死に戻り皇子は最愛の弟皇子のためにループを止める

shinimodori ouji ha saiai no otouto ouji no tameni loop wo tomeru

死に戻り皇子は最愛の弟皇子のためにループを止める
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神19
  • 萌×24
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない2

41

レビュー数
8
得点
128
評価数
32
平均
4.1 / 5
神率
59.4%
著者
切江真琴 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784773065046

あらすじ

何者かに皇子達が暗殺された! 美貌の第二皇子太鳳は、今は敵対関係にある偉丈夫な弟皇子龍生を救う為、死に戻りを繰り返し――!

表題作死に戻り皇子は最愛の弟皇子のためにループを止める

龍生(ロンシェン)、20歳、太鳳の弟、汪の第三皇子
太鳳(タイフォン)、21歳、汪の第二皇子

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

真実に迫る、謎解き要素が面白い!

主軸は〝最愛の弟を救う〟ラブストーリーですが、何度も人生を繰り返し、繰り返す度に真相に近づいていく謎解き要素が面白くて夢中で読んでいました。
なんせ、周囲の人間が怪しい奴らばっかりなんですよ
もう、誰が味方で誰が敵なのか分からない!!
唯一分かる事は、どの世界線でも弟は「お兄ちゃん大好き♡」ってこと位です笑

人生を繰り返す内に、気づかなかった事や見えなかった事が分かっていく爽快感と、行動を変える事で味方が増えていく少年漫画のような胸熱展開。
そして、気持ちのいい伏線回収でスッキリした読後感!
基本的にシリアスな雰囲気ですが、後半はクスッと笑えるようなコミカルなシーンもあって、切江先生らしさも感じました◎

と、ベタ褒めなのに何故〝神〟評価にしなかったのかと言うと……

人生を繰り返す度に、すれ違っていた弟(龍生)と和解して良き理解者となり、共に謎を解き明かす相棒へと変わり、2人の絆が深まっていくのですが…毎回リセットされてしまうんですよね。

やり直しモノなので、仕方ない事ですが。
私としては、和解して絆を深めて記憶を共有していた龍生は〝その世界線の龍生〟しかいないので、同一人物なのに新しい世界線の龍生は別人のように感じてしまい、少しモヤモヤ……

あと、中国読みに慣れなくて若干疲れます笑
章毎にふりがなのある親切設計にも関わらず、何度読んでも「龍生(ロンシェン)」を「シェンロン」と読んでしまうドラゴン●ールの呪いにかかり、悪戦苦闘しました。中国読みって難しい……!

とは言え、300P超+二段組の大ボリュームと、そのボリュームに負けない物語の面白さで大満足◎
個人的に太鳳の母方の叔父が気になるので、欧州を舞台にしたスピンオフを是非とも読んでみたいです!

4

切江先生!?(゚ロ゚;)

先生ご自身があとがきでおっしやってましたけど、甘く愉快なラブコメを書かれるイメージとは、正反対。
めっちゃシリアスで、テイストの違いにびっくりです。

中華王朝で見慣れない漢字名称と名前には苦戦しましたけど、もう好きに呼ばせて頂きました(^_^;)
受様は第二皇子の太鳳。
攻様は太鳳の義弟で第三皇子の龍生。


大宴の最中、5人の皇子の内、龍生を含む4人もの皇子が毒に倒れる。
1人残った太鳳も、龍生の近習である青琴に殺されるも、気がつけば前日の、龍生から呼び止められる場面に戻っていて。

誰が皇子全員の毒殺を企てたのか。
犯人探しをしながら、兄弟達が死なない未来を模索する太鳳。
繰り返す世界だけど、命に限りがあることを知る。
生き直す度に、情報を集め、協力者を増やしていく。

なかなか複雑で、名前は難しいしで、行きつ戻りつ読み返しながら理解していきました。
最後に犯人を糾弾して、兄弟みんなでその後を迎えられ。
幸せになる為に頑張ってきてよかったね(*ˊᵕˋ*)

龍生が、すげー健気な大型わんこで、何度シッポが見えたことか。
近習の2人も、とてもいい子達で、好きでしたわ~(≧▽≦)

4

どシリアス

ひと月前に発売された「どうやら運命の恋人とすでに付き合っていたようです」はクスッと笑えるお話でしたが、こちらは思いっきりシリアスでした。ループする度に希望が見えてくるので凄く読み応えがありました。

そして2段組なので大ボリュームです。ただ、中華風漢字の名前が苦手な人には辛いと思いました。新章に移るたびに名前にルビがふって親切ではあるのですが、やはり耳慣れないと途中であれ?っとなるので本編前に人物紹介のページが欲しいと思いました。せっかくの四六判なんですから。

内容的には誰がどうやって皇子たちを鏖殺(おうさつ)したかの謎解きと、太鳳(タイフォン)と龍生(ロンシェン)の選択によっては思わぬ人物が弊害となって来るのでいっときも気が抜けないのです。

更にループが回数を重ねてくるにしたがって太鳳と龍生の間の溝がなくなってお互いに好意があることが分かってくるんです。異母兄弟で皇子なので後継問題にどう決着付けるのだろうと疑問に思いながら読み進めました。

このお話で好きだと思ったのは孤独の中で1人で運命と戦って来た太鳳が、ループの度に理解者と協力者が居ることに気付いていく点でした。周りに頼ることを覚えてからグッと面白くなって行くんです。

とくに最後のループの時の太鳳と龍生の活躍は小気味良くて一気読みでした。ただ、2人が初めて身体を重ねるシーンは長すぎました。前作のお話はセフレの2人だったのでセックスシーンが至るところにありました。こちらのお話は傍目には反目し合ってる2人なので、最後の最後に一度だけなので気合いが入ったのだと思うのですが、この作品の面白さはそこじゃないので半分くらいは削って欲しかったです。むしろ龍生の思わせぶりな台詞などの方が個人的には萌えました。なので星ひとつ下げさせて貰いました。

6

長い

切江先生だったので購入。読み始めてすぐ「あ、名前覚えられへんやつや!」と気分が下がり、二段組で読みごたえたっぷりでちょっと疲れちゃったので中立としました。健気な異母兄弟ものがお好きな方でしたらよいのでは。

皇帝、皇子五人がそろう宴席へ、仕方なく出席した第二皇子太鳳。昨日第三王子と自身の髪の色のことでちょっと険悪な雰囲気となってしまったので、宴席に出ることが苦痛で胃がキリキリ。出てきた食事などもあんまり口にせずにいたら、次々他の皇子が苦しみだして・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
第一皇子とその母、第二皇子母、第三皇子の母、第四、第五皇子と母、沈青(攻めの伯父)、攻め受けそれぞれの近習ぐらいかな。皆さん漢字二文字なのよ、お名前が。特に女性陣がダメだったなあ。覚えられなーい。

++攻め受けについて

攻めは大型ワンコ、兄上大好き。なんだけど周囲(主に攻め母)により引き離され敵対するようになり、わんこ寂しくてしようがない。力つけて何とか兄上と仲良くしようとする前向きな姿勢等は見られなかったのですが、だんだん受けからの働き掛けもありなんとか良くしようと頑張ってます。善人悪意なし、ですね。

受けは政情色々なので、表情、感情を隠し、大好きだった弟のことも仲悪いようにし。自分より第三王子の方が皇帝にむいていると考えていたのに、突然弟を奪われ。人生やり直しになったと分かってからはあの手この手でなんとかしようと努力し。でも報われず、やっぱり上手くいかず。

めちゃ健気。こういう健気な受けが好きな人にはとってもハマる一冊だと思います!

ただ。私にはここが長かったーーーーーーーーあれこれ努力するのは分かるのですが、長いー

で読むのが大変だった一冊でした。なんちゃって中華はやっぱり苦手だ、学習しよう自分。

11

大切な彼方を失わない未来を求めて

今回は第三皇子と第二皇子のお話です。

夏の宴会で毒殺される攻様を救うため
死に戻りを繰り返す受様が攻様と生きる未来を掴むまで。

受様の生国・汪は統治150年を超える大陸東部の大国です。

受様の父は第二皇子ながら兄の逝去で皇帝となり
4人の皇妃と5人の皇子をえますが皇太子が決まらず
宮廷内に様々な対立が生まれています。

第二妃の子の第一皇子は病弱で
第一妃の子の受様は西胡人の容姿を持ち
攻様は母である第三妃は皇后の資質に欠け
第四妃の生んだ第四皇子と第五皇子は未だ幼なく。

受様は皇位に全く興味はないのですが
幼い頃は受様の髪を奇麗だと言ってくれた攻様に
目立つ金の髪を染めれば皇太子になるのは貴方だなどと
揶揄されて深く傷ついてしまいます。

翌日の夏の大宴で顔を合わせた攻様は
何かいいだけでしたが、受様は許す気になれずに
無視してしまいます。

夏の大宴は朱雀帝をたたえる
舞と詩歌、音曲を背景に会食補と進みます。

受様は攻様との応酬で眠りが浅く
どうにも食が進まずにいたところ
毒味を経て給仕されたはずの料理にて
受様以外の皇子達が毒毒殺されてしまうのです!!

受生き残った受様も
攻様の近習に刺されて命を断たれますが
気が付くとなぜか攻様に髪色を卑下された
夏の大宴の前日に戻っていたのです!!

受様にいったい何が起こったのか!?

皇后位を狙う母を持つ攻様と皇帝の唯一を母とする受様の
中華風タイムリープファンタジーになります♪

切江先生の新作はタイトルでもう明らかですが
受様が死に戻って兄弟達を毒殺する犯人を捜す物語です。

受様が起点の日に戻る事で状況はリセットされつつも
夏の大宴までの時を何度も繰り返す受様の中に
その時々で知りえた情報が積み重なっていくため
次のループで少しづつ状況は変わっていきますが

死に戻る日から死ぬ日までの短期間で
攻様と受様の死を遠ざける道がなかなか見えません。

次の皇帝を生み皇后となる事を切望する攻様の母妃
皇帝が遊学先の西方教国から連れ帰った受様の母
受様の後見人で攻様の母を嫌いぬく中書令
使える皇子に忠誠を誓う侍従達

はっきり言って初手から犯人が一番怪しいのですが
あやしげに見える人物ともども人間関係の複雑さと
家族へ向ける情が目くらましとなっていて
なかなか犯行動機にたどり着けません。

受様がタイムリープを繰り返せる理由もちゃんとしていて
有限ではない命を賭けて未来に挑む受様と
そんな受様に寄り添って未来を変えようとする攻様に
ドキドキ&ワクワクハラハラ+ハラハラされられ
とても読みこたえがある1冊でした ヾ(≧▽≦)ノ

振出しに戻っても諦めない受様が実に格好良いです。

8

諦めない!!

本の厚さにおお!開いたら2段組でさらにおお!
しかも中華風の人名や固有名詞に読めるかしら…と不安になりましたが、読みかたを自分で勝手に日本語読みにして読みました。

まずは切江さん、こういう作風も書かれるんですね!とってもシリアスでした。
最初から太鳳が苦しんでてつらそうで。
さらに何度も何度も死んでは戻っての繰り返し。今何度目だ?となりそうでした。

戻るたびに真相に近づく太鳳。龍生との距離が縮まり…。しかしまるでゲームのようにバッドエンドに至ってしまう!
そしてまた一から…。

でも繰り返すたびに新しいことや人の情や地雷がわかったり。今度こそ!次こそ!と苦しみながらも突き進む太鳳にハラハラです。
ていうか最初からあの人が怪しいのに…ともどかしくもありつつ。

BL面にたどり着く頃には疲れ果ててしまい、サラサラ〜と読んでしまいました。

作品ページのAmazonのリンク先は特典なしにつながるので、特典付きをおすすめします。

10

驚きました

驚きました。

切江真琴先生の作品にはラブコメのイメージが強くあったのですが、この作品にはそんな色味が全くない。中華系作品が持つ、堅くて重みのある世界観が見事に表現されていて、王太子候補の皇子たちが何者かに毒殺されるというシリアスな場面展開を濃密に演出。これまでの作品とは違う筆の息遣いに息を呑む思いで読み入りました。

そんなわけで。終始緊張の糸がピンと張り詰めたストーリーに、ついつい読む手に力が入りました。
兄弟皇子たちが毒に倒れ、自身も殺されることによって、起点となった毒殺事件の前に時間が巻き戻ってしまうというタイムリープBL。なにぶん物語の尺が長いので、内容がめっちゃ濃いです。

すぐ下の弟皇子・龍生が死に、そして自分も死ぬという一連の流れがあって、タイムリープが起きてしまう摩訶不思議。何回も死にますし、何回もタイムリープします。
何回も死んじゃうので、また振り出しかよ……って何度も思っちゃう(笑)
毒殺を阻止することはできないし、首謀者にも辿り着けない。結果、龍生は死に自分も死ぬ。見えない出口に太鳳は立ち向かいます。

まぁ、でも繰り返すタイムリープには意味があって、毒殺の状況は同じでも太鳳が回避すべく動くことでその時々の状況に変化が生まれるんですよね。僅かながら未来が変わります。
その変化を利用して、少しずつ情報を得て毒殺犯に迫っていく太鳳。何度もリープしてると未来予見が出来るので、動きに精度が上がり、そして協力してくれる味方も増えていきます。
1番の理解者は弟の龍生で間違いありませんが、この毒殺犯を捕まえるまでに2人のラブが育っていくところにご注目です(*´∀`*)


物語の始まりは、2人の仲はギスギスです。と言っても太鳳が一方的に龍生にイライラしてるだけなのですが、タイムリープを繰り返していくとですね、龍生の本意が見えてくるわけです。太鳳が龍生の言葉を悪い方に解釈していたことが、実はそうじゃなかった。むしろ好きじゃん!みたいなことが分かってきます^ ^
タイムリープの度に、龍生の想いがどんどん深掘りされていくので、BL熱は高まっていきます。太鳳は龍生を意識していくわ、自分の気持ちも自覚するわ、龍生から愛の告白を受けるわで、ステップアップしていく2人の親密度にフォッフォッフォッ…(〃ω〃)
側近たちもですね、あなたたちの仲は分かってますよー知ってましたよーのさりげない見守りがナイス。互いの好意の所在が明らかになっていく楽しさに萌え転がりました。


毒殺事件の核心に近づいていく事件パートの読み応え度はハンパなかったです。
誰が犯人かを突き止めていく過程で、犯人の残した爪痕から証拠を探し出し追い詰めていく龍生と太鳳の動きから目が離せない。色んな人の助けも借り、味方を増やして最後の最後に繰り広げられる断罪ショーは圧巻でした!!
コナンも金田一も真っ青の追い詰め方に大興奮。毒殺の方法あれこれは「薬屋のひとりごと」ばりの詰め方で、最っ高に楽しめました♪( ´▽`)

チーム戦で敵に立ち向かったラストは何度も読んでも面白い。
敵を追い詰めるのに何回も死ななきゃならないのが恐ろしいですが、証拠集めにその死すら利用する2人の信念は凄かったです。
完膚なきまでに敵を追い詰める勧善懲悪にスカッとし、そして身も心も想いを遂げる2人のエロスも同時に堪能……くったりと酔いしれました(〃ω〃)
特別版SSのオネエ後見人視点のストーリーも、ロマンスの香りが漂っていて面白かったです。

7

中華×ループ×異母兄弟!のめり込んで読んでしまう面白さ

ズブズブと沼に引き込まれて落ちていくように、ハマったら抜け出せない
壮大すぎる中華風ループファンタジー。

途中から背中を丸め、前のめりになって読んでいた気がします。
そして読み終えた今、ぼうっと惚けてしまってる…

切江先生といえば自分の中では「恋のゴールがわかりません!」が最高に面白くて
大笑いした記憶があるのですが。
これ、同じ先生が書かれたんですか!?と言いたくなるほどテイストの違うファンタジー。

登場人物が多く、漢字の名前(読み)や人間関係もそこそこ複雑、
耽美な世界観や文体なども含め決して「読みやすい!」とは言えないと思うのですが、一度読み始めると、読み進める手が止まらない。

最高にゾクゾク、わくわくする中華ファンタジーでした。兄弟萌え…

以下、簡単なあらすじと感想を。
感想、読後の興奮のあまりちょっと長くなってしまうかも…ですが
なるべく簡潔に書けるよう頑張ります。

物語の舞台は中華風の国・汪。第二皇子・太鳳(タイフォン)視点で進むお話です。
王族や配下の者たちが集まった催しの日。
料理をたまたま口にしなかった太鳳以外、4人の皇子全員が毒殺されるという恐ろしい事件が発生します。
宮中では仲が良くないとみなされていた弟・龍生(ロンシェン)の元に駆け寄るも、
彼は一言、”太鳳の髪はやはり美しい…”という言葉を遺し、亡くなってしまいます。

あまりのことに衝撃を受ける太鳳。しかしその夜、太鳳が事件の犯人であると
早とちりした龍生の部下に刺され、自らも命を失う結果に。。

しかし気付けば事件の前日、龍生から「待ってください」と呼び止められる場面に
戻っており、自分がループしたことを知ります。
ループに気付いた太鳳は、なんとか毒殺事件を防ぎ、弟皇子の命を救おうとするのですがー

と続くお話です。


まず、こちら。
二人の皇子がめっちゃめちゃ麗しくカッコ良いのです!!!
見た目だけじゃなく、考え方や言動、行動力全てが。

協力し合い、智略を巡らせ必要な人物を自分たちの懐へと囲い、
事件の真相と犯人を炙り出すー
その過程にもう、ドキドキとわくわくが止まりませんでした。(語彙力…)

キャラデザも最高で。
「長髪中華キャラ」大っっ好きな自分にとっては眼福でしかない二人。
石田惠美先生の表紙と挿絵が麗しいです。

そして、物語を格段に面白くしていると感じたのが、”回数に限りある”ループ、という設定。

毒殺を止めようとするたびに失敗し、事件の前日に戻ることを繰り返す太鳳ですが
不思議な力を持つ母親から「命が複数見える」と言われ、ループできる回数には限りがあることを知ります。

そこから、”残りのループ可能回数を意識しながら 事件を食い止め、犯人を探す”
という、とてつもなく難易度の高いミッションが始まるのです。

で、面白いのがループにまつわる謎のあれこれ!読んでいて最高にたぎった…!

・なぜ太鳳には複数の命があるのか?
・母が告げた、”あるはずなのに「足りない」ひとつ分の命は、どこに?
・太鳳だけがループする理由は?
・なぜ、いつも龍生が太鳳を呼び止める場面に戻ってリスタートするのか?

↑これらの謎が物語の展開と共に徐々に明らかにされ、もう、「なるほどー!!」と
膝を打ちたい気持ちに。大興奮ー!!!!

このリープの謎と関係のある、太鳳の幼少期の思い出にもグッときた…というより、
きゅんとしました。
優しく強い太鳳というキャラの魅力がー!!もう、大好きだよ…

そして主役二人のキャラ、リープする面白さに加え
”異母兄弟の恋”という最っ高の萌え要素が加わってます。

幼少期は仲が良かったけれど、諸事情あってある時より
「弟皇子に冷たく当たる兄皇子」を演じていた太鳳。

そんな兄皇子を信じ、ずっとずっと慕ってきた龍生が
ループの度に愛を告げるんですが、これがもう本当に心打たれる。

最初は戸惑いながらも、ループと告白を繰り返されるうち、
真摯に自分も想いを告げようとする太鳳の姿にも胸を掻きむしりたくなるほど萌えてしまった。。

関係性の変化や状況と共に変わる呼称もまた、最高で。
「哥哥(あにうえ)」呼びから「太鳳」に変わったシーンは、
萌えすぎて体がプルプル震えました。

一途弟攻めって、最高…!

そしてそして。
兄弟皇子二人に深く関わってくるサブキャラ・太鳳の後見役のオネエなイケオジ(?)・沈清も忘れちゃいけない!
めちゃくちゃいい味、いいスパイスを加えてくれてました。

太鳳に対してかなり酷い仕打ちもした食えない男・沈清、
私個人としては「くっ」と思ってしまって”好き”には結びつかなかったのですが、
”切江先生と担当さんのお気に入り”だとあとがきに書いてあり、ニヤッとしてしまった(*´艸`)

特別版SSではこの沈清の過去についてのお話が読めたのですが、
なかなかの読み応えがありました。沈清の深掘り、面白かった◎
できれば、お相手のご尊顔が拝見したかったー…!
得意の妄想で補完します( ̄∀ ̄)

最後に。
先生があとがきで書かれていた、龍生の近習・青琴(セイキン)はなんと
中国語読みでは「ちん◯ん」になってしまうため日本語の音読みになったと…!
シリアスな物語の後に不謹慎かもしれないんですが、思い切り笑っちゃいましたꉂ(๑˃▽˂๑)

400P超えとボリュームたっぷり。
一体どうやってループを終わらせ、真犯人を炙り出すのか。

兄と弟の愛の行方はー?と、興奮に次ぐ興奮にページをめくる手が止められない、
最高の中華ファンタジーでした✨

9

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