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happy birth weekly
執着と依存と
幼い頃からずっと一緒で、最近付き合い始めた柊已と朔治。
柊已の誕生日までの2週間、一緒に暮らすことになったふたりの日々が描かれているのだけど、その日々は閉鎖的で歪んでいて…
両想いなのに微妙に気持ちが噛み合わない、そんなふたりにハラハラしてしまうところがたくさんありました。
朔治に対する柊已の愛はとても重たくて、ものすごく彼に執着しているのにそれを通り越して突き放してしまうところがあったりして。
なかなか理解し難い部分もありましたが、朔治のことだけを必要としているというのはすごく良く伝わってきて、ブレない想いを持ち続けるその真っ直ぐなところが柊已の魅力だったのかなと感じました。
朔治は柊已のことを受け入れて最後には「ふたりだけの世界」になるわけですが…
流されたように見えるだけで、実は朔治こそがそうなることを望んでいたようにも思えて。
歪んだ中でふたりが選択した場所に辿り着いたなら、それはそれで幸せと呼べるのだろうなと思いました。
執着と依存し合うふたりにゾクッとするところもありましたが、その独特な世界観に惹き込まれてしまうような作品でした。
ずっと一緒にいたいから
デビュー作おめでとうございます。
絵柄も個性的だし、1話から5話そして最終話の6篇のエピソードをひとつの長編として描き切っているのはポイント高し。
さて、本作は。
主人公は、幼馴染みの柊巳と朔治。
柊巳が朔治に、今年の誕生日プレゼントは「誕生日までの2週間、一緒に暮らすこと」とお願いすることから始まります。
朔治は気楽にOKするけれど…
物語は次第に不穏な空気感を帯びてきます。
表情も言葉も少なく、いつも朔治だけを見ているような柊巳。
その2週間はつまりは「軟禁」で、しかし朔治も何もかも受け入れる。
日にちも忘れるような2週間を経て一応無事に解放される朔治だけど、今度は柊巳が急に姿を消してしまう…
多分、これも柊巳の計画で、より一層朔治を自分に取り込もうとしてるのかな。
私はそんなふうに感じました。
柊巳の狂的な朔治への執着心。
そういう意図はわかるんだけど「長編」が仇となったかなぁ、まとまりが悪い気がします。エピソードが多い事で焦点がぼやける。
絵柄は個性的ですが、隠している激情がもっと柊巳の目の中に見られれば、もっと印象的になると思います。
今後に期待して総合「萌」で。
