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hanaregatai kemono kimi ni hureru
八十庭たづ先生の独特な語り口と佐々木久美子先生の挿絵がとてもマッチしてて、とても大好きなシリーズなんです。今作ではあらすじに「家族に新しい子が加わるまでの物語」とあったのでとても楽しみにしていました。
前作の「はなれがたいけもの 想いは通う」からディリヤの内面が変化していましたが、今作では顕著で自分を殺すことなく群れの為に動くディリヤがとても素敵で、またそんなディリヤの変化を好ましく思うユドハや周りの面々の様子に心が温まる内容でした。
今回もアシュを頭ごなしに叱るのではなく、ちゃんと納得出来るように導く親としてのディリヤに感心するのですが、ディリヤもまた成長してのが分かって嬉しく思いました。
何でも1人で解決するのでは無く手を差し伸べてくれる周りを見て協力を仰ぐ、ディリヤが最も苦手にしていたことを今回はアシュにも学ばせていました。これがユドハがもたらした変化であり愛情でした。
今作では血生臭いシーンなどは殆どありませんでしたが、人間との間に産まれた仔狼が家族に加わりました。アシュによってユジュと名付けられた彼がこれからどんな変化を群れにもたらすのかが楽しみです。
同時収録の「金屏風と銀屏風」は17歳のアシュと19歳のユジュのお話でした。これは短編で彼等の未来のお話を先生が今後も時折りこんな雰囲気で見せたいと後記に書いてあるので本編の続きとは違うと思ってます。
次巻も近いうちにとあるので楽しみに待ちたいと思います!
本シリーズは金狼族最強の国王代理と
彼の番である元敵国の兵士のお話です。
愛息の入学体験学習会で訪れた学園都市での騒動の顛末と
愛息達のその後を描いた未来譚を収録。
アスリフ族である受様は
金狼族のウルカと戦う人間の帝国に雇われ
ウルカ王のために忍んだ王の閨で影武者の攻様に抱かれて
子を宿したことで母として生きる道を選びます。
消えた受様を探し続けた攻様は
見つけ出した受様と愛息を家族として迎え
受様は攻様の群れの一員として新たな道を歩き始めます。
受様は過去の記憶に欠けがありましたが
アスリフの実父と幼馴染との再会により
少しづつ甦る記憶と折り合いをつけることで
今までにない柔軟さを体現するようになります。
今回受様は2.3年後に愛息が就学する学舎の検討の一環で
幼児向け冬季体験学習会に参加するために
学園都市パトラを訪れます。
今回愛息が世話になるシーラ学舎は
攻様の母方の分家であるクラマシラ家の女主人が
代表を務める学舎です。
愛息は進学に合わせて社交界にも顔を出す事となるため
シーラ学舎で経験を積む事も目的の1つです。
愛息の身分は学舎内では公にされなませんが
貴族の子弟の参加により、暗黙の了解事項の中、
自然体で級友たちと分け隔てなく接する
王子様然とした姿に新鮮な驚きを覚えます。
そして愛息の保護者として参加する受様にとっても
保護者や付き添いの教育係との社交練習となります。
果たして受様親子の入学体験学習会の成果はいかに!?
「はなれがたいけもの」シリーズ8冊目となる本作は
受様一家に新たな家族が増えるお話です♪
受様は前巻にて過去を思いだしたことで
過去の記憶と感情に戸惑いながらもそれらを吸収することで
よりしなやかな強さを身に着けていきます。
今回のパトラの訪問では
人間の受様が王代の伴侶であることに納得できず
愛息がアスリフと金狼族の血を引くことで
内心では見下している者もいます。
愛息はそんな大人達の思惑もなんのその
お兄ちゃん気質により全ての子供達と仲良くし
同年代の子供達と楽しい学舎生活を送ります。
そんなある日
かくれんぼをしていて見つけた小屋で
隠れようとした行李の中に縮こまっていた子供とも
友人になります。
彼はクラマシラ家の令嬢が人間との間にもうけた子で
一族の汚点として必死に隠す子供だったのです。
隠され続けた子供の処遇を巡る駆け引きの背景には
金狼族の人間への根深い確執も見え隠れし
ハピエンがお約束でもハラハラ&ドキドキ♪
攻様の群れに新たな仲間が増えるまで
大変楽しく読ませていただきました (^-^)/
番外が子供達の未来譚になっていますが
そんな未来につながる過程をもっと読ませて欲しいです。
今作の はなれがたいけもの 君に触れる 驚きました!
今回もとても良かった!のと同時にアシュが主役になってきている?これから王様になるまでのお話になっていく?と感じたからです。
今回のメインストーリーは複雑な生い立ちの「ユジュ」が、ユドハの群れに迎え入れられるお話。ここはとても切なかったりしたのですが、ユドハの群れの団結も素晴らしかったですし、何よりアシュの成長が伝わってきて、本当に胸が熱くなりました。
読者はアシュが生まれたときから知ってる(読んでる)ので、彼が双子のお兄さんになったり、今回はおともだちを助けて、プレスクールの学友に慕われ、みんなを守り、守られ…これからいい大人になっていくのだなと、その成長をまるで親族みたいな気持ちで見守っていると思うのです。彼の成長ぶりは、ユドハを思い出させますし(素晴らしい攻め様の片鱗が見える)そして群れの頂点になっていくような心の成長…今回のアシュの活躍は未来を予感させる、物語の未来が見えるようでした。
アシュは金狼族の王様になるのでしょうか…
そして、そして!巻末のもう一つのお話「金屏風と銀屏風」のお話は本当にびっくりでした!いきなり10年ですか?展開早すぎません?…でも嬉しい!アシュの恋にドキドキしてしまいました。続刊では続きが読めますか?早く読みたい!!!
八十庭先生の描く群れの有り様は、親の葛藤や、子の成長の愛しさを追体験するような気持ちになったりして、家族のあたたかさや素晴らしさを感じることが少なくありません。また前回から続くディリヤの心の救済と前進は、いくつになっても心が成長していくことを教えてくれますし、それを見守ることの大切さも教えてくれました。
愛溢れるユドハの群れの姿は学びが多い。ファンタジーだとはわかっていても、人生と重なることが多いです。
愛読しています。これからもずっと見守りたい物語です。
続刊が楽しみです。絶対に読みたいです!
最後になりましたが、今回も佐々木久美子先生の挿絵が最高でした。