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ore no haru
デイジーコミックスの『ドロドロBL』収録作品。
作者様久しぶりの商業BLだったので単話買いしました。
因習もの。旱魃を鎮めるため、平成になってもまだ人柱の風習が残る村のお話です。
冒頭、小さな男の子・栄太と高校生男子・春嗣の微笑ましくも不穏な会話シーンで始まります。栄太は春嗣のことが大好きだから将来結婚したいと伝えるのですが、春嗣は18歳まで生きられないから無理だ、と答えます。
それから10年以上が過ぎても、春嗣は無事でした。その代償として自身の体を擲っていたから…
栄太が18歳になった時、春嗣とはれて結ばれます。汚れてボロボロになってしまった自分の体を恥じる春嗣でしたが、栄太にとっては瑣末なことでした。
なんという純愛だろう…と感動に浸りたいところですが、栄太はなぜ人柱を避けられたのか…?
『賢者の贈り物』のヤンデレバージョン、、みたいな結末ですが、作者様が好きなM読者ならば戦慄と同時に切なさを覚えるであろう狂愛ではないでしょうか。
ちるちる的にいうところの木村ヒデサターなので(作者様のTwitter経由で知りました笑)、本作を取りこぼすことなく拝読できて本当によかったです。どうしてこんなふうに心を抉ってくるストーリーが描けるんだろう。作家様の頭の中を覗いてみたい気もするけど、ちょっと怖くもある笑。
アンソロ掲載の他作品にも俄然興味が湧きましたが、木村先生の長編BLにもぜひお目にかかりたく…!
いいね。今の季節にぴったりな単話でした。
春が最後に流した涙の訳は―
って、ああいう考えさせられる終わり方、非常に好きです。
しかし、もう少しページ数があったらなぁ~ とも思いましたね。
村の歴史や儀式の事とか、もっと色々知りたかったです。
ただのワガママw
ともかく、すごく印象的なストーリーでした。
英語だと "haunting" と言うんですけど、
訳したら「忘れられない、幽霊のように付きまとう…」
春と栄太の物語にふさわしい言葉だなと思いました。
単話配信されてますが、【ドロドロBL】アンソロジーに掲載されていた作品です。
木村ヒデサト先生好きです。
ご本人の趣味垢SNSも面白くて一時期つぶやきに夢中でした。この人にしか描けない世界観ってある、そして私は刺さる。
今回の作品は終わり方は好きとは言えないけど途中のどうしようもない不幸感はたまらなく好き。
人柱となって殺されるか、村の男どもの慰みものとなるかしか選択肢がなかった十代の春嗣さん。自分に懐いてくれてるちびっ子の栄太さん。春嗣亡き後は、栄太が人柱となってしまう。それを回避する為には死ぬ訳にも失踪する訳にもいかなくて、いくら軽蔑されて村の女達に罵られようと犯される道を選ぶしかなかったんよね。小屋に追いやられて15年近く……。
でも、栄太と春嗣の会話はなんかのほほんとしてるんだよね。(初めの方から変な話題なんだけど、これラストのネタ振りだったね)
で、愛の告白からの2人のシーンですが、あれ傷とか打撲じゃないよね?
最近イボが治りにくくなってきてるのも老化かな?なんて言ってるけど、梅毒かHIVっぽいんだよ。
年だから、お勤めも減ってきててラッキーって言ってるのもこれもネタ振りだよ。
こんなん幸せになれる訳ないんだけど2人の気持ちは通じ合えて邪魔者はいなくなったから束の間のハッピーエンドなのかな?
でも、2人とも病気になっちゃうよ?
どっちみち殺される運命だった2人だから想いを遂げられてハッピーエンドなのかな?
なんか色々考えちゃうな。だからこの終わり方がベストなんだろうな。
こちらの作品も良かったですし、木村ヒデサト先生の長編希望します。どこかのレーベルで描いてくださらないかな?
シーモアで、ドロドロBLアンソロジーで購入。
他の作品も面白かったのでアンソロジーで買うのがオススメ!
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