて楽しいって、とても大切な感情。

会うための理由を一生懸命用意する時点で
潔く認めた方がいい感情ってありますよね。

相手の肩書きなんて知らなくても、
相手がどんなことを大切にしているとか、
どんなことを心地良く思い、どんなものが好きなのか……
そういうことを知ることのほうが大切だということを
再認識させてくれるお話。

何者でもない自分を見てほしい。
これは簡単そうに見えて、とても難しいことだと思う。

誰かを想う気持ちの尊さを優しく丁寧に伝えてくれる作品です。

2

そうだ、お蕎麦を食べに行こう

そうだ、お蕎麦を食べに行こう。

「そうだ、京都へ行こう」みたいなノリのタイトルにしちゃったんですが(笑)、読めばきっとお蕎麦が食べに行きたくなってしまう人続出だと思います。
わさびがご縁で繋がる2人の清涼感あるBLが爽やかで、田舎のスローライフなのんびり感も相まってかすごくホッコリと穏やかな気持ちに浸れる現代日常もののお話です。
2人の縁は、信乃のジーチャンが所有するわさび田のわさびですが、そのわさびの良さを引き立たせるのが蕎麦屋の若店主・賢悟が打つお蕎麦。信乃の家のわさびと賢悟の打つ蕎麦との見事なマリアージュが、文章からだけでも非常に空腹感をそそります。

わさび愛も蕎麦愛も伝わるストーリーは、BLとは違うベクトルで楽しめるグルメ本と化していました^ ^
わさびの品種や育て方、蕎麦の種類も雑学としてためになったし、花巻とかいう海苔掛けのあたたかいお蕎麦なんて食べ物が出てきたときには、文字を見てるだけでお腹がグゥ〜でした……(笑笑笑)
夜中に読んで少し失敗したなぁと思ったので、腹ペコ時には気をつけて読んで下さいね。それくらい、お蕎麦の魅力にも触れる素敵なお話となっていました。
2人のラブが少しずつ育っていく経過ももちろん大事ですが、2人が住まう町の景色や町の人たちの穏やかな空気感もまた物語を盛り上げるエッセンスとして楽しんで欲しいなと思います。

きっちりと背景描写が書き込まれていることにより、2人のラブみがめちゃくちゃ沁みる、そんなストーリーでした。
わさびがキッカケのBLなんて、あまり見かけないですが、馴染みのないストーリーなだけにすごく新鮮に感じるのもこの作品の面白さです。少しワケアリ感を滲ませる賢悟のミステリアスな家事情と、信乃に見せる年下ワンコな人懐っこさが、信乃の気持ちを絶妙に揺らしていく恋愛模様から目が離せません。
裏社会っぽいワードに振り回される信乃と、賢悟の怪しい交友関係、きな臭い詐欺事件とが複雑に絡み合って巻き起こる事件パートにも注目しつつ、彼らが想いを遂げるその瞬間まで見届けて下さい。


少しずつ好きの理由を積み重ねていくような堅実な恋は癒しの塊でした。
切り江先生にはファンタジーのイメージも強いですが、こういった日常のすぐ側にあるような現代もののシチュエーションも素敵だなぁと酔いしれました。
私の好きな日常現代ものBLの萌えどころをガンガンに突いてくるストーリーがとても素晴らしい作品です。ですが、価格帯としては、どうかな?という疑問があるにはあります。
色んな方に読んで欲しい作品ですが、価格的に躊躇せざるを得ない状況も否定出来ません。B6版に迫るお値段ですので、購入の際には色んなレビューをご参考にして自分の萌えに刺さるかどうか熟考した上で、購入を決められることをおすすめします。

2

タイトルが秀逸!蕎麦とわさびが繋ぐご縁

切江先生の現代もの!楽しみにしていました☺︎
亀井高秀先生の表紙とイラストが、美麗です✨うっとり...

(そしてディアプラスさんの文庫本、もうこれからは
1,000円以上確定なんですね...
先月のレビューにも書きましたが、やっぱりお値段を見て「ヒッ!」となりました;
小説大好きなので、「もう無理ー!」なお値段にならない限りは
頑張って読み続けたい;)

話が逸れましたが、
こちら、読んでいると、ものすごーーーーくお腹が空きます。
&無性に蕎麦が食べたくなる…!

蕎麦について今まで全く知らなかった知識が増え、
読みながらへええ...!と声が出でしまうこと多々。
寿司に合うわさびと蕎麦に合うわさびは種類が違うとか、
”かえし(蕎麦つゆのベース)”の種類とか...

とっても勉強になりました。
今日のランチは蕎麦、食べに行こう。と決意(。-∀-)

そして読み終えて唸る、秀逸なタイトル。
『いつでも君のそばがいい』...文字どおり「そばにいたい」という意味と、
「蕎麦」との掛け合わせ。うまいなあ...!

こちら、蕎麦屋の年下ワンコ好青年×美人年上Webデザイナーという
カプの物語です。

祖父の留守宅&畑を託された受け・信乃(のぶゆき/シノ)のもとに、
蕎麦屋の店主・賢悟がわさびを求めて訪ねてきてー

と、”蕎麦とわさび”のご縁と交流から始まる
静岡が舞台の現代ファンタジー。


個人的萌えどころは、年下攻め・若き蕎麦屋店主である賢悟の
大型ワンコみ。
そして美人受け・信乃(のぶゆき/シノ)の、溢れそうになる
恋心を必死に否定し、抑えようともがく姿です。
(藻搔いてる時点で、”好き”っていうことなんだけれど!)

読みながら「あれっ」と思い、同時に”うまいなあ〜”と思ったのが、
シノ(信乃)の感じのルビが途中から変わること。

二人が出会った当初は「のぶゆき」だったものが、
距離が近づき、普段の呼び名を賢悟に教えた時ぐらいから、
ルビも「シノ」に変わってるんですね。気付いてニヤ〜っとしてしまった(*´艸`)
(あとがきで切江先生が言及されていて、再度ニヤ〜っとしました笑)

攻めの賢悟は、絵に描いたような眩しい好青年✨
爽やかで男前で、親切で話しやすくて…

で、そんな彼が見せたりちょろっと吐く弱音が可愛い(絆され読者)。

店舗を構えることができたのも、コース料理のリクエストが飛び込んできたのも、
実は親のツテや兄弟のツテありきー

という事実に後ろめたさを感じ、
自分の力で成し遂げられていない..と落ち込み、しょげる様子は
ゴールデンレトリーバーそのものです。可愛い。

お店を構えられたのだって、蕎麦屋で必死に修行を積んだ
賢悟自身の努力あってこそだし、コース料理のリクエストだって、
賢悟の打つ蕎麦の美味しさあってのことなのに!

しょんぼりする賢悟を、力強い言葉で励ます信乃が男前でした☺︎

そんなカッコいいところを見せる信乃だけど、
交流が深まるごとに恋心を募らせていく様は、
恋の甘酸っぱさに満ちていてキュン...とします。

「借りた懐中電灯を返しに行くだけ」
「アイスを買いに行くついでに、顔を見ようかなっていうだけ」
「この前食べたのとは違う種類の蕎麦も食べてみたいだけ」

と、賢悟のもとを訪れるたびに自分自身に言い訳をしてる姿に
ニヤけてしまう〜〜

それってそれって、もう正真正銘どこから見ても
「恋」じゃないか!と、ツッコミどころ満載なのです。

そんな健気な恋心をワクワク追う展開と共に、
”お仕事もの”としての読み応えも感じさせてくれるのが、
とても魅力的でした。

蕎麦についてのあれこれはもちろん、
Webデザイナーである信乃が、賢悟の蕎麦屋のWebサイト作りを
担うことになり、宣伝方法、マーケティングについて
色々アドバイスを与えるのですね。

確かに、グルメ情報サイトでイン◯タページに飛ぶ設定のお店よりも
独自のホームページを持っていた方が安心できるかも...と
納得&感心したり、
アドバイスをもらうと即座に対応する賢悟が「できるワンコ!」感満載で
可愛かったり(U・ᴥ・)

二人の恋愛模様については、もう途中から
完全に”両思い”じゃないかー!と微笑ましく見守ったのですが、

そこに”賢悟の家”の謎、堅気ではなさそうな匂わせ・疑惑が終盤まで漂い、
恋×お仕事×攻めの謎...という3点への”知りたい!”気持ちが
ページを前に前に…とめくらせてくれます。
(個人的には、ヤクザ疑惑の引っ張りがやや長いようにも思えたのですが;)

想いが通じ合った後の、二人の濡れ場は一度だけなのですが
思ったよりも尺が長く、あまあま描写で酔いしれました//

信乃の友人で雇い主・増尾や信乃の祖父・源八など、
脇を固めるキャラクターも一癖あって読んでいて楽しかった♪
(源八さんなんて一度も姿を現してないのに、インパクトありすぎ!笑)

蕎麦とわさびが繋いだご縁。(賢悟のお店の名前のとおり◎)
切江先生らしい”コミカル&ハッピー”な現代もの、
堪能しました。

...蕎麦、食べにいこう。(*´◒`*)

7

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