6と7

6 to 7

6と7
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神105
  • 萌×233
  • 萌17
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

134

レビュー数
36
得点
711
評価数
160
平均
4.5 / 5
神率
65.6%
著者
凡乃ヌイス 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784864425216

あらすじ

幼馴染の禄斗と七海は恋人同士。 無愛想で甘えん坊の七海を愛している禄斗だけど、七海に時たま感じる奇妙な”違和感”があり…?。

表題作6と7

21歳、七海の幼馴染で恋人
ゴミ収集作業員、宗教2世

その他の収録作品

  • 描き下ろし:after story

レビュー投稿数36

ただ、一緒に居たかっただけ

 既に多くの方がレビューを書かれているので今更かもしれませんが、余程地雷が心配な場合以外は、まずはネタバレ等を見ないで一読して欲しい作品です。
 読了後にレビュー等を見て感想に共感したり、様々な考察や解釈を楽しんだり新しい発見をしたり物思いに耽る、と言った楽しみ方がお勧めです。

 奇妙な設定、人物の狂気とグロテスクな表現、衝撃の結末の印象が強いですが、合間にはカップルの束の間の幸せな時間を見せてくれる。
 反して濡れ場は歪み激情にまみれ、禄斗の逸脱した独占欲と色気ある七海の表情に色んな意味でドキっとさせられる。
 そしてただ禄斗と共にある為の七海の狂気と、真実を知った禄斗の嘆きが辛く切ない…ダークなストーリーだけでは無く、互いへの想いが十分過ぎるほどに感じ取れて、BL部分ももれなく楽しめました。


 ここから結末に関するネタバレが含まれているのでご注意下さい、愛し合う二人を見ていると、当然これからも幸せが続く事を願いたくなります。
 でも現代をモデルにした世界にとって禄斗は異物だ、その禄斗と共に在る為に七海がしてきた事は、どんな理由があっても赦される事では無いし赦されてはいけない。
 世の理に反した存在である二人の末路はこうするしかなかった、この世界にとってはこうなるべき、当然の結果だとも思いました。

 アリの巣のページの前でお話が終わっていればある意味「永遠に結ばれた」、と言い切れるのかもしれない、ところがその後に出て来る子供たちが、メリーが付くのかさえも疑問符を投げかけてくる。
 そもそもこの子供たちがあの二人なのかも不明ですが、そうだとしたら確かに禄斗の願いは叶ったと思う、でも七海は…同じ悲しみを繰り返す未来が見え隠れする。
 解りやすく転生して再会しました!でも良さそうな所を、最後まで救いがあったのか無いのかも解らない、どんなに願っても想っても都合よく叶わない残酷さは、ホラーやダークをテイストとした作品に相応しい終幕だ。

 描き下ろしが更にとどめを刺してくる、水族館デートの裏話的なエピソードで一見楽しいストーリー、しかし最後のページで悲しい現実を突きつけて来る締め方が上手い、最後まで二人と読者に解りやすい幸せをもたらさないこそ、余韻を引き摺り続けるのだ。

 上記に書いた私の感想も正しい解釈なのかすら解らない、真実は作者さんのみが知り、敢えて多くを語らず正解を示さない事で、色々考察し余韻に浸る楽しみを我々に与えて下さったんだな、と思いました。
 「三月の兎たち」もそうでしたが、後から彼らの事を思い出し考えると何だか楽しい、と言ったら変かもしれないけれど、そんなじわじわ来るような遅効性の毒のような危険な魅力が、凡乃ヌイスさんの作品にはあるのかもしれません。
 
 ハッピーエンドとは言えないストーリー、ところが私自身の読後感は幸せなのです、「東京戦慄怪奇譚」で見かけた二人の結末を見届けられた事、とても心に残る素敵な作品を読む事が出来たから。

0

興味深くはある

試し読みですごく気になったので購入しました。感想としては、まあ普通に面白いかな、です。興味深くはあります。信心深い人の元に現れた救いの存在なのかなと思ったら、同志っぽい生物はかなり荒々しく生きてる。あの生物も誰かに呼ばれて誕生したはずですが、その誰かはあれを大事にしなかったのかなんなのか。かなり謎が多く残る作品でした。先生が確かわざと不明瞭なまま終わらせてるみたいなことをおっしゃってた気がするのですが、普段考察する作品を読まない私には少し不向きでした。
小説を読むのが好きな方なら楽しめる気がします。
あと結構過激な性行為のシーンが何度かあるので、Amazonだと年齢確認をされました。

1

うまく言葉にできないけど…勇気を出して読んでよかったー!!

今日は雨だしそろそろ行くか…!!と「6と7」を読みました。最近「てぺとるプチ」を読んだばかりだったので、あまりの振り幅にヌイス先生の凄さを改めて思い知りました…!!
読後もしばらく世界から抜け出せず、落ち着いたあとにまた「てぺとる」と「てぺとるプチ」を読み返して現世に戻りました笑

あまりに凄すぎて私にはうまくレビューが書けそうにありません…。ホラーな描写もありますが残酷なだけではなく生きていくために必要なシーンなのかもと考えさせられたり、「あれ?これって?」とページを読み返したりで、ストーリーがとにかく秀逸です。

日常では味わえない想い、儚さ、切なさ…色んな感情が溢れ出し涙が止まりませんでした。
2人の穏やかな時間、愛し合うシーンがとにかく尊いです。

苦手な方もいらっしゃるかもですが、ぜひ最後まで2人を見届けてほしいし、たくさんの方とヌイス先生の素晴らしさをわかちあいたいと思う1冊です。これからも先生の作品を楽しみにしています♡

2

どうしようもないダークさが大好きです!

皆さまのレビューと表紙から自分には読めない。読んだら引きずってしまう。でも読んでみたい!と悩んで約2ヶ月経過し、やっと勇気を出してみました。
メリバ、バッドエンドは苦手なのにこの作品は全然大丈夫、何度も読み返してます。

禄斗は笑顔が可愛くて人を和ませる魅力があります。でもベッドではちょっと荒っぽいSに変わるので、その差がセクシーでした。七海は美人で禄斗の願いを叶えることで自分の価値を確認しています。
歪んだ依存関係は長くは保たず、ラストの二人の選択には納得し大満足!

メリバ系が苦手なのにはまったのはたぶん、七海が禄斗と一緒だから安心して幸せな気持ちのまま終われたからだと思います。
残念ながら禄斗は同じ決断をしたけれどやっぱり人間じゃないから生き物としての生存本能が働き、七海と同じようには終われなかった。

宗教要素を絡めながら特に七海の心情をきっちり描かれているので、悲しいより区切りがついて良かったなぁと思いました。
いつか違う世界でもまた出会えて結ばれて欲しいです。
凡乃先生のダーク系は独特でヒリヒリさと甘さのバランスが私にはちょうど良く、癖になりますね!

1

心を全部持ってかれた

幼馴染みで恋人同士の禄斗と七海。一緒に暮らす仲睦まじい2人だけれど、七海の様子が何だかおかしくて隠し事をしているようで…。
家族同然のラブラブカップルの日常かと思いきや余りにも意外な展開に釘付けになって、もう終始ザワザワが止まらなかった。
禄斗の正体が何であろうと、それは救いであって七海にとっての全て。禄斗にもまた七海と共に過ごした記憶だけで、そこには愛しかないのが切なすぎる。
2人で選んだ結末は1人で倒れてる七海の姿で終わるけど、これはまた違う形で2人でやり直せるのだと思いたい。
いろんな解釈の出来る終わり方なので、メリバ苦手な方にもぜひ読んで貰いたい。こちらに感情の逃げ道を用意してくれてる凡乃先生、本当にすごい。
禄斗と七海が愛おしすぎて、もう完全に2人に心全部持ってかれてしまった。百合の香りと共に胸が苦しい。。。

2

とても良かったです!

出だしの感じからカップルのいちゃらぶで生活の中で少し刺激があるのかなという感じで、こっちが受けでこっちが攻めか〜という感覚で見てたんですがそのうちまったくの新感覚の展開が始まりあっという間に魅了されてしまいました!
はじめの攻めが受けに感じる違和感でそういう感じなのかと思ってると、すぐにそれがどんでん返しで合間合間にあるえろも濃厚で、どの角度でも楽しめる作品で、ミステリアス、ホラー感もあり、とても頭に残る作品でした。それに加えてバッドエンドもいう形で終わりましたが、(しかも遺体は一人分)先生の次の作品も楽しみです(=^・^=)

1

人間の薄暗い闇の部分を淡々と描いた名作

そのシンプルで内容を想像させないタイトルと白い百合の花の表紙に惹かれ、試し読みをした『6と7』。

試し読みの数十ページから受けた印象は、既に付き合っている二人による緩やかでちょっとシュールな生活ものストーリー、です。
そのような第一印象でしたので、試し読み時点では、ネタバレを含まない口コミなどの情報で “ダーク” “メリバ” という語句が目立つことにむしろ不思議さを感じました。
この話がどのように進むのかひどく興味をひかれ、全編を拝読するに至りました。

カラリとライトで肩の力の抜けた雰囲気の入口を入り中へ進んでみると、こんなにも深く薄暗く未来のない空間が広がっていようとは。
人間の闇と影を淡々とドライに紡ぐその語り口、余白を残した構成が物語の魅力を更に押し上げています。

個人的に一番心に刺さったのは物語後半、七海の「…なにがダメなの」「…あ 知らない奴だからか」の台詞です。
これを、もう本当に、何の感情もなく淡々と言うんですよ…。この2コマから背筋が冷たくなるような狂気がうかがえます。

自らのことを知ってダメージを受け心身が弱っていく禄斗、それに並行し加速度的に壊れていく七海。
でも初めから、この二人の生活に明るい未来などあり得ないことは七海には分かっていたわけで。

“禄” の字が名前に使われるのはあまり見かけないよな、と思い、意味を調べてみました。

「禄… 神の恵みによる幸運」(小学館 デジタル大辞泉より)

文字の意味を知って、余計に胸が痛いです。
彼を “禄(6)” と名付けた七海。
既に先の無かった七海にとって、彼は正に神様からの贈り物、天からの授かり物だったのだな、と。

私はラストはこれ以外あり得なかっただろう、と考えています。
ぜひ人の闇と影を味わいたい方に読んでみていただきたいです。

4

最高

明るいパートと不穏パートが交互に来るのが最高です。後味も悪くて良すぎる。神です。

1

No Title

そう来ましたか。シーモアで購入してよかった。最後の特典に合掌。

1

度肝を抜かれる共依存

新感覚の共依存すぎて、脳がバグりました。
萌え要素やラブ度より、サスペンス感多め。

七海の狂気、最高。
七海には禄斗しかいなくて、禄斗のような’’不完全’’で相手も自分しかいないような関係を求めていて、だからこそ偽物なんだけど禄斗のためなら何でもしちゃう七海。
例えば、禄斗が宇宙人で人肉を食らうのに対して、本人に気付かれないように自分が罪を犯してバレないように禄斗に食べさせるとか、普通なら、宇宙人と分かったら離れたくなっちゃうのにむしろ大歓迎。宇宙人じゃない七海のほうが多分愛が重くて、常軌逸しているからこそのまた違った新種の歪んだ愛。

もう一人のパラサイトが言っていた「俺らの体液で宿主の元々の記憶を曇らせていく、効いてきたら次第にあっちから体液を求めてくるようになる」。だから、七海は元の自分の恋人の顔も名前も思い出せなくなっちゃったってことなのかな。

最初は、七海が宇宙人で禄斗を手放さないのかなぁって思ってたんですけど、まさか逆とはねぇ。度肝を抜かれました。禄斗くんの鈍感さナイス。

禄斗が自分が宇宙人なんだって気付いた後、どうするのかなぁって思ってたけどちゃんと七海のこと大好きで思いやりがあってよかったです。

個人的には、ハッピーエンドだと思ったんですが、最後の生まれ変わったあとの小さい七海は誰でしょうね?もしかして、今度は七海が宇宙人になっちゃったのかな。そうしたら因果応報すぎませんか?そこは、因果やめよ。普通に出会って。

6

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う