恋はときどき赤信号

koiha tokidoki akashingou

恋はときどき赤信号
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×24
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

66

レビュー数
5
得点
76
評価数
18
平均
4.2 / 5
神率
50%
著者
月村奎 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
須坂紫那 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403526091

あらすじ

家と会社を往復するだけの愛斗の生活で小さな癒しは、猫動画と行きつけのカフェの大学生バイトだった。だが、そんな愛斗の人生を覆す事件が起こり……? 大学生×社会人、ラブ・メソッド!

表題作恋はときどき赤信号

鹿嶋 大智、大学生、愛斗の通う珈琲店バイト、マスターの甥
山井 愛斗、29歳、システム会社SE

その他の収録作品

  • 恋はときどきオセロゲーム
  • あとがき

レビュー投稿数5

甘くて、甘くて、甘くて甘い年下レトリーバー攻め(糖度300%)

うーーーーん、星を押すのにものすごく悩んでしまった……

ワンコ系年下攻めはとても好きだし、萌える要素は色々あったと思うんですが。
受けの愛斗があまり刺さるタイプではなかったのと、レトリーバー系年下攻め・大智があまりにも”できた彼氏”すぎて心が乗っていかなかった、、かも、、

月村奎先生の作品、大好きです(特に「ツァイガルニクの恋の沼」!)。
こちらの新刊もワクワクしながら手に取りました。

一言で感想を言えば……レビュータイトルどおりなんですが、「とにかく甘くて、甘くて甘くて甘い」!!
砂糖ハチミツ増し増し、糖度300%!な感じ(あくまでも自分にとっては)が
どうにもムズムズしてしまい、入り込みきれなかった気も。
一気には最後まで読めず、数日に分けて読み切りました。

これがファンタジーだったら、ちょっと捉え方も違ったのかな、、
現代ものだからこそ「こんなほぼ完璧な大学生攻めがいる!?」という思いが
終始頭の片隅に違和感として漂ってしまい。。

特に終盤、愛斗(受け)の両親との顔合わせの時の
「(愛斗は)俺と恋をするために生まれてきてくれたんだと思います」というセリフ。
本当はじーんと心打たれる場面だと思うのですが、むず痒くなってしまって。。

実はその生い立ちに悲しい影を持つ大智ですが、その「影」の部分を
あまりにも感じさせない太陽的なキラキラキャラとのギャップも、
自分の中でうまく消化できませんでした。

むしろそういった不幸な幼少期などを持たない陽キャの攻めと、
受けの思いとのすれ違いなんかを見たかったかなあという気も。

惜しみなく言葉でも態度でも愛を注いでくれる大学生攻め、ハマる方にはきっと
ピタッとハマると思います。

ちょっと自分にはその甘さがはまり切らず、乗り切れなかったのが残念です;

ただ!先生の作品ファンであることは変わらないので、これから秋冬に向けて
「ツァイガルニク」を読み返し、萌えに萌えて楽しみたい思います◎

2

偽告白で始まる関係

今回は喫茶店バイトの大学生と常連のSEのお話です。

攻様の伯父が好きと偽告白した受様が
攻様の協力で本当に好きな人と恋人となるまでと
恋人になってからの続編後日談を収録。

受様はシステムエンジニアとして
ほぼ21時頃まで残業する毎日を過ごしています。
そんな受様の楽しみは残業のない日や休日のお昼に
マンション近くのカフェに立ち寄ることです。

住宅街にある還暦近くの渋いマスターの店
「古田珈琲」はコーヒーもフードメニューもおいしく
マスターの甥で天真爛漫で人懐こて大学生バイトの
攻様が受様の癒しなのす。

今日もカフェに立ち寄ると
攻様は残り1食だというグラタンを勧められ
食後のコーヒーをゆっくり飲んでいると

マスターと女性客の会話から
攻様が内々定をとれたことを知り
攻様ともあと半年かちょっとかと寂しくなります。

その後のある休日に
受様は遅めの昼食のために向かいますが
新号が変わった事に気づかず
セダン車とぶつかってしまいます!!

カフェの前で驚愕に目を見開く攻様の顔を
スローモーションのように見つつ宙に舞った受様は
次の人生は悔いなく生きようと決意します。

そして次に目を開けた真っ白な世界を
死後の世界かと思った受様は
覗き込むように声をかけてきた攻様の手を掴んで
「行かないで!ずっと好きだったんです!」と
告白してしまうのです。

しかし
それは勘違いで入ってきた女性看護師に
受様は交通事故にあったけれど当たり所が良くて
奇跡的な大怪我を追わずに済んだと言われて
やっと自分が死んでいないと気付くのです!!

攻様は事故に居合わせて搬送に付き添ってくれたそうで
受様はとっさに告白はマスターに向けてだと偽ります。
果たして攻様の反応とは!?

雑誌掲載されたタイトル作に後を書き下ろしての文庫化で
伯父の喫茶店でアルバイトする攻様と
喫茶店の常連客の受様のラブコメディになります♪

受様がマスターへの告白と偽ったのは
単なる客である年上の男にいきなり告白されたら
引くだろうと考えたからなのですが

攻様は父親代わりの伯父の良さに気づいた受様は
見る目がある、応援するなんて言い出して
マスターのことを知るという名目でのお出かけを
兼ねていくのです。

読者から見たら両片思い確実な流れですが
攻様の仲を取り持つという名目は
どこまで本気なのかな!? と思わされて

受様と一緒にグルグルしつつ
それぞれの誤解が解けて両想いになるまで
楽しく読ませて頂きました (^-^)/

好きなところを100書くノート、
書くことでさらに想いが深まっていくとの
半分で止めちゃうところがきゅんポイント過ぎです。

須坂先生のイラストも
物語世界にとてもあっていて良かったです。

1

キラキラしすぎて目が潰れる〜

あらすじで面白そうだなと思ったら帯に…。
いや帯に何を書いてあろうとまっさらな気持ちで読むんですけど。

主人公の家庭環境などは気の毒ですが、何その幸運?お釣りどころか!な。
もう落ち込んで元気がない時に読んでも、萌えるよりさらに気が滅入ってきました。
それくらいキラキラして眩しくて、来世はあなたに生まれ変わりたいです!なお話でした。伝わる?

なにその素敵な設定、素敵なアイテム、素敵な偶然、素敵がつまって溢れそうです。
もう許して勘弁して〜なくらいキラキラしてました。

読むタイミングを間違えました、ごめんなさいm(_ _)m

3

予想できる展開ながらも微笑ましい一冊

大智×愛斗

ゲイで控えめに生きる29歳のSEの愛斗が、
通っているカフェのバイトの
明るく天然な大学生・大智に片想いし、
一生見るだけはずだったのに、
カフェのマスターへの恋と誤解されたことで状況が急展開。
大智が無邪気に恋を応援しつつ、
「デートの予行演習」を提案してくるという始まり。が面白い。


「デート」を重ねるたびに、
大智の年下の熱心なペースに巻き込まれていく愛斗。

そんな愛斗のどうしようもない恋ドキや、
大智の残り香でこっそり1人でやる姿がいじらしくて、

どんどん近づいていく2人の距離感に、
案の定、実は両片想いだったという構図。
付き合ってからのあまあま全開の後半。
ラブコメのような軽やかさでサクサク読める。


愛斗が両親からの結婚圧力や、
同性を好きという自分の指向を隠さなきゃいけない葛藤、
さらに過去の恋愛トラウマ、それに、
過去の初恋の相手との再会・・・という複雑な状況に直面しても、
支えてくれるのが、
大智の爽やかで優しい包容力!
愛斗の両親に認められる大智の男前さが最高すぎる!
進行が全く重くならず、むしろキュンキュンしっぱなし。

一番のお気に入りは、
「好きなところ100」ノート!
2人がそれぞれに書き込んでいる内容やその恋心が本当に可愛い!
残り50つは両想いになったら書こうという気持ちもいいね!

須坂紫那の先生の挿絵も見どころ!
メガネが似合う健気な愛斗と
陽気で元気な大智。
イメージがびったりで、可愛さが倍増している!

エッチシーンが普通に萌えて、
予想できる展開ながらも微笑ましい一冊でした。

5

本音とタテマエのギャップにご注目

月村奎先生の、優しげでソフトタッチな筆致がたいへん読みやすく、ひょんなことから好きな相手とグッと距離を詰めることになる恋愛模様がとても面白い作品でした( ´∀`)

勘違いから始まる恋のお話なんですが、好きな人を目の前にして別の相手のことが好きだと言ってしまう"やらかし"系ラブコメ。しかしこのやらかしは意外にも良い感じの効果を発揮して、想い人である大智と親密になっていく展開にキュンときます^ ^
愛斗が好きな相手だと思わず言ってしまったのは大智の叔父さんである喫茶店のマスターで、愛斗と自分の叔父とのキューピッド役を、大智が買って出ることになったからさぁ大変。
あちゃちゃーな展開ですが、それキッカケで妄想デートに繰り出すことになったりと、ラッキーな部分とアンラッキーな部分が交錯します。

大智がとっても良い子で、愛斗と叔父の恋を応援する旗振り役に回るのですが、明るく朗らか、そして前向きで優しい青年です。愛斗の恋を無邪気に応援する姿は好印象ですが、でも一方で愛斗のことは何とも思ってないよと言われてるようなフォローにズキリと胸が痛みます。
それにですね、大智の方にも好きな子がいるよ発言が飛び出すもんですから、状況は悪いっちゃ悪いんですよね。でもそれはあくまでもセリフ情報のみの話で、その真意までは明らかになっていないところがミソです(´∀`*)

こうした隠しネタがなかなかにパンチ効いていて、ジワジワくる。
言葉のロジックというか、"解釈は1つじゃないですよ"的な絶妙なセリフの言い回しは勘のいい方ならすぐに気付くと思います。
大智の好きな子のタイプは、サラサラの黒髪の子 → 実は愛斗も黒髪
好きな子とキスした発言 → リアルでとは言ってない
とかね(^ ^)

大智の"好きな子"情報に落ち込む愛斗と、好きな子のことを楽しそうに話す大智との態度のギャップが良いんですよね。愛斗の失恋ムーブからの〜…"実はね"の煽り方がすごくニヤる。
それが分からないうちは愛斗にとって心穏やかじゃないですが、恋愛に積極的にいけない愛斗の勇気が試されているところにも注目して欲しいなと思います。


自分らしくあるために、また自分と未来を歩いていってくれる大事な存在のために立ち向かう愛斗の成長がこの一冊の中にギュギュッと濃縮。ガチガチのジェンダー論者の父親との向き合いからもう逃げないっていう決心をした愛斗と、それを見守る大智の姿がとっても素敵でした。
ラスボスである父親との対峙シーンはめちゃ面白かったです。
事態はあらぬ方向に飛んでいって、形勢逆転なカミングアウトオチが父ザマァ展開で笑っちゃいました♪( ´▽`)


勘違い発進のスタートは、ちょっと遠回りした恋の道のりでしたが、だからこそかな…より好きが深まっていく展開がすごく良かったです。好きなところを100書くノート…あんなキュンするアイテム出してくるとか月村奎先生、最高…(〃ω〃)
このノートの前では素直に好きな人のことを考えて書いてる無防備さが良き。こうしたアイテムを登場させながら、2人の間にある想いに少しずつ触れていく物語の進みに酔いしれます。

周りの皆に祝福されている2人の未来予想図がイメージできる素敵な読後感でした^ ^

5

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