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kyoukai no niwa
短編、21P。
短いけれど、読み応えがあります。
ダークな作品なので、好みは分かれるかなと…
音海ちさ先生らしい、攻めによって巧妙に受けが闇堕ちさせられる
センチネルバース×共依存のお話でした。
第二性の研究所でアシスタントとして働く真戸(受け)。
仕事のできない”期待してはダメ”な新人の彼は、
「この仕事向いてない気がする」と、ストレスを感じながら働いています。
けれどそんな真戸の最近の癒しは、入所してすぐ、
迷っているうちに入り込んでしまった先で偶然出会った橙李(攻め)。
彼は病気にならずなんでも治せるという”ドラッグ”の人間で、
ここのところ真戸は橙李に日頃の愚痴を聞いてもらい、
彼に触れられることで体の疲れを癒していました。
そんなある日、パソコンのキーボードを打っていると
突然目眩を感じ倒れてしまった真戸は…
と続きます。
そこからは優しく穏やかな顔を見せていた橙李の表情が一変、
体調が”よくなった”と感じていたのは一体何だったのかー
という真実が橙李の口から明かされて…
自分に長く触れ続けさせることで自らの懐のもとへと
引き摺りこむ橙李の狡猾さ…!背筋がゾクっと冷たくなります。
最後のコマがもう、あああ…とため息が出るものでした。
もう元には戻れず、真戸は一生無自覚でこの檻に閉じ込められたままなんだな、と。。
攻め→受けへの執着に絡め取られてしまった、哀れな受け。
受け本人がそれに気付いておらず、”幸福感”を味わえている、というのが
唯一の救い(?)となる部分なのかな。。
後味は決して良いとは言えないのですが、
忘れられない強烈なインパクトのある作品でした。
萌えるか萌えないかは、読み手の好み次第。
読み応えはあるんだけど、そしてダークさを期待して読んだのだけれど、
やっぱり自分には”夜明け〜光”の作品がちょうどいいかもー…!
と、しみじみ感じてしまう後味の悪さでした(いい意味で…!というのも意味不明なのですが)。
★修正:tn白抜き(Kindle)