手加減を知らない竜の寵愛

tekagen wo shiranai ryuu no chouai

手加減を知らない竜の寵愛
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×29
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
53
評価数
14
平均
3.8 / 5
神率
7.1%
著者
稲月しん 

作家さんの新作発表
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イラスト
柳瀬せの 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784199010989

あらすじ

魔力が一切ないせいで、魔法使いはおろか、憧れの騎士にもなれない――。それでも夢を諦めきれず魔剣を探すタムル。そんなある日、遺跡の探索中に魔獣に襲われてしまった!! 危機一髪のところを助けたのは、謎の青年ラスだ。膨大な魔力と威圧感を纏いながらも、なぜか無邪気に懐いてくる。その得体の知れなさに何度も拒絶し逃げ帰ったけれど、なんと幼い子供の姿のラスが目の前に現れて…!?

表題作手加減を知らない竜の寵愛

ラス、タムルを助けてくれた膨大な魔力を持つ青年
タムル、魔力がない騎士見習いの剣の指導者

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

龍に好かれた騎士見習いの未来

今回は膨大な魔力を持つ青年と
騎士になれない剣の指導者のお話です。

攻様との出会いで受様が望んだ騎士となるまで。

魔法使いを出す事で有名な家系の次男に生れた受様ですが
魔法を発現させる事ができず、騎士の道を目指します。

家族からには騎士を目指した者はないと反対され、
家出同然で騎士見習いになるのですが

魔獣と戦う騎士は
魔力を流すして戦う魔剣を持つことが条件であり
受様は魔剣を得ても使えず、騎士にはなれません。

今は国境の砦で剣の指導者をしながら古代の遺跡を探索し
魔力がなくても使える魔剣を探して続けています。

その日も遺跡の洞窟を探索して魔剣を発見しますが
受様には扱う事ができず二つ頭の間獣と遭遇します。

受様は魔剣を使えませんが、
魔獣に関する多くの知識と正確な剣技で魔獣を倒しており
今回も魔獣の急所を正確に打ちますが
背後から別の魔獣に現れて傷を負ってしまいます。

背中が焼けるように熱くて動作が鈍っていき
なんとか魔獣から離れるべく走りますが
生れた時に贈られた誕生石を落としたと気づくと
命運が尽きたかと倒れてしまいます。

倒れる意識の中で小さな子供のような影が見え・・・

次に目覚めた時には赤褐色の髪の青年が
うつぶせた受様の背中の傷の治療している際中でした
この青年が今回の攻様になります♪

攻様は受様を追う魔獣を倒した恩人で
1日1回は魔力を流して治療をした方がいいと言い
受様に同行する気満々で話を進めるのですが

受様は得体のしれない攻様を砦に連れ帰れず
人間なら必ずもつ身分証明がない事で拒否しようとしたら
攻様は姿変えの魔法で男の子になってしまうのですよ(笑)

攻様の正体と目的を受様が知る術は有るのでしょうか!?

魔力がないために稼業ではなく騎士を目指す受様と
受様を魔獣から助けた攻様の人外ファンタジーになります♪

人外物が大好きなのですが
本作は表紙からしてMYツボ激押し作の認定です。

攻様が年下で執着系ぽい
受様がクールビューティでほだされ系ぽい♡

ワクワクで読み始めましたら
なんと攻様ってば大人と子供を行き来する策士様で
受様は頑固なほどに真面目君で

受様が誤解している家族とのの関係や
攻様の正体と能力に絡む2人の過去
受様になかったはずの魔力が見つかる過程に
それまでの伏線が活きていてドキドキ&ワクワク♪

受様と攻様が"知らない"事で重なった誤解と不運が
"知る"事で好転していくのが心地よく

受様が本来の力を取り戻して騎士となり
攻様が受様の隣に居場所を確立するまで
たいへん楽しく読ませて頂きました。

4

竜なのにワンコ

竜に愛される騎士のお話。

竜というのはあとあと分かる事実でして、中盤くらいまでは不思議な力を持つ謎の人物という感じです。傷の治癒能力もあり、姿形を子どもから大人まで自由に変幻させられる彼は騎士のタムルを魔獣から助けます。
ラスと名乗る彼は、何故かタムルのことを見知っていて、やけにタムルを慕っています。タムルの側にいたいラスは、見た目を子どもの姿に変え、半ば強引にタムルの住む家で同居生活をスタートさせることになりました。
何だかんだでラスとの生活にも慣れていくタムルですが、あるときラスの真の姿に気付いていく…というストーリーで話が進んでいきます。

タイトルに"竜"とあるので、あー…これはあの登場人物がおそらく竜で間違いだろうなと、非常に分かりやすかったです。(あとイラストね)
でもストーリーは竜がどうこうする…っていう話じゃ無く、タムルの魔剣探しがメイン。
魔法使いの家系に生まれながら魔力が全くないことを引け目に感じているタムルは、騎士として活動するために自分に合った魔剣を探し続けています。タムルは魔力は無いけど、魔獣の知識の深さや剣の腕は最高。クールで塩対応だけど、部下からはすごく慕われています。

父親に騎士になることを反対されて家出同然に出てきたタムルは、騎士になりたい気持ちが強く、また魔力が備わってないことがトラウマになっていて、人を寄せ付けないオーラが漂っています。余裕がないというか、取っ付きにくい気難しいキャラでもありますね。(でも好かれキャラ)


あるとき、森の異変を調べるため王都から調査隊がやってきたことから物語が一気に加速します。
タムルの魔力がない理由、タムルが大事にしている黒い誕生石などなど…それまで与えられていた小さなヒントの数々が一本の線になって繋がっていきます。

ラスの正体判明にも関係していく流れの中で、タムルの家族の物語が別ルートで展開していくのが面白かったです。タムルが苦手意識を抱いていた父親が実は息子可愛さ故の……だったとは。お父さん、めちゃくちゃ楽しい!
タムルは不遇な環境だったのかなと思っていたけど、実はタムルの勘違いフィルターでそう思わされていただけで、本当は周囲の人たちからすごく愛されるキャラクター。
終盤になると、それまで冷ややかだったタムルのトゲが取れて優しい雰囲気になっているのが印象的です。これはラスのお陰とも言うべきかも知れませんね。


表紙をみると、なんか怪しげ笑みを浮かべる子どもの表情がこわ…と思っちゃったんですけど、読んだら全っ然!でした。ワンコで恋に一途なかわいい"子ども"でした(笑)

この物語の世界観で、竜の立ち位置(魔獣と同じカテゴリーなのか、人間にとって良いものかそうでないのかetc…)がよく分からなかったので、それに関する描写があれば良かったかな。

タムルの悩みが全部きれいに解消し、幸せな結末に満足です。

2

色々唐突というか急いでる?な文章に感じた

うちのタムルは思い込んだら一直線!

稲月しんさんの作品は何冊か拝読してますが、あれ?こんな感じだったっけ?
ギュッと凝縮されてるというか、ムダや余韻がないというか。
なんか色々急で…。なのにあっさり受け入れて進んでるし。どうも文章のペースが自分のペースと噛み合わなかったかな?

表紙で迷ってたんですよ。ちびっ子がちょっと怖くて。ラス視点もあったら良かったな。

苦しんで苦しんでここまでやってきたタムル。懐いてまとわりつくラスに最初は困るから!なタムルでしたが次第にラスのおかげで…。

言葉足らずと思い込みで突っ走ってきましたね。十年だよ!うちのタムルも立派になってだよ!
しかもタムルに魔力がない理由がまさかので。

ラスが健気で、タムルに会いたくて大好きでそばにいたいのに、自分が許せないって逃げて逃げて。でも気持ちが伝わってて。

うーん、とっても良いお話で一気読みでしたが、もうちょっとゆとりがあればなお良かったなあ(何様?)
生まれたてのラス、だいたいちびっ子姿だったのに?お互いに愛しさはわかるけどボーイズがラブになるのにちょっと、え?いいの?

ラスのおかげで視野が広がり見えてなかったものが見えるようになって、タムル良かったね!
ラスは最後まであざといですね(笑)

1

--

漫画調の表紙
不気味に笑う少年が、ラス。
絡まれているのが、タムル。

タムル:魔力が高い証の銀髪 なのに、魔力が無い剣士
魔力が無くても使える魔剣を遺跡で探して二年 国境近くの砦に居住
 生まれたときから持つ誕生石の丸い玉

ラス:生まれたばかり。魔力を持つ竜 赤髪 浅黒い肌 体液は藥になる 
青年の外観から、身分証が要らない12才の姿に変化
気に入った者以外を排除する習性 


0

子ども姿

しん先生おっかけで購入。面白かったですが覚えているかと聞かれるとちょっと自信なかったので萌2寄りの萌にしました。自己肯定感薄い美人さんが好きとか、子ども姿を盾にしたこずるいワンコが気になる方でしたらおススメです。本編240Pほど+あとがき。

魔法使いを出すことで有名な貴族の家の出身なのに、魔力が全くないタムル。懸命に剣技を磨き、魔力なしでも魔獣と戦えるようにし、自分の使える魔剣を探しています。ある遺跡で魔剣を探していたところ、魔獣にけがを負わされたところを、赤毛の男に助けられ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受けの父、兄、受けの側に良くいる騎士見習い、竜、受けの上司等。父、兄がわかりやすく過保護溺愛だったらもっと楽しかったかも・・・?

++好きだったところ

受けが「残念だ」と言われ続けてきたのに、自分の出来ること、尊敬する父や兄と肩を並べられるように誉めてもらえるようにと、一生懸命まっすぐに頑張ってきたところが、良かったでした。すれないんですよね。良いなあ、こういう方。ちょっと人とうまくコミュニケーションできていなかったってところを、これからワンコと一緒に改善していければ、無敵なのでは。

今まで一生懸命で、ひょっとしたらあとちょっとでポキンと折れてしまったかもと思う美人さんを違う次元に連れて行ってあげたのが攻め。お子様姿で「僕を連れて行って」と涙ながらに訴えられたら、そりゃあしょうがない、連れていきますよねえ。こずるい。こずるいのです、この竜は。生まれたばっかりのくせに(笑)

かちんこちんに頭が凝り固まっていた美人さんを、しっぽぶんぶんワンコ(竜)が変えていくというお話でした。こういうの、成長話っていうのかな。すかっとした読後感で良いです♡しん先生、またお話楽しみにしています!

3

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