別れる理由

wakareru riyuu

別れる理由
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神54
  • 萌×230
  • 萌13
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

59

レビュー数
20
得点
429
評価数
100
平均
4.3 / 5
神率
54%
著者
安西リカ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
暮田マキネ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403525902

あらすじ

本社から出向してきた年下の上司・藤木のサポートについた園田。無愛想で社交辞令も言えない彼になぜか懐かれ、ある日、実は一目惚れだったと告白される。人付き合いが希薄で万事にこだわりのない園田は、彼の情熱に押され、東京に帰るまでの期間限定で付き合うことにするが……?

表題作別れる理由

親会社から出向してきた次長,25歳
大手商社の子会社勤務,30歳

その他の収録作品

  • 彼の居る場所(書き下ろし)
  • あとがき
  • 新しい部屋

レビュー投稿数20

最っ高に心に沁みた。。

安西リカ先生と暮田マキネ先生のタッグなんて、読まないわけにはいかないだろう!!!という気持ちで予約し、待ちに待っていたこちらの作品。

本日やっと届き、読み終えたばかりです。

…もう、もう、もう、めっちゃくちゃ良かった。。!!

ドキドキが止まらなかった…

幼い頃から、父親の転勤に伴う数回の転校、両親の離婚など別離を繰り返してきた園田(受)。

一度名前を呼ぶと愛着が湧いてしまうから、呼べない。
そんな園田に対し「引き留めてよ」と縋る藤木(攻)の必死さが胸に迫ってきて、切なくてたまらなかったです。

それから、手違いで出張先でダブルの部屋に泊まることになってしまい、気持ちを抑えきれなくなった藤木が園田に告白し、「キスしてもいいですか」と尋ねるシーン。

なんか、なんか、、!!心臓がドキドキするほどときめいてしまいました。

二人が初めて最後までした時の、園田の「最後までそこで快感を得ることはできなかったが、とてつもない充足感を感じた」って部分。

さりげない一文なんですが、グッときました。そうだよな、って…

BLはファンタジーだから、初めてでも気持ちよくなっちゃうのを当たり前に受け止めてきたけど、まあ普通そうじゃないよな、と。

園田の心情もセックスシーンもリアルに感じられるからこそ切なさで胸が痛んだり、感動でうるうるきたりしました。

「上善は水の如し」をモットーに、流されるままに生きてきた園田。

まさに”流されるまま”に藤木の告白に応え、期限付きで付き合うことになるけれど、
そんな園田が初めて自分から藤木を追いかけ、本音を晒すシーンが素晴らしく印象的だった…

一途な年下攻めって、やっぱりいいですね
。一目惚れして、好きな気持ちが隠せなくなって、懸命に押して…頑張れええええ!と応援したくなる、よき攻めでした◎

なんだろうな…作品自体に決して派手さはないけれど(安西先生もあとがきで”地味な作品”とおっしゃってる…)、心にじんわりじんわり沁みるラブストーリーで、ああ、好きだな…と心から思えました。

9

最高の年下攻めでした!

安西先生の新作、年末からずっと楽しみにしてました!
いやーもう、とにかく最高でした。
年下攻めが好き、現代物が好きな方なら読んで間違い無いと思います!!

受けの園田の心境の変化が丁寧に描かれていて、さすが安西先生!と唸ってしまいました。
上善は水のごとし を座右の銘にし、何度も別れを経験してきた園田が藤木との別れが怖くなって、つい彼に対して酷いことを言ってしまうシーンがもう切なくて切なくて…

藤木はいい年下攻めですね。気持ちが分かりやすて、まっすぐで。
書き下ろしが攻め視点なのですが、藤木の園田に対する気持ちが溢れてて思わずにやにやしてしまいます。拗ね園田がもう可愛すぎて!

2人の距離の詰めかたの描写もすごく素敵で、特に車内BGMのくだりなんかが細かくて個人的にすごく好きでした。

安西先生らしい丁寧な現代物で、本当に萌させていただきました。

あと挿絵が凄く良いです!
私個人的には挿絵はそんなに合ってもなくても、って感じなんですが、今作の挿絵はとにかく可愛くて可愛くて。本文の雰囲気とすごくあっているので、それも合わせて高評価です!

8

塩と甘さのコントラスト

はぁぁぁ〜…しんどい。
別れること前提の交際を見せつけられる空虚感たるや……2人の交際熱の温度差が切ないストーリーでした。
別れの前提で交際しているので、未来性がなく非常に淡白で渇いた感情の気持ちで交際関係が進んでいきます。それは園田視点での話で、園田に交際を申し込んだ藤木は園田との交際が叶いウキウキ。
彼らの心のすれ違いに胸を詰まらせました。

田舎町の会社で出会った2人の男、藤木と園田の恋愛の物語は、派手さのない落ち着いたテイストですが、心の揺れ動きにガツガツ訴えてくる心理描写映えの作品です。
注目すべきは、先にも言ったように藤木と園田の気持ちの温度差です。
園田に熱烈アプローチして期間限定のお試し交際をもぎ取った藤木の想いを100としたら、園田のそれは10くらい。同じ熱量で交際していない2人のお付き合いがどんなものか想像できますか?
…めっちゃ切ないですよ〜…、特に園田に夢中の藤木の気持ちを考えると。
園田の塩対応にもめげず、最大限の甘い愛で返す藤木の想いがどれほど一方通行なのか…それでも園田のことが大好きで堪らない藤木の一途さが眩しかったです。


園田の物事に執着しないスタンス。これが歯車を狂わせています。
他人との付き合いに深入りもしないし執着もしない園田が藤木の告白を受け入れたのは、藤木の赴任期間1年の時間制限が頭にあったからです。幼少期の育った環境が原因で、人との別れに過敏になっている感は否めなく、どこかドライな印象を受けました。
"いつか"、"今度"…こんな未来時制の言葉を交わしてもどうせ自分のことを忘れてしまうだろうという園田の考えは、過剰反応のような気がしなくもないですが、一種の防衛反応だと思ったら合点がいきます。最初からナイことを考えておけば自分が傷つかなくて済みますもんね。

好きだからこそ別れのときがツラくなるから、別れたいとは何というマイナス思考!
この矛盾した想いは理解できなくもないけど、藤木の想いを蔑ろにしているようで私としてはいただけなかったです。

しかーし、藤木の園田へのアプローチがそれをチャラにしてくれました。萎えた気持ちを萌えに転じさせてくれた藤木のゴン攻めが最高ーーー( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
園田にフラれても諦めない強いハートが激アツでした。
「諦めたらそこで試合終了」
試合終了を回避した藤木に、最大の拍手を送りたいです(*´︶`*)


園田の塩っけは後半部分のエピソードでは鳴りを顰めて随分と甘くマイルドに変化を遂げています。
ようやく恋人同士のイチャイチャが拝め、藤木視点の園田への独占欲が想像通りで楽しいです。
2人の新生活はきっと明るいものになる。そんな期待が素敵な読後感を与えてくれました^ ^

8

身近に感じられる恋の良さ

いやすごい。するするとあっという間に読めてしまうテンポの良さがありながら、日常の中にさり気なく描かれた言葉ひとつで登場人物の感情がしっかりと伝わってくる。
安西先生の現代もの、好きだなあ〜!と改めて思った1作です。
普通の日常と心理描写重視の方はぜひ。

主人公の園田は流し・流されが上手い人だと思うんです。
揉め事は起こさず、巻き込まれず、全てが凪いだ人生になるように過ごしている。
押されたらあえて押し返さずに、さらりと受け流すか受け入れてしまうタイプ。
実に日本人的と言いますか、ある意味園田のような人はどこにでもいるのかもしれませんね。

本社から地方へと出向でやって来た年下上司の藤木と友人のような気安い関係になった末に告白され、少々悩みながらも藤木が東京に帰るまでの期限付きでならと受け入れる園田。
これを曖昧な流され受けと言わずになんと言うのか状態なのですが…流されてみたそこが今まで浴びたことのない激しい感情とストレートな好意に溢れるものばかりだったら?

仕事でも恋愛でも、あえて流されている園田視点のお話に身を任せていると、やがて頑ななほどに何かを避けていて、ラインを越えないようにしている園田の違和感にあれ?となるんです。
ただ人間関係を円滑に、日々の生活を穏やかに過ごすための処世術としてこの性格になったわけではないんだなと読んでいく内に自然と気付くというか。
なぜ園田が開いているようで閉じている人間なのかについてのエピソードも無理がなく、何に対しても真っ直ぐで嘘のない藤木と送る期間限定の恋人生活の中で徐々に変化していく彼の心理描写が非常に繊細かつ上手いです。
これだから安西作品を読むのがやめられないんだなあ。

大事なものを作るのが怖くて閉じこもっていた園田の心のドアをドンドン叩いてくる藤木との組み合わせは、読み終えてみればこれ以上ないほどぴったりと合う寄木細工のよう。
2人の距離の詰め方が心地良かったです。
年下感がありながらも普段はやや強気な藤木が、園田を前にすると余裕がなくなり狼狽える図も、少々心が狭くなってしまう姿も可愛らしくて好きでした。
感情表現がストレートで嫌味がない攻めってなんでこんなに気持ちがいいんだろう?
閉じこもっているのを無理矢理外に出す攻めではなくて、そろそろと受けが出て来るのを待ちながら、いざ一歩踏み出せた時にはそっと手を取って目一杯抱きしめて、歩幅を合わせて隣を歩いてくれる年下攻めだったのも良かったな〜!
書き下ろしの藤木視点のお話と、あとがき後のお話がこれまた最高なんですよ…!
園田の心境の変化をさらに感じられて嬉しくもあり、藤木の園田大好きっぷりが詰まっていて微笑ましくもありで、本編からそのまま流されてやって来たら素敵な愛が育っているではないですか!ものすっっごく萌えた〜…!
2人とも可愛くてにこにこしてしまった。

最高の人生を過ごすために無意識に探していたパズルのピースがカチッとはまった。
そんな1冊だったかなと思います。
身近に感じられる人々の恋愛が読みたかった私にとってはたまらないものがありました。
現代もの、やっぱり良いですね。

7

【なんで来てくれたの?ーーー違うな。なんで俺は真啓さんにふられたの?(藤木)】

エロス度★★★

藤木と園田が紡ぐ恋物語♡
暮田マキネ先生の挿絵がマジで神っていて素晴らしい!
さらに藤木による年下からの情熱的で真っ直ぐな想いにきゅんきゅんが止まらなかったり、お試しで付き合うことになった園田の中で藤木の存在が大きくなっていくのが身悶えた!

タイトルと帯が不穏だけどこのまま問題なくお付き合いが続いていくのかと思ったら・・・園田の方に問題があり、自身の経験や人に執着を抱かなかったりするのを拗らせているのが切なかった(´-ω-`)
特に園田が感情的になっているシーンとかがグッときます♡

6

安西先生の現代物最高!

藤木は園田一直線、想いが決壊してからは感情表現が真っ直ぐで大型わんこの様で可愛かったです。
園田は達観した大人という印象でした。でも、内に孤独を抱えていた事を知り切なくなりました。藤木を好きになってるのが伝わるのに、それを抑えようとしてるのがまた哀しくて。印象的だったのが付き合い始めてから初めての一人の休日。園田の語りに淋しさが滲み出ていて涙がでました。
もうダメかと思ったけど、園田が殻を破ってくれて安堵しました。園田を丸ごと愛していて、全てをうけとめられる藤木だからですね。
甘えも見せられるようになった園田が可愛くて、2人が共にいれる事が心底嬉しかったです。
藤木目線も掌編も園田の魅力があふれていて、藤木が翻弄されている様は最高でした。

4

年下攻め様っていいよね(*´ω`*)

雑誌掲載時よりとても好きで、文庫になるのを楽しみにしてました。
最近、hontoさん限定特典が付くので、hontoさんで購入するつもりでいたら、ちょうどディアプラスさんバレンタインフェアもあった時なので、ラッキー"(ノ*>∀<)ノ

受け様は、流され体質の園田。
園田の会社に東京から出向してきたのが、年下攻め様である藤木。

園田視点ですけど、藤木の園田への”好き”が速攻で伝わってきて、非常ににまにまでした。
出張でダブルの部屋に泊まることになった時の、藤木の動揺っぷりは、たまらないわ~
自分が藤木にとって性的対象だと園田が自覚する場面では、私までドキドキときめいちゃいました♡

園田の事が大好きで、それを嬉しげに全開で出してくれる藤木が、とても可愛くてよかった(*^^*)
そして、園田が自分から動くことができてよかった。

書き下ろしは、楽しみにしてた藤木視点。
やはりここでも年下攻め様の可愛さににまにま。
園田の嫉妬や甘えも可愛いです。

ただ、元カレの御浜の行動を、自分の為だとわかってるから、なんて、藤木がわかったように思ってるのも、ヤレヤレみたいに受け止めてるものも、コラコラでしたけどね٩(・̆ᗝ・̆)
恋人の目の前でのその言動は、怒って欲しかったところ。
たとえ園田が流したとしても、内心心穏やかな訳ないんだから、そんな気持ちにさせちゃダメじゃん。

と、ムッとしましたけど、なんだよ、結局園田のかわいいと藤木の愛しいが溢れただけじゃん(*´艸`)

安西先生の現代BL(だけじゃないけど)、大好きです。

4

最高でした〜!!!!!!

ただでさえ大好きな安西リカ先生の作品に暮田マキネ先生の挿絵の時点で間違いないと確信してました!
楽しみすぎてじっくり読もうと思ったらなかなか読む時間がなくてやっと読了!

安西先生の作品の日常BL本当好きです。
こういうのがいいんだよという気持ち・・・。

受けの園田がハイスペックで人当たりがいいんだけど
昔の色々があって人と深く関わるのを避けてて、
攻めの藤木に好きだと言われても嫌いじゃないしどうせ期限付きだからと軽いノリで付き合っちゃってとまぁ最初はどうなるんだ?となったけど
攻めの藤木くん本当大好きな年下攻めでした・・・。
あんなに一途に好意を寄せてくれたら好きになっちゃうよね・・・。
藤木が東京に戻る時の園田と藤木の心情考えたら本当胸がキューってなっちゃいました・・・。
タイトルで一回別れるんよね・・・?と思いながらドキドキしながら読み進めました・・・。
素直になれてよかったよ本当・・・。

もう一つの話では園田が東京で別の人に浮気しちゃったらどうしよーの藤木の話かと思いきや
藤木の元カレが出てきてブチギレ園田が見れてこれもよかったなぁ。
気の強い年上受け大好きです・・・。

とにかく私が大好きが詰まった素敵な作品で読み始めたらあっという間に読んじゃいました。
文句なしの高評価!!!!!


1

No Title

東京から赴任してきた藤木くん年下攻め、グイグイいくじゃないですか。恋したら一途!いいですねぇ。こういう攻め大好き。 それに対して人との関係は移ろうものと期待しない園田さんの切ないことよ。執着しないように努めて意識しているのが切ない。藤木くんが東京に戻る時の2人のやり取りはハラハラした。 拘らないようにしていた園田さんに訪れる強い衝動が良かったそれにしても暮田マキネ先生の挿絵も天才〜!!!コミカライズしてほしいぐらいです。すてきだった

0

可愛すぎる年下上司

個々のエピソードはBLあるあるでベタなものばかりなのに、どうしてこんなに響いてくるんだろう。魅力的なキャラクターと没入しやすい文章はさすがな感じで、めちゃくちゃ良かった。

一気に引き込まれたのは、藤木の可愛さが見えたところから。
視点主の園田から見た藤木は、東京から来た25歳の年下上司。お互い敬語ながら、わりと早い段階からくだけた物言い。園田に家に誘われ分かりやすく動揺したり、園田の眼鏡姿にあからさまにウキウキしたりと、可愛すぎる藤木。

付き合い始めてからも、園田の言動に一喜一憂する藤木から目が離せない。崇めていると表現したいほどに心酔している感はあるものの、藤木自身の意思表示はしっかりしており、関係性に雑味がない印象。
浮気厳禁を掲げつつ、段階を踏み、ゆっくり進展していく二人が微笑ましかった。

園田は誰とでも上手くやっていけるけど、誰にも執着しないよう、自分自身で制御してるキャラ。他人への諦めや薄い壁を作る様子からだけでも、十分生い立ちを想像できる描写になっているのがすごい。

そんな園田が一歩を踏み出す展開に、野良猫を絡めていたのがとても良かった。自分が手を伸ばさなきゃ、いつか別の人が隣にいるかもしれない焦り。藤木が園田に告白した理由もそれで、やっと同じ気持ちになったのかと安心できる。

しっかり自分の気持ちを伝え、でも強引には行動せずに、園田を待つ姿勢を保った藤木が良い彼氏すぎた。大好きなお話。

後半は藤木視点で園田のヤキモチ編かな。ある意味園田の成長と言えるかも。巻末の掌篇でも希望を口に出せるようになった園田を見れて、カップルとしての仲の深まりを感じられた。
幸せに浸れる読後感。とても良かった。

0

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