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kankinsareta asa, bokuha shinyuu wo ushinatta
鎖で繋がれている側が繋いでいる側を慈しむような構図のカバーイラストが本当に素敵。
作品のワンシーンを見事に切り取って具現化してくれるyoco先生の挿画が好きです。
そして、このイラストにこのインパクトのあるタイトルとくれば、やはりこれは手に取って読みたくなってしまいますよね。
手に取ってみた結果、残念ながらこちらの評価になってしまったのですが…
うーん、決しておもしろくないわけではないのです。
親友に監禁されてしまった主人公と、主人公に対する執着を纏った親友。
物語のど頭から強く興味をひかれますし、なぜ?なにが起こった?どうして?と、主人公の詩乃と読み手の思考がリンクする始まりは、つかみとしては大成功だと思います。
ただ、ストーリー構成・メインテーマとキャラクターの心情のわかりにくさが私にはあまり心地良くはありませんでした。
読み手的には監禁にいたるまでの理由を知りたいじゃないですか。
合間に監禁生活を挟みながら、バンド活動をする大学生である彼らのこれまでを追いかける形で明かされはするのです。
しかしながら、どうにもしっくりこないのはなぜなのか。
ど頭から監禁されていますし、そんなわけはないと思いつつ…彼らの過去を追ううちに、てっきり大学のバンド活動を介しての成長・青春の物語なのかと思ってしまったんですね。
でも、そうだというにはテンションが低く、低空飛行のまま淡々と進んでいくばかりでやや中途半端です。
その結果、柏木が詩乃に執着をする理由・監禁にいたるまでの理由・着地点も印象に残りにくい味付けになってしまったかなと。
さまざまなエピソードを混ぜ込むよりも、メイン2人…特に攻めの執着が次第に大きくなっていく心理描写や恋愛感情を抱くまでなど、どこか数点に焦点を絞ってくれたのならもっとおもしろくなったのではないかと感じます。
文体はとても読みやすく、345P超の厚みがあっという間だったのでなおさらに惜しいです。
執着攻め大大大好きなため、タイトル(の「監禁」という強烈ワード!)を見た瞬間に購入を決めており、
読むのを楽しみにしていたこちら。
キャラ文庫小説大賞受賞作!!ということで、ワクワク感も大きかったのですが、
少し自分の期待していたものとは違ったかな、というのが読後の今の正直な気持ちです。。
朝目覚めたら左手・左宛に手枷と鎖がついており、親友だと思っていた男に優しいキスをされたー
そんな衝撃的なシーンから始まる物語。
これ、「一体どうしてそんな事態になったのか?」という部分がお話の肝だと思うのですが。
うーん、うーん……
明かされる結末(読み進めれば自然と予想がつく流れになっています)が、個人的に「えっ?」とちょっと拍子抜けするというか、
すんなり納得できるものではなかったかな。。
監禁に至るまでの攻めの心情変化(受けへの好意と執着)がいまいち読み取りにくく、共感しづらかったこと。
また、詩乃(受け)の記憶喪失の設定もちょっと都合が良すぎる気がしてしまったこと。
+、詩乃のネガティブ・マイナス思考が最後まで好きになれず(そうなった経緯は理解できるし同情の気持ちも湧くのですが)、入り込めなかったこと。
そういったことが、このモヤモヤ感の理由なのかなと思います;
柏木(攻め)がいつの間にか終盤では彼氏と別れていたのも、なんだかなあ。。
柏木も詩乃も、どうしても「なんだか突然”好き”が進み執着するようになった」感が拭えませんでした、、
うまく言語化できずもどかしいのですが、ちょっと自分の萌えツボ、癖とは違ったのかなと。
yoco先生の静謐な雰囲気のイラストは、作品の持つダークで謎めいた雰囲気に
ピッタリで、とても美しかったです。
(それだけに、作品世界に十分浸ることができず残念な気持ちです。。)
yoco先生なので買ってみましたが、どうやら読者ターゲットゾーンに入っていなかったみたいで、?・・・?・・・と思ったまま読み終えてしまいました。そのため申し訳ありませんが中立としました。きっと執着さんとか暗い感じのお話が好きな方だったらもっと評価違うと思います。本編340Pほど+あとがき。
入学式の朝、人ごみに気分悪くなり、居所ないなあと感じ始めた時に「大丈夫?」と声をかけてくれたのが柏木で・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
巳波、紀和、慎也(バンド仲間)、拓実(サークルOB)、受け家族少々・・ぐらい?
++ 攻め受けについて
攻めはバンドのマネージメントする人。大声出したりとか表情豊かとかという印象は皆無で、言葉少な目、やることはさっさと片づける優秀さん。でも何考えてんだかよくわかんなかったなあ・・・?最後の最後に感じたのは臆病さん・・・?
ビジュアルは良いようでモテますが、さっさとゲイ告白してました。
受けは優秀な姉兄がいて、家の中でおまけ扱いされていたために自己肯定感全くないタイプの方。居所探して、なんとか大学で頑張るぞ!としていて、攻めと親友になれた!と喜んでいたのですが。基本、臆病さん、こちらもあまり大声出す感じには思いませんでした。愛想笑いぐらいはしてましたが。
そんな大学一年生さん二人の恋話で、うーん・・シンクロできる部分が無かったのでした。拓実の方がまだシンクロできる部分あったかも。
別にレビュー書くのめんどくさかったので、ここに書いちゃいますが、コミコミさんの特典ペーパーは良かったです!わかりやすい!(笑)二人のバンド仲間巳波視点です~!
何やら物騒なタイトルが目を引く作品ですね。
表紙のイラストでは右側の彼(詩乃)の手が鎖で繋がれちゃってて、普通ならヤバそうと感じてしまうところ、柏木の顔に触れる手つきが慈しんでいるようにも見え、監禁や拘束といった物々しさを感じないところに妙な違和感を感じました。
鎖が付いてなかったら恋人同士に見える2人の空気感……。タイトルと絵のギャップが実にミステリアスで、どんなストーリーなのだろうかと読む前から引き込まれてしまいました( ´∀`)
キャラ文庫小説大賞の大賞受賞作品なだけあって読み応えはなかなかのもの。親友に監禁されている事実を突きつけられた主人公・詩乃の戸惑いと驚きから始まる冒頭のシーン…初っ端からこの物語の世界にドボンです。
一体どういうことなのか、何がこの状況を引き起こしたのか、柏木の思惑、親友を監禁・拘束する理由などなど、色んな疑問がぶわぁ〜っと湧き上がりました。
この作品、詩乃の監禁されている現在軸と、監禁される前の過去軸で物語が進んでいくストーリー展開で、サークル活動に精を出す大学生生活の何気ない日常性と、監禁といった非日常性との対比がすごく面白い。親友と思っていた柏木が、親友らしからぬ行動を詩乃にとってくる謎めきがストーリーを盛り上げています。
何か事情を知っている柏木が何も言わない理由にもどかしく思いながらも、この監禁生活で彼が詩乃にしてくるキスや触れ合いといった熱を孕んだ行動に、監禁理由とは別のベクトルでワクつく私^ ^
この監禁から2人の恋愛模様がどう動いていくのか目が離せませんでした。
この監禁はあくまでも結果であり、過程ではありません。"結果"が既に冒頭にあることで、そうなるに至ってしまった"過程"の部分が一層面白くなるストーリー構成…言わば、監禁の根拠・理由の謎解きにドキドキ…。
柏木の詩乃に対する暴挙の意味するところがどんどん露わになっていくと、"監禁"という言葉がまるで違う単語のように見えてくると思います。監禁というより保護、保護というより守る、大切にするといった方が近い意味でしょうか。
この監禁は、詩乃を深く愛するがあまりの手段……
柏木の詩乃に対する想いは分かりにくいけど分かりやすい。こうなってしまった理由を知ると、柏木の不器用な愛情深さが沁みてきます。親友というフィルターをとると見えてくる景色の広がりに胸がジワっと熱くなりました。
"僕は親友を失った"
これが意味するものは何だと思いますか?
監禁をする行為=親友にあるまじき行為、との意味での"親友を失った"なのか。
親友という関係性とは違う関係に変化したという意味での"親友を失った"なのか。
ストーリーを読み進める上で、メッセージ的なタイトルの意味を考えながら2人の関係を読み解いていくと面白いと思います^ ^
ラストまでの道のりが読めないドキドキ感の演出がとても上手く、なめらかでクセのない文章も非常に読みやすかったです。イラストと物語のしっとりとした世界観の相性も非常によく、最後まで楽しむことができました。
普通の大学生の情景描写や心理描写が自然体で、引き込まれる物語展開。大学生活を謳歌する姿や、気の合う親友関係としての姿、バンド仲間とのアオハルな姿……などなど、等身大の大学生の姿が見事に表現されていたと思います。
1つ言うとしたら、もうちょい柏木視点が欲しかったです。
詩乃が好きな一方で、恋人がいたわけですから、その辺りの柏木の拗らせ具合が分かるとより詩乃への愛の深さが分かったかなと思います^ ^
柏木×詩乃
キャラ文庫小説大賞、すごい!
タイトルとyoco先生のイラストも魅力的で、
ずっと気になっていたこの作品。
ほんのりと闇を感じさせながらも、
狂気ではなく、ただ優しくて切ないーー
そんなヤンデレ監禁系は初めて。
純粋な愛情が、最後には温かい気持ちがじんわりと残る。
詩乃が大学の入学式の日に出会ったのは、
同級生の無表情だけれど親切な柏木。
すぐ親友となった2人。
物語は、詩乃が柏木に「監禁された朝」から始まりで、
9か月前の大学1年生の4月から現在までが交差しながら進行。
なぜ監禁されたのか、何があったのか──
読者が詩乃と一緒に事実を追う展開で、
気になって気になってどんどん引き込まれてしまう構成が見事!
監禁される直前の記憶だけが欠けた詩乃、
一生懸命に思い出そうとする
体まで不調を訴えるほど姿が苦しい。
最後に詩乃が記憶を取り戻した瞬間、
その「事実」は思っていたよりも衝撃的ではなかった。
衝撃だったなのは、
過去に根ざす人を大切にする姿勢ゆえの重みで、
詩乃を守るための詩乃の体の自由だけでなく、
思考までも縛りという柏木の守り方!と、その後、
詩乃を傷つけないよう彼が選び取った決断!
強すぎる柏木の愛に胸が締め付けられる。
精神的な負担を抱えているのは詩乃ではなく、柏木のほうだ。
そんな柏木のすべてを包み込むという詩乃の愛し方がまた心に沁みる。
ゲイ同士で、
隠していた詩乃にとって、
公にしている柏木は親近感のいい存在で、
無邪気で無防備、甘えたがりな詩乃だから、
柏木への恋愛感情の発展がとても自然。
柏木の執着が、
言葉に出さない分だけ静かに重く、彼の視点から伝わってくる。
とにかく健気な2人が愛おしい。
バンドサークル所属2人だが、
大学生バンドの内容が多すぎて、本筋とは関連が薄い気もする。個人的には。
青春感や友人関係の描写がしっかりしていて、
当て馬のダークさも効いている。
ほどよく書かれているエロシーンが心地よい。
「監禁」という2人きりの空間で、
心理的な距離が物理的に縮まっていく2人の関係が、
大学生という儚い時期に芽生えた友情と恋心のリアルさと相まって、
脈打つような繊細な純愛を感じさせました。