錬金術師の最愛の悪魔

renkinjutsushi no saiai no akuma

錬金術師の最愛の悪魔
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
9
評価数
2
平均
4.5 / 5
神率
50%
著者
宮緒葵 

作家さんの新作発表
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イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
ISBN
9784199011351

あらすじ

王位継承争いに巻き込まれ、俺を庇って母が殺されてしまった!! 離宮でひとり悲嘆に泣き暮れる第三王子フレイ。けれど寂しさに耐えかね、ついに禁忌の人体錬成に手を出してしまう!! そして幼き天才錬金術師の前に現れたのは、知性も美貌も完全無欠な青年・ルベド──。「我が創造主よ、貴方に絶対の忠誠を」無詠唱で魔術を操るホムンクルスと、王子の異端の才能は畏怖され、再び命を狙われて!?
情報修正依頼中

レビュー投稿数2

壮大なスケールのストーリーと、主従を超えた執着愛に溺れる

文庫本にしてはボリューミーな一冊。作り込まれたストーリーなだけある分厚さです。壮大な世界観にハラハラドキドキ……最高に面白かったです(=´∀`)人(´∀`=)

錬金術で錬成されたド執着腹黒ホムンクルスの独占欲やねちっこさ、敵に回すと怖ぇ〜よなところがニヤニヤ満載でした。
主人のフレイに盲信するホムンクルス・ルベドの愛し方にご注目。フレイ教信者かよって思うくらい、フレイに傾倒しフレイを愛し倒す姿勢がちょいイッちゃってるけど、そんなヤンデレ具合がすごくそそります。

母を殺された悲しみの中で創ったルベドを自分の子どものように大事に愛するフレイですが、ルベドを我が子のように思っていたとて、ルベドはその枠に収まる男じゃありません。圧倒的存在感とその類稀な能力で、フレイを害する輩どもから守る、"やられたらやり返す!倍返しだ!"スピリッツが超高め。フレイ以外には冷酷で悪魔な一面を覗かせます。
フレイは王子だけど、父親や兄弟やその取り巻きたちに嫌われていて、いじめのような扱いを受けながら生きてきました。フレイを傷つける奴らへの復讐や制裁的なものも含め、フレイを守るためならどんなこともするルベドのやり方はスカッとして楽しいです。
フレイには溺愛超あまだけど、フレイに反する者にはとことん牙を向くルベド。彼のフレイへの執着は、創造主だから?親だから?それとも……というのがBL的萌えどころ。どんな感情で動いてるのかは一目瞭然なので、ルベドのヤンデレムーブをたくさん楽しんで下さい。
フレイへの情欲を露わにし、エッチなアプローチを仕掛けるルベドの策士なところもオススメなので、フレイのチョロ可愛さと一緒に甘さを味わって欲しいです^ ^


物語の中身は、二部編成となっていて、前半と後半に分かれています。なんと後半のお話は50年後のお話。なんでいきなり?って思うかも知れませんが、これには複雑で困難な問題が色々と絡み合っています。
フレイの暗殺を狙う者たちが……とでも言っておきましょうか。身勝手で利己主義的な者たちがちょいちょい邪魔しにきてウザいし、そして性根の悪さに辟易します。なので、終盤の成敗劇はすっごくワクワク!見逃し厳禁な爽快感です。
勧善懲悪ストーリーとしての物語展開も秀逸だし、フレイの人心掌握術も見事。
フレイは実はめっちゃすごい錬金術師と魔術の持ち主で、その才能が遺憾無く発揮していく後半は神の領域でした。国王と教会がネチネチと邪魔してきて、マジでハイエナ感ハンパないですが、そんなゴミたちも一掃されていく景色はサイッコーな眺めです!!!


冷遇されていたフレイがヒーロー化していく流れにガッツポーズ。才能と思いやりに溢れたフレイがめちゃカッコいいです。後半戦はそれがより顕著で、更に読む手が止まりませんでした。
"フレイか、それ以外か。"の尺度で行動するルベドの盲目な愛に浸るのも楽しい作品ですので、フレイ以外には塩対応な振り幅にもご注目下さい。ルベドを子どもにしか思ってなかったフレイの感情が変化していく様子も大きな見どころです。最後の最後まで2人の深い愛を見届けて下さいね。

4

主人公が物語の良心

分厚いですね!!
前半は2人の純粋な愛情、後半はルベドの愛憎から蓄積され生まれたありとあらゆる感情とそこから導き出された檻?

はぁ〜、ハラハラしっぱなしの一気読みでした。表紙を見て、え?子供?と思いましたが作中でちゃんと年を重ねています。

フレイがルベドを創り出すところ、泣きながらずっと僕の傍にいて!と叫ぶところ。ルベドがこの子を!と望むところ、胸が張り裂けそうでした。

前半は微笑ましくて良かったねえ!親子愛?
2人の夢も叶うのはもう少しの辛抱だよと思っていたのに(泣)なんてことを!!!な最後で。

そして後半。
もうルベドの執念に、フレイを奪った者たちへの復讐に震えます。
王家も宰相も教会もみんな愚かでした。その最大の被害者がフレイですよね。

フレイが本当に良い子で。ルベドの言う通り世界で一番心が澄んで慈悲深く美しく可愛く、フレイ is the bestですね!

もう盛りだくさんでネタバレを見ずに楽しむことをオススメします。
フレイ、君はやっぱり君だな。
変わってしまったルベド、やはり宮緒さんだな。

ラストもどうかなあ。フレイの夢を叶えてあげてほしかったけど…。宮緒さんらしく楽園の檻で、約束通りずっと傍に…いつまでも。
フレイがちゃんと最後まで自分をしっかり持ってて、新しいホムンクルス達にも責任と愛情を持ち、心が美しくて優しくてとっても良かったです。

0

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