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kare ha itoshii mitsu no aji
前作同様、先生の描く優しいストーリーに胸がぽかぽかあたたかくなりました。
ゲイの大学生今熊くんは少女漫画が好きで、少女漫画のような恋愛に憧れながらレンタルDVD店でバイトしています。深夜に棒付きの飴を舐めながら毎週金曜日に漫画を借りていくイケメンの高知に声をかけたところからストーリーが始まります。
友達としての今の関係を壊したくない気持ちと、好きになってしまった高知くんへの気持ちの間で揺れる今熊くんが丁寧に描かれていてお話にひきこまれました。お話の中で何回も出てくる高知くんの仕草への違和感もあり、一体どんな秘密が隠されているんだろう…と気になってしまいました。
恋人になってからの甘さと、素っ気なさの理由が分からずになんで??と思う今熊くんに感情移入してしまいました。好きな人とキスしたいって普通の欲求だと思うから今熊くんが傷付くのも無理ないな……と泣
真相はまさかの……という内容でしたが、今熊くんの受け止め方がとても優しさに溢れていて素敵でした!
口へのキスが二人だけの時(いや、普通はそうなんですけど笑)の秘密の行為になったのも逆にドキドキしました♡
電子白塗り(ほとんど局部は見えない構図です)
表紙の絵柄買いした作品がこんなにも心に刺さるとは…
自分の好みの作品を見抜く目が養われてきたのかもしれません!!
レンタルビデオ店でバイトをする少女マンガ好きゲイの大学生と常連客だったイケメン大学生のお話。
仲良くなり相手が気になるようになり好きになり気持ちが高まり告白し恋人になり、と一見本当にピュアである意味普通の恋模様が丁寧に描かれているほっこり作品なんです。もちろんそれだけでも恵輔くんが本当にイケメンかつ無自覚タラシのような言動をするのに翻弄される紡の様子は可愛くて癒されますし、きゅんがたくさんで大満足なんです。
でもそんなほんわかの中にほんの少しだけ、ん?と思う違和感が散りばめられていてその違和感がだんだん大きくなって壁にぶち当たってからがこの作品の本質のような気もします。ぜひその壁に関してはネタバレなしで読んでもらいたいです。
一点言えるのはその問題に対して出した紡の答えがあまりにも優しくて暖かくて涙がにじみました。いい意味で最初に予想できなかった読後感に大満足な1冊です。本当にすごくよかった。