渇愛 下

katsuai

渇愛 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×21
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
3
得点
44
評価数
15
平均
3.3 / 5
神率
40%
著者
吉原理恵子 

作家さんの新作発表
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イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
渇愛
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784199011078

あらすじ

親同士の再婚でできた美貌の義弟に、なぜか異常に執着されて…!? 大人気シリーズ「二重螺旋」の、原点にして初期代表作!!

表題作渇愛 下

高見玲二,両親の再婚によりできた和也の2歳年下の弟で「ダークマター」主人,19歳
高見和也,大学生

その他の収録作品

  • エピローグ
  • あとがき

レビュー投稿数3

縛恋、祝・ノベライズ化

縛恋、ノベライズ化ですってよ!
これに尽きる。
あとがきに全て持ってかれたよー。

でも、中身も触れますよ。

上巻に続き、白泉社版との違いのみ書きます。

和也の日常が加筆されてて、あぁちゃんと大学生してるな、とニンマリできます。

レンタルビデオ屋でのバイトは、ファミレスに変更。配信の時代ですからね。

エッジは金髪に。白泉社版でも、ボブ〜セミロングだったけど、今回、金髪。なかなかパンチあります。

なーにーよーりー!
和也と言えば"ベンテン"。これが"サロメ"に変更。
私的に、ベンテン→女性的な、メス的な象徴
    サロメ→悪女の象徴
なんですけど。

誰が言い出したか、ですよね。
エッジの周囲が言い出したなら、玲二とエッジを手玉に取る悪女=サロメ、ってことなのかな?
エッジが言い出しなら、ベンテンの方がしっくりきますよね。
語感が、ベンテンの方が良いと思うんだけど。
結構大胆な変更なので、吉原先生的にはサロメで譲れなかったんでしょう。

終盤、森島との絡み。加筆。良かった。すごくわかりやすくなった。 
森島は27才だったはずが、30代前半になってる?なんでだろ。他は全員年齢変更無しなのに。

読んで気になったのは、そのくらいかしら。
上巻よりは、大幅な構成の変化はなかったと思う。加筆が割と多く、ボリュームたっぷりになってました。

4

受けさんのカッコよさに悶絶。

2か月連続で刊行された『渇愛』の下巻。
上巻の表紙は攻めで弟の玲二の絵柄。下巻は受けの和也が描かれています。
どちらもビューティフォーです。

もともとの初出が古い作品ということもあってか、今の時代にはちょっとそぐわないな、という気もする作品です。だって、19歳×21歳よ、この子たち。肝が据わりすぎ!

とか思いつつ。

さて、下巻に入り玲二を取り込みたい人物が登場します。
そして、玲二のことをくまなく調べ上げた彼らは、玲二のキーとなる人物が和也だということも知る。そして、玲二を引きれるために、彼らがしたことはー。

と話は続きます。

和也はとことん不幸ですね。玲二に執着されているゆえに、大学生という本分を全うできないんじゃないかと思われるトラブルに次々と見舞われる。

そして、和也の本当の父親も。

出てくるキャラたちが、みんな「濃い」っていうんでしょうか、くせ者ぞろいです。それにおじけづくことなく正面から対峙する和也がカッコよすぎて萌え禿げる。どんな理不尽にも屈しない、彼の強さがまぶしいです。

「痛さ」は相変わらず。
和也に与えられる身体的な、精神的な、そして性暴力で屈指させようとする、絶望的な痛み。が、和也はそれに決して屈しない。玲二が圧倒的な支配者、であるように見えて、その実玲二を振り回し、彼を取り込んでいるのは和也の方なんじゃないかな。

カッコいい。とっても。

玲二が初めに和也に執着し始めたのは、ファザコンをこじらせたから?なのだとそう思っていました。父を奪っていった、その女の子ども。が、玲二が和也に執着するのは、和也のその芯の強さゆえか。唯一無二の、何物にも、自分にも屈しない、そんな強さ。まさに「尻で抱く」の元祖じゃなかろうか。

「玲二」が「玲二」であるのは和也の前だけ。
それ以外は、「玲二」は「レイジ」でしかない。
何物にも興味を持たず、執着せず、自分の欲望のままに動く美しく粗暴で冷酷な獣。

和也にだけ見せるドロンドロンの執着心が、「玲二」であるキーなのだと。

序盤で書きましたが令和の今にはそぐわない気もしなくはない。
けれど圧倒的な世界観がここにはあります。さすが吉原先生です。

そして、この世界観に凶器を孕んだイラストを添えたくれた笠井さんの美麗イラストも最高すぎる美しさでした。表紙も。和也の足に嵌められた鎖。それを自身で引きちぎり、それでいてなお自分から白豹に抱きついている。なんとも意味深なイラストだなー、なんて思ったりしました。

6

甘さ?

吉原先生だし笠井先生だしマストバイ。なんだけど、ああああ・・・・終わっちゃったよ、という終わり方でした。予想以上に受けがしっかり?していたので萌にしました。テンプレ的なお話で安心安堵あまあまに浸りたいわという方にはおススメしがたいです(笑)甘さはどこ?な本なので。

上巻で義弟の玲二に好き放題やられっぱなしだった和也。レイジの取り巻きにぼこぼこにされたのを玲二

主だった方々は
明人(30代前半、新宿を牛耳っている感じの方)、エッジ(明人の犬)、愛子(受けの幼馴染)、麻美(受けの元婚約者、攻めの子を孕む)、秀次(レイジの親衛隊)などなど。どいつもこいつも一筋縄ではいかない。明人の話をもう少し読みたいです。

++気になったところ

攻めが傲岸不遜我が道を行くが何か問題でも?という風情なのは上巻と変わらず。ただ慣れたのか「ああこういう奴だよな」と思うようになったためか、そんなに「無理、こいつ無理」と思うところは無かったかも。勿論一般的なあまあまBLでは「無いな」と思うところは多々あります。

受けがね、上巻と印象変わったです。なんでしょう?柳?五重の塔?案外、しなやかにしっかりしていて、最初から最後まで「変わらない」と踏ん張ってます。もっと泣き叫んで暴れるとかするかな?という酷い扱いなんだけど、この方、メンタルが強いのかなあ?攻めを愛していて、その愛で持ちこたえるとかじゃないんですよ?二人して甘い印象とか感情とかミリも無いんですけど、なぜか強い。超王様レイジに負けない。上巻ではレイジの酷さに注目しちゃったのですが、下巻は和也のしなやかな強さ?が印象的でした。

まあとにかく最近の一般的なBLとは全く異なると思いますので、うーん・・・ちょっと毛色の違うBLを読んでみたいわ&なんでもばっちこーいな人向け でしょうか。CD出ている縛恋も小説になるらしいのですが、明人は出てくるのかな?あのキャラ気になるんですけどね。

3

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