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2nd virgin no jouzu na sutekata
恋人にカッコいいところを見せたくて頑張っていたら、何故だかすれ違ってしまうという思惑ハズレな展開が生まれてしまう下巻。仕事の忙しさに加え、会う時間が減ってしまい、挙げ句の果てには横恋慕を企むお邪魔虫まで登場して……と、不穏な空気が漂います。
慧と智秋にとって、仕事を頑張るという意味で成長に繋がる意気込みだったはずなんですが、なにせ外野がうるさくてですね、彼らの想像を越えてあらぬ方向へと事態が進んでいくことにハラハラし通しでした。
上下巻通してなにが争点かというと、ズバリ"恋人にカッコ良く思われたい"これに尽きます。
恋人が大好きだからこその健気な思いではあるのですが、そのことによって2人の距離が開いていくとは本末転倒もいいとこ。慧には女性カメラマンが、智秋には腹黒常連客がちょっかいをかけるカタチで微妙なすれ違いが生まれていくのが切なかったです。
第三者が周りをチョロつくのは楽しくないですが、そのことによって智秋の隠されていた素顔が暴かれていくことには大事な意味がありました。
前作から感じていたのは、智秋のホンネの部分にはフィルターがかかっているなということ。慧の方は彼自身の気持ちが全面的に伝わってくるのに、智秋の方は心を慧に全て明け渡していない感じがしていて、慧への好きに温度感をそこまで感じられないことにずっと引っかかっていたんですよね。
その違和感がこの下巻で明らかになり、智秋が恋愛にどこか冷静なのは、そういうことだったのかと。智秋というキャラクターをやっと理解できた気がしました。
本当は不器用で怖がり屋な智秋の一面を見ることができて、何だか嬉しかったです。
智秋はカッコ良く思われることで自分の存在価値を高めていたかったんだろうけど、慧の心を繋ぎ止める以前に慧のことを信用していないようにも思えたので、慧に全てを曝け出すことができてホッとしました。
そりゃ好きな人にはカッコいいところを見せたいのは分かるけど、弱い部分を見せ合える関係が恋人の特権なのに、2人とも少しばかり頑張りすぎましたね。変なのとも深く関わることにもなったし、お疲れっした(笑)
変なのといえば、智秋の店の常連・狼森。ヤツはマジでしつこかったー…(遠い目)
嫌なタイプの当て馬で、カッコいいのに残念なマインドの人でした。
そもそも慧と張り合うレベルが違う。
仕事を辞めたくなければ別れろと脅す狼森に屈することなく、仕事を辞めても全然構わないし、智秋を失ったら死ぬ、とまでしれっと言う慧に太刀打ちできるはずなかろう。しかも狼森ときたら、自分の大事な仕事案件に慧が絡んでると知ったらすぐに退散する始末……プププ、ダサすぎてザマァでした♪
カッコいいところ、じゃなくて、カッコ悪いところを見せられるかが一緒にいる上で一番大事なことだと思います。これからはダサいところも弱いっちいところも全て見せ合って、一緒に悩みながら解決したり慰め合ったりして恋人期を楽しく過ごして欲しいです^ ^