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koi negawakuha
優しいイラストが大好きで、癒しをいただいている作家様。BB団地名義でも作品を出されています。
テイストとしては、絵柄と同様にふんわりと優しくて、BLエロはありません。絵本みたいでポエティックな作風がノスタルジーを誘ってくれます。
冒頭、星空を眺めるのが好きな主人公・健太の子供時代のエピソードから現在の彼に時間軸が移動して、成長した健太が実家を出る準備をしているシーンからお話は始まります。新生活への期待と、子供時代を過ごした自分の部屋を離れる感傷がないまぜとなった空気感がフンワリと優しい。健太も彼のお母さんも明るい人なので、決して湿っぽくならないところがまたよくて。
大学に通いながら本屋さんでバイトする健太の日常がほのぼのとしていて、人々とのささやかな交流にほっこり。ポヤンと見えても彼の心の動きは活発で繊細なのです。
そんな彼、マイペースに一人暮らしを満喫しているのかなと思っていたら、なんと同世代らしき男の子、陸二とルームシェアしていて…。初々しくて付き合いたての二人に見えるけれど、知り合って1年半しかたっていないのに、お互いの性格をよくわかっているみたい。
健太との関係にちょっと自信なさげなシェア相手の陸二。その不安の正体はわからないけれど、冒頭のエピソードが二人の信頼をより深めていくきっかけとなっていくところがとても素敵です。
攻め受けはわかりません。どちらでもしっくりきそうなカプ…っていうより、それがメインではなくて、、
主人公の鋭敏な感受性が、常におおらかな優しさに変換されるところに癒されます。読むたびに心が洗われる、本当にピュアな作風だなと思います。
作者様の一人スペースを拝聴したことがあって、とても和みました。真摯な創作姿勢や、ご自身の作品・キャラクターへの愛情をご本人の声から感じられたのが嬉しくて。