Monster Herz

Monster Herz

Monster Herz
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×29
  • 萌6
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
104
評価数
26
平均
4 / 5
神率
38.5%
著者
八神舞 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
宙出版
レーベル
Daphy
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784776755197

あらすじ

狂狗バディ!!
バイオレンストリガーラブ

「俺達は身体の内側に怪物を飼っている」

サラリーマンとして先輩・後輩関係の冬木と春本。
彼らは生来の暴力性を隠し、夜な夜な警官に化けチンピラや犯罪者をボコることで自身の欲望を満たしていた。
己の内に秘めたそれを“怪物“と呼び、出会うまで孤独を感じていた二人。
そんな彼らは同類の存在に敏感で、街中に潜む犯罪者を次々と見つけ出していた。
ところがその行動がいつしか思わぬ方向へと……‼

表題作Monster Herz

サラリーマン,28歳
サラリーマン,32歳

レビュー投稿数4

彼らにしか解らない世界がある

 ヤバいヤツらのお話だった…解り易いヤクザや犯罪者主人公のお話もいくつか読んで来たけれど、人としての根本的な闇の部分が彼らの方が勝っている気がする。
 
 二人の出会いからしてもうイカれてる、彼らの人格や考え方、バックグラウンド、エロシーンの会話に至るまで、テンプレ的な部分があまり無くよく思い付くなと思わせてくれるような、全体的に設定やセリフに個性が際立っており面白かったです。

 BLにしては結構容赦ない暴力、楽しそうに殴る姿にさすがに好感は持てないけれど、相手を犯罪者に限定した事により、自業自得感があり受け入れやすくしていると思います。
 裏社会色を匂わせたかと思いきや会社の飲み会シーン、外見は暴力性を感じない美形二人組が容赦なく犯罪者をボコりまくるシーンは、他では見られない不釣り合いの融合的光景かと思われ、新鮮でした。
 中盤から関わってくる刑事二人と主人公二人の間に隠されたものと、そういう方向にお話が繋がって行くのも予想外で驚いた。

 「怪物」は一種のマイノリティ的なものに感じました、自分の普通が世間大多数の普通から外れている事、元から持ったみんなとの違いや、トラウマなどの理解されない自分だけの苦しみ、トリガーワードは何気ない会話に含まれる普通の言葉で、当人にしか解らない地雷だ。
 彼らのしている事を肯定してはいけないけれど、その裏にある普通に生きられない孤独を考えると、同情や憐れみのような感情も同時に覚える、ここまで極端ではないけれど、その孤独は誰しも少なからず持っているからだ。

 物騒なお話ですが二人のラブやエロに関しては好き好き大好き挿れたい!→いいぞ来いもっとやれ!的な激甘バカップル感がします。
 普段は胸焼けしがちな要素がとても楽しめました!お話自体が甘くないのでメリハリが効いて良いかもしれません、まぁその方向性がこの二人の場合一般的なカップルとズレているのですが…。
 相手に対する優しさや配慮はあまり感じられず、互いの欲望と激情をぶつけ合う激しめエロ、でもお互い様だし楽しそうなので問題無し、抑えが利かない姿からこそ汲み取れる互いを想う溢れんばかりの気持ちの強さ。

 攻め春本はいわゆるサイコワンコ系かと思われます、溺愛を超えたもはやヤンデレに近い、勢い有り過ぎクソデカラブで受けを殴るようなイメージの激しい抱き方、時折見せるイっちゃってる表情も思い切った表現で良し。
 
 そんな凶暴な春本を受け止められる器どころか、もっとやってくれと強過ぎる受けが冬木、待てと良しでコントロールしケツ抱きシーンもあり、何だかんだ精神的には受け主導権っぽく、強い者同士、歪んだ性癖を一致させて楽しむカップリング感も好みでした。

 割れ鍋に綴じ蓋、複雑な鍵と鍵穴、身体も心の相性も彼には彼しか居ないだろう、もはや壁になって見守る事すら叶わず壁すら置いてきぼりにする、良い意味で付いて行けない二人の世界がそこにはある……え?この二人付き合って無いんですか??

 二人の根本には思い込みによる誤解とすれ違いがあり、読者は二人の胸の内を見ているのでその言葉の意味も解るが、当人達は相手の気持ちまでは読み取れないから不安になるのも仕方ない、クセ強ワールドの中、ここに来て恋愛模様に王道的な良さも含まれているのだ。

 カップリングが似ている物はあるもしれないけれど、全体を通せば少なくとも私が読んで来たBLの中では似た作品が思い浮かばない、独創的な設定と世界観だと思います。
 おススメ度と言う意味では失礼ながら万人には勧められない内容、ブラックなストーリーがエロ&ラブともしっかり両立され、カッコいいイラストとカップリング感も好みで個人的にとても楽しめたのでこの評価です。

 夏沢と秋永の関係も気になりました、はっきりとは描かれていなかったけれど音声がどうこうって…要するに持ち上げて落としたって事だよね…?怖((;゚Д゚))

3

モンスターを飼っている

内容的には現実でもあっても可笑しくないようなお話かつファンタジー要素もあり、そしてえろ重視でもあるようなそんな作品。暴行描写が強いので見る人を選ぶかもしれませんが、作者の先生の好きが詰まっているようにも伺えたダーク的BL。受けも男らしさがあり、攻めは大型狂犬的な感じで、ユニバースものではないにしても、待てと言われて待っている攻めが、その間にもすごい興奮している感じとか受けの男のえろえろしさとか濃厚でとても楽しませてもらいました。また、サブキャラのおじさんたちのBLもみたいなぁと切実に思いました。

0

内に秘めた怪物達によるバイオレンス作品

表紙のイラストを見て「なんだこの二人、顔がええな…」と、惹かれたので試し読みをした所、想像以上にバイオレンスな暴力描写の連続で、びっくりしたのと「あ、この受け多分男前ケツ抱き系だ……」とピンと来たので欲望に従いシーモアにて電子購入しました。

普段サイコパス系や暴力描写のある作品は一般作品ではよく読んでいるものの、BL作品では好んで読んでこなかったので、個人的には冒険でした。

【はじまり】
ー俺達は身体の内側に怪物を飼っているー
表向きは同じ会社で働くごく普通のサラリーマンの先輩(受)と後輩(攻)ですが、ふつふつと湧き上がる暴力衝動を発散させる為に、夜な夜な警察官の制服に身を包み、街に現れる暴漢や通り魔どもをフルボッコするという行為を繰り返していた。

そして暴力衝動を発散させた興奮に煽られるように、二人は激しくお互いの体を貪り合う……

【感想】
・暴力、どエロ要素てんこ盛りなお話でした。
アクションシーンも描き込みがしっかりしてるので迫力がありました。暴力行為の最中や、セックス中に興奮してイッちゃってる顔がキモえろかった……いや、これだけのイケメンの顔をちゃんとキモく(いい意味で)崩せるのはなかなかの画力だと思います。
毎回キメセクみたいな激しい感じだったので、一回ぐらいスローなまったりセッも見たかったかなぁ。(それじゃあ二人らしくないのかもしれませんが)
シーモアの修正は白抜きでした。

・受けの冬木は期待していた通り男前ケツ抱き属性でした。基本Mっぽいですが、攻めの春本を飼い慣らしてる感じはSっぽくもありました。

・二人が秘密を共有する事になったきっかけや、過去の話などもちゃんと深掘りされてます。
作中で、冬木が「俺たちにとって、暴力が第二の言語」「誰にも理解されないコミュニケーション方法」だと言っていますが、誰にも理解されずに大人になった二人が唯一の理解者に出会い惹かれ合うのは必然だと思いました。
二人だけの世界って感じのバディ物はわりと好きです。

・中盤くらいから、本物の警部が出てきてバイオレンス要素がさらに濃くなってきたり、ストーリーが一捻りされてるので、エロだけじゃなくハラハラする盛り上がりもありました。

【地雷要素やおすすめできない方】
・しょっぱな女性がレイプされかけている描写があります。試し読みの段階からこれなので、トラウマなどがある方は試し読みもおすすめできません。

・暴力描写や流血描写がかなり多いので、ダメな人は本当にダメだと思います。ご注意ください。

【特典について】
・シーモア限定特典は、仕事中のとある出来事。(3P)

・電子限定特典は居酒屋でイチャイチャする話し。(6P+イラスト1P)

【まとめ】
正直、暴力行為や痛みが性衝動に直結する人種の方の気持ちは分からないので、二人に感情移入はできませんが、だからこそフィクションとして切り離して楽しめました。
地雷要素が多いので間違いなく読む人を選ぶ作品ではありますが、その反面こういうマニアックな作品を求めてる方もきっと多いんだろうなと思います。
我こそはという方はぜひ。

6

バイオレンス色強め

会社の先輩後輩同士の冬木と春本。
…ですが、それだけではないふたりの関係を描いたお話でした。
バチバチに殴るシーンがたくさん出てくるので、そういう描写が苦手な人は注意が必要かも。

身体の内側に理性では抑えつけることができない"怪物"を飼っていて、それを解放させるかのように悪いことをする奴らを殴りまくっているふたり。
彼らの出会いは偶然だったけれど、同じように"怪物"を潜ませる者同士距離が近くなるのはあっという間で、そこに恋愛感情が入り込んでいくのもとても自然で。
人を殴っている感情の昂りがセックスに繋がるのにも違和感は無いし、想い合っているのも明らかなので最初からお似合いカップルだな、とスッと受け入れられました。

でも冬木の勘違いによってすんなり恋人同士にならないばかりか、重要な立ち位置のふたりも途中から登場するので終盤までずっとハラハラは絶えません。
痛々しさとエロがいったりきたりしていて、ちょっぴり読み疲れるところがあったような印象です。
しっかり作り込まれた設定で見どころがたくさんあったということだと思うので、むしろ1巻完結ではないほうが読みやすかったのかもしれません。

かなりバイオレンス色の強いお話ではありましたが、ふたりの間に大きな愛があるのは良かったし
読み応えはバッチリな作品だったなと思いました。

1

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