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mamanaranai ommyouji kidai no tensai to kitsunetsuki
和風ファンタジー最高っっ!!
1000年の悠久の時を経て受け継がれる陰陽師たちの鍛錬と研鑽の物語。安倍晴明の血脈を継ぎし末裔たちが繰り広げるストーリーはめちゃくちゃ読み応えがありました。
まずもう表紙が神ってる。笠井あゆみ先生の圧倒的画力に平伏です。
陰陽師の世界観を如実に表現したこの素晴らしい神イラストに即落ち。持ってるだけで魔除けになりそうなオーラに、一目惚れしてソッコーで購入しました。
もちろん絵だけじゃなく、内容もイイ。イラストに負けない、読む者を引き込ませるストーリーは最高です!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
感覚派の天才と努力型天才との陰陽コンビのやりとりがすごく楽しくて、性格真逆の2人がワチャワチャしながらも信頼や愛を深め合っていく姿に、時にクスッ、時にニヤッ、時にドキッ、時に切なくといったたくさんの感情を味わいました。
天涯孤独の千晴を、陰陽師を生業とする龍明の家で預かることから物語は始まります。一応どちらも安倍晴明の血筋で、千晴は傍系、龍明は直系。龍明は陰陽師家のサラブレッドみたいな立ち位置です。
千晴の指導役となった龍明は、嫌々ながらもその任を受けることになるのですが、千晴の型破りな能力に衝撃を受け、嫉妬と羨望を抱いていくように……
飲み込みが恐ろしく早い千晴に、いつか当主の座を千晴に奪われるのでは?と思うところもあり、2人の出会った当初はギスギスしています。まぁ、龍明が一方的に雰囲気悪くしてるだけなのですが^ ^
努力型の天才は、感覚的にいとも簡単に自分が何年もかけて習得してきたことをやってのける千晴にイライラと焦りを覚えるわけです。龍明はプライドも高いですし。
そーなると、
龍明……冷たくて感じ悪い
千晴……優しくて感じが良い
のイメージが自然と出来上がってます。
しかし、この龍明が千晴との出会いで少しずつ変わっていくところが大きな見どころ。ツンツン龍明がマイルド龍明に変わっていくのは必見です(*´∀`*)
龍明がどんどん人間らしくなっていく姿はホッコリ。今までは気持ちに余裕ない感じでしたが、千晴から人としてのあり方や他者との関わり方みたいなところを教えられると、龍明のいいところが表れていくんですよね。
そうなるとBLの香りがいい感じで漂ってくる。フッフッフ……( ̄▽ ̄)お待ちかねの展開にニヤりました。でもそこまで派手な恋の芽吹きじゃなく、下地作りをしっかり作った上での恋の自覚なので、すごく自然な流れでのBLの移行です。
あれだけ嫌っていた男にドキドキしていく龍明だからこそ、それでいい。2人の距離がグッと近づいていくのを見届けるのは楽しくて仕方なかったです。
BLの部分も、シリアスな部分もすんごく面白かったです。
最後は真打ち登場でどっひゃーでしたが、これでこそファンタジー!安倍晴明って没後もこうやって色んな作品にインスピレーションをもたらしてる事がホントすごい。同じ時代を生きていたとしたら、どんな人だったんだろうと思います。
妖や小鬼たち、識神といった可愛いサブキャラたちにも癒されながら楽しみました。
千晴は陰陽師になりたてですし、むしろこれからが彼の才能発揮のターンって感じだと思うので、ぜひ続編を…もしくはシリーズ化をと願っています。
ラブ的にもっとイチャイチャを。そして龍明の可愛いところを千晴によって暴かれていくところをめっちゃ見たいという私個人の下心ゆえ、作者さんにはお頼み申し上げ奉ります(^人^)