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心優しき少年の切なく心揺さぶる救済BL
seirei no yadoru mori hakurou no ore ga shiawase ni narumade
もっと早く読んでいれば良かったです。犬丸まお先生の作品は他レーベルの「いつから魔力がないと錯覚していた!?」が大好きなんですが、こちらは全く雰囲気が違っていて先生の新たな魅力を発見した思いです。
実は最近発売の同じレーベルから出た見知らぬ作家さまの作品を先に読んだ為に、ヴィオラ文庫の印象が最悪になってたんです。でも作者さまによっては素敵な作品があることを知り、また買ってみようと思いました。
こちらの作品はルディがとても優しくて寛容なので、彼に対して理不尽な態度を取る騎士のリッカルドや、都合よく利用するアーロと言う領民に対してかなりムカつくお話になってるんです。
なのでリッカルドが真実を知った時、アーロの全てがバレた時のザマァ(私の大好物な)を楽しみに読むのですが、何しろ精霊に愛されてるルディは心が綺麗でとても優しくて私のように仕返しとか考えも付かないような人物なんです。www
そして、彼を愛する家族もルディの悲しむような事は絶対にしません。なのでリッカルドもアーロもこれといって罰は受けてません。
まぁ、リッカルドにしたら運命の相手と思ってた相手に酷いことをして、反省しても謝罪も出来なければ二度と会うことも出来ないのが罰なんでしょう。そしてルディを利用して甘い汁を吸っていたアーロは、もう困った時にルディに助けて貰えなくなったことが罰になるんでしょう。
リッカルドに酷いことをされてたルディを助けて手を貸していたアルヴィンという人物がとても思慮深い人物として書かれていて、この2人の対比が凄く生きていました。
アルヴィンはルディに好意を持ってても、決してリッカルドを貶めたり出し抜いたりしないんです。むしろルディにちゃんと向き合って話し合うように諭してました。
ちょっとしたタイミングや思い違いと少しの悪意が、すれ違いと誤解や思い込みを生むお話でした。この辺りが凄く上手いんですよ。読者はハラハラ、イライラ、ドキドキすると思います。
そして、傷付いたルディを時間をかけて癒して行くアルヴィンが素敵でした。きっと彼の誠実な態度を見てルディの家族もアルヴィンを応援したのだと思います。
精霊や白狼、騎士達といったファンタジー感ある設定、森の庵で慎ましく暮らす主人公など、雰囲気がとても良くファンタジーモノ特有のワクワク感や可愛らしさがあるお話でした!
そこにすれ違いの要素や三角関係のようなロマンスも加わり、話運びや心理描写も丁寧で、こういう要素が好きな人は楽しく読める作品だと思います。表紙のイラストがとっても美麗で、それだけでも得した気分でした。
ただ、主人公がリッカルドに惹かれた理由がやや弱いかな?と。白狼ということで苦しい思いをしてきた主人公のルディですが、家族にはとても愛されているので、リッカルドからの拒絶があっても悲壮感が抑えられてしまった印象。アルヴィンから主人公への想いももう少し盛っても良かったのではと思いました。
静かな空気の中で狼の姿でアルヴィンの気持ちを受け取る主人公、という終わり方はとても優しく幻想的で、個人的には好きな締め方なのですが、物語の山場がその直前だったこともあり、どうしても物足りなさも感じてしまいました。もう少し、主人公とアルヴィンの気持ちが確かなものになる過程を見てみたかったな、という気持ちも。
全体的にもうひと押し欲しい!という印象です。
新設のレーベルで新人の作家さんということもあり、もしかしたら字数など制限があってのことだったかもしれないですが、とはいえお話として纏まっており雰囲気も良い作品でした。レーベルさん、作家さんへのこれからの期待の意味も込めての萌2評価です!
胸が張り裂けそう……
なんなのこのやるせなさはぁぁーー…
今年1番むしゃくしゃしました。だけどめちゃくちゃ面白かったです。物語がどんな結末を辿るのか気が気じゃなく、最後までハラハラしました…。
切なさと悲しみで心を支配されながら読んだこの物語の行方は、とりあえず納得のいく結末を迎えましたが終わり方としてあっさり目。ルディの幸せを願っていた私の気持ちとしては、もっと盛り上がりを演出しても良いんじゃないかなと思いました。
それまでの丁寧なストーリー運びから一転、一番の見せ場である終盤においては先急ぎ過ぎた印象だったかな。最後の真相回収こそ、ここまでジッと事の成り行きを見守ってきた読者がじっくり読みたい場面だったのではないかと思いますが、実際に読まれた方……どうでしたか?
私はその後の話も含めて、もっと話を続けて欲しかったです。バッサリ切られちゃったようで、物足りなさ感は否めません。
もっとルディの幸せに浸りたかった( ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
人魚姫のお話をBL風にアレンジしたようなストーリーでしたが、人魚姫をご存知の方ならある程度は想像できるはず。そう、モヤモヤっとしますよね…。
この物語もまさにモヤモヤのオンパレードで、それに加えてイライラも止まらない。
ルディに冷たくする男。そしてルディを利用する男……クソありえません。
でもこのバカげた茶番劇の終わりは、ザマァな展開で幕を下ろします。(ケケケ)
物語の過程は非常に辛く悲しいものですが、一方でルディに寄り添う者たちの優しさが身に染みます。
塩対応と甘対応の差をとくとご覧あれ!
愚かな男たちの終焉をその時がくるまで、ジッと耐えてルディを応援しながら見守りましょう。^ ^
すごく色々言いたいことがたくさんあるのですが、ネタバレに直結するのでここら辺までが限度ですね。この作品を読んだ方々と色々語り合いたい気持ちでいっぱいです(あーだこーだ言い合いたい 笑)
物足りなさを多少感じましたが、ストーリーは最高の面白さ!白狼や精霊のファンタジー要素も立っていてすごく良かったです。
可能であれば続編期待しています!
あとがきで作者さんが書かれている通り、
人魚姫のようなすれ違いが起こるお話です。
あと、ザマァ的な話でもあって、私的にかなりツボでした!
170ページと言うことでサクッと読もうかなぁと
思い購入。本当は明日読むはずが、冒頭読んで続きが気になり結局最後まで読んでしまいました。
最後にルディがきちんと怒ってくれたのが良かったです。そりゃ腹立つわな。
できたらルディ達のイチャイチャが読みたかったなぁと思う反面、童話風のお話なので2人は結ばれましためでたしめでたし、で終わるのも悪くないかなぁと。
あと多視点のため、同じ場面をそれぞれの視点から見ていくことになります。それぞれの心情が分かりやすくていいのですが、ほとんど同じ会話が続く箇所があり、少し斜め読みしてしまうことも。
それでも、すれ違いやザマァ的な部分がしっかり描かれていて大満足だったので神評価です!