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jouyoku no mamono
2話構成、いつもはサクッと楽しむ短編でここまで萌え滾るとは思わず少々困惑しております。
サモン(受)の持つ使役のネックレスは、バウロ(攻)を手乗りサイズのもしゃもしゃな姿に強制的に変え自力では戻れない。
その姿であらすじにあるような見せつけプレイを行うのだが、危険だからか「瓶に詰める」のが衝撃だった!しかも余裕の無いジャストフィットサイズ…鬼畜。
このプレイはバウロを苦しめるだけで感情コントロールに役立っているとは思えず、サモンの自己満足にしか見えませんでした。
頼まれて相手をしているのに悪者扱いされて殺され、おまけに名前すら貰えない「他のオトコ」の扱いにも憐れみを感じてしまったかな。
サモンは「バウロに力を使わせて傷付けさせたくない」に拘り過ぎて、場に応じた適切な判断が出来ていると思えず、悪い方向に進んで互いに傷つくだけ。
が、思い通りにならず空回り続けるやるせなさや愚かさもストーリーとしては良し、間違い続けるのは人間が完璧じゃないからだ。
(他のオトコや触手に犯させたのは、読者にそれらのプレイとそこから生じる切なさを魅せる為ですよね、きっと。)
このカップルとても好きです!子供の頃の「俺が助ける」をずっと貫き、自分が苦しんでも手段を選ばず必死で藻掻くサモンが、どれだけバウロの事を大切で救いたくて、愛おしいのかが凄く伝わって来たから!
バウロも自分の為に危険を犯そうとするサモンに、大切だからそういう事をして欲しくなくて衝突してしまう、他のオトコの後何度も「好きだ」って言いながらサモンを抱くシーンも切なく、襲われるサモンを自身が重傷を負うと解っても助ける想いの強さ。
本当は両想いなのに喧嘩さえまともに出来ず(また瓶に詰めるし)先行き不安、モブ姦に罠と陵辱、迷走の果て生死を彷徨いメリバの危機すら匂わせる、これらは全て二人が本当に必要なモノに気付いて前に進む為のプロセスだ。
二人の幸せを願ってBLを読んでいるハズなのに、こういう展開大好物な己の矛盾に疑問を投げかける日々。
「情欲」とか「他のオトコと寝る」とかエロ押しなタイトルが付いているけれど、このお話の要はそこでは無いと思う。
やや特殊なプレイの他、不安の中と全て終わった後の温度差ある二人のラブシーンも含めエロはしっかり描かれつつも、二人の関係や絆の方がそれ以上に印象に残りました!
やっと報われた二人が微笑ましく見ているこっちも幸せ!うさぎのぬいぐるみに「着ぐるみモブレNTR」がチラつくけれど(笑)、せっかくのハッピーエンドがちょっと駆け足だったので、もっとこの二人を見たいなぁと思うくらいには好きなカップルです。
正直ツッコミ所やもう少し説明が欲しい箇所もあり、短編なのでさらっと読み終えてしまいがちでしょう。
読み手を選ぶ設定+ややクセのある絵+地雷になりがちなプレイ=おすすめ出来るか?で評価すると「萌」くらいにしないといけないのかもしれない。
けれど今回は私が個人的にとても好きなのでこの評価にさせて頂きました、たまには許して欲しいな。
そして、ちびもしゃVerのバウロがあらゆるシーンで超可愛いの!咀嚼音は「もっもっ」だし、もうこの姿にはならないのがちょっと残念かも…なんて言ったら怒られちゃいますね(^-^;