きみに殺されたい、なんて告白は背負いきれない

kimi ni korosaretai, nante kokuhaku ha seoikirenai

きみに殺されたい、なんて告白は背負いきれない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
26
評価数
6
平均
4.5 / 5
神率
83.3%
著者
崎谷はるひ 

作家さんの新作発表
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イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344855465

あらすじ

新海円が営む小さなカフェバーを、雨に濡れた霧島久遠が訪れたのは十年前。それ以来、店に通うようになった久遠には、重すぎる過去があるようだが、そこには深く立ち入らず、やがて体の関係となった新海は、恋人というわけではなく、つかず離れず、ゆるやかに凪いだ関係を続けている。そんなある日、「区切りをつけたことがあって」と、旅行に行こうという久遠に新海は、区切りをつけられるのは自分か――と思い……!?

レビュー投稿数1

出てくる女性の言動に振り回されて終わってしまった

楽しみにしていた、崎谷先生の新刊。
読みやすく、世界感に没入できる先生の文章がとてもとても好きです。

でも、今作は「共感&萌え」という意味では、終始ローテンションで
(それどころか途中激しく萎えて)終わってしまった…


こちら、慈英×臣シリーズのスピンオフ作品です。

実は慈英×臣のお話は全て読んできたわけではなく。
ただ、シリーズの別のスピンオフ作品、灰汁島セイ×瓜生くんという
「こじらせ作家」シリーズが大好きなため、新刊もいけるかな?と思い
拝読しました。

シリーズ未読の方でも、こちらの新刊、問題なく読み進められます。
ただシリーズの人々がちょこちょこ話に出てくるので(灰汁島も出てきて嬉しかった!☺︎)、人間関係等を知っていた方がより楽しめそうかなと思います。

で、こちら、超絶美形年上(なんと、アラフィフ!?)の攻め・
ジュエリー工房副所長で職人の久遠 × 寡黙朴念仁受け・新海 というカプのお話です。

カフェバーを経営する新海のお店へ、偶然やってきた久遠。
そこから店主と常連客という関係になり、やがて体の関係を持つようになり、
気付けば10年経っていてー

そんなある日「区切りをつけたい」という久遠の言葉を聞き
”関係の終わり”を意識した新海は、覚悟をするけれど…


と続き、10年もセフレのような関係(厳密には”セフレ”ではない)を
続けている”踏み出せない”男達のもだもだ恋の行方が描かれています。


うーーーーーん、最初に描いたとおり、攻め受け共に「共感&萌え」があまり
感じられず、終始ローテンションで終わってしまいました。。

それどころか、久遠(攻め)の恋愛トラウマとなった兄嫁・真央(まなか)が
なかなかに好感度”激低!!!”タイプで(あくまでも自分の中で、ですが;)
読みながら気持ちがずーん…と沈んでしまいました。
(※以下大きなネタバレとなりますので、未読の方、ご注意ください)



久遠の気持ちが自分ではなく、久遠の実の兄へと向かっている…と
思い込み、久遠を苦しめるためその兄と結婚した真央。
(↑実際、激重感情的なものはあるけれど、久遠→兄への気持ちは恋愛感情ではないです)

…いや、「結婚するから」って宣言する三日前までセックスしてて、
突然「お兄ちゃんと結婚します」って、何!?
久遠の気持ちどころか、恐らく真央のことが好きであっただろう久遠兄のことも
激しく侮辱してるし傷つけてるし…

で、その兄がガンで亡くなった後、しばらくも経たないうちに
久遠に連絡&再会して「別の人と結婚してやり直すから」って…

もう、気分が悪いなんてものじゃなく、、
読みながら混乱して「はひ!?」とリアルに変な声が出ました。

そりゃ、重いトラウマにもなるわ…と久遠に同情。

で、とどめが今作のタイトルにもなっている
「わたし、瞬(久遠兄)には愛されたかったけど、久遠には殺されたかったのよ」


という真央のセリフ。
…もう、自分には意味が&わけがわからなかった。。。

久遠兄も兄で「謝らないからな」と言い放つところも、
兄&兄嫁まとめて自分の中でその言動に「????」となりました、、


と、最高に気分の悪くなった久遠の”過去話”なんですが、
それをひっくり返してくれるような久遠×新海の恋への萌え…が、
得られなかった。。です。。

久遠がヘタレすぎて。
そして新海が朴念仁のローテンションで、何考えてるか分からなさすぎて。

攻め受け共に、終始「なんかもうちょっとこう…」と思ってしまいました、、
特に受けの新海の恋情というものが掴みにくく、
自分としてはもっともっと、「好きなんだ!」という気持ち・熱量を感じたかったな。

互いが互いを求めてやまないー
という熱い展開を(勝手に)期待していた身としては、あれっ?と
肩透かしを食らった感じでした;

攻め視点で書かれていたら、見える景色が違ったかな?とも
一瞬思ったのですが。
それはそれで、真央や兄との確執が激重&黒すぎて
二人の恋に萌えるどころじゃなかっただろうなー…と(遠い目)。

とにかく、”真央”という女性の存在に攻めも読者の自分も振り回されたな…と、
疲労感を覚えてしまう一冊でした。


この二人の愛の形には、今回自分はうまく乗り切れなかったけれど。。
先生の「こじらせ作家」シリーズの主役二人は大大大好きですし、
慈英×臣カプにも萌えます。
糖分と萌えは、別カプの方で思いっきり摂取させていただきます…!

2

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