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grab a bite
びっくりするほど甘~い作品だった。顔と料理以外はポンコツというか愉快なシェフのウアが、超奥手からガンガン口説く溺愛イケメンに変貌する。迫られるエークが簡単には流されないので、ゆっくりしっかり関係を築いていて良かった。
フードデリバリーのバイトとレストランのオーナーシェフとして出会った二人。初めて見たその瞬間に、ウアはエークに一目惚れする。このときの文章からほとばしるキラキラ感がものすごい。
そこからのウアは壁に隠れてエークをじっと見つめたり、過剰なサービスでアピールしたり、コメディタッチなダメっぷりがおかしくて笑ってしまう。レストランスタッフたちの雰囲気が良く、皆でわちゃわちゃしてたのも楽しくて良かった。
エークは生活費のためにバイトに励む大学生だが、実は料理の才能を持っている。ウアの足りなかった部分を補える存在でもあると分かり、エークはシェフを目指す方向へと、とんとん拍子に話が進んでいく。
二人はそれぞれ料理対決番組に出演し、優勝を目指していくことになる。師匠と弟子の関係から秘かに恋心が育ったりギクシャクしたり、ライバルに陥れられそうになったり凶悪犯罪を知ってしまったり、友人がさらっとカップルになってたり。様々な登場人物が絡み合う人間ドラマも面白く、すいすい読めた。
明らかに両想いになっても、エークは料理を優先して返事を先延ばしにし、ウアは我慢が続く。やっと恋人になってからもおあずけが長いのはちょっと可哀想。
心の準備が整ったタイミングを、エークが言わなくてもウアが察して手を出さないといけないなんて、ウアは大変すぎると思う。エスパーじゃないんだから。
現代的な配慮を反映させるとこういう描写になるのかな。もう少し気持ちを言葉にした方が良いと思うが。最後までいくのは、エークから誘ったのでスムーズに進んで安心できた。
周囲には強気に牽制し、エークにはヘタレワンコだったり強引になったり必死すぎるウアの一途さにほっこり。エークは真面目に、ときに頑固になりつつ、常に真っ直ぐな印象。悩んでもウジウジしないのが最高。
明るいタイドラマを視ているようで、とても楽しかった。
「BITE ME」というタイBLドラマの原作らしいです。和訳された前作の医療ミステリー系BLとはガラッと変わって、料理系ロマンチック・ラブコメディーといった内容です。作者は現役医師の副業として作家をしているそうです。すごいなー。行為の時は必ずコンドーム使え!みたいな作中の会話は医師としては譲れない部分なんだろうな。フィクションとはいえ。
BLコーナーではなく一般書籍のコーナーにあり、中の挿し絵もないですが、表紙と帯の可愛らしいイラストがBL界でもお馴染みの鈴倉温先生なので、とてもBL感あります。生々しい行為の描写はないですが、前作よりはかなりイチャイチャしてるし萌えるシーンも多いです。別カプも出てくるしそっちが先にエッチしちゃうというちぇりまほ(ドラマしか見てないけど)パターンです。
料理対決番組がテーマで、有名店シェフにフードデリバリーバイト君が見そめられるシンデレラストーリーです。タイ料理の描写がたくさん出てくるし、タイの大学には制服があるとかその国の風習もわかって面白いです。料理対決は昔の「料理の鉄人」みたいな感じでライバルとか悪役キャラも出てきて陥れられそうになったりしてハラハラドキドキもあります。
少年・青年漫画のバトル料理ジャンルものみたいで、勝利も恋も手に入れてやる!みたいな感じがワクワクしました。手に取りやすい文庫サイズにも関わらず内容はギッチリ詰め込まれていて良かったです。
タイでドラマ化して、U-NEXTで配信してる作品の原作だけど、ドラマとはかなり違う印象です。ドラマはしっとりしてる上に間延びがすごいが原作はコミカル。料理の描写にお腹が空く。
わんことツンデレという定石通りのBLではあるものの、わんこが歳上なのは珍しいですね。おそらく大学生でしがない宅配バイトのエークが、歳上で地位も名誉もあるウアに見染められるという意味なのか、シンデレラ的ストーリーという売り文句はついているけど、エークはウアの申し出には何一つ靡かないし、料理を通した師弟・パートナーとしての結びつきも強いため、そんなにシンデレラみは感じませんでした。
2人がモダモダしてるとこも可愛いのですが、とにかく料理コンテストにかける部分の真剣なやりとりが多いので、ラブシーン目当てだと物足りないと思います。
鈴倉先生の描かれた可愛らしい表紙に、このあらすじ。
へえ、タイBLドラマの原作なんだなあ、と拝見し、そして作家さまのお名前を見て思わず二度見しました。
『Manner of Death』を書かれたSammon先生の作品なの?
ということで一気に興味を引かれて購入しました。
あとがきでSammon先生自身書かれていますが、今作品は先生にとってもチャレンジだったとのこと。その先生のお言葉通り、この作品がSammon先生の作品ということにびっくりしました。『Manner~』はドシリアスなミステリもの。今作品は、そのイメージを大きく覆すラブコメものです。
ドラマ(ドラマのタイトルは『BITE ME』というそうです)の方は未聴。
未聴ですが、ドラマになったらさぞかし萌えそうだなという、萌えポイントがたくさん詰まった作品でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
大学生のエークは母子家庭で育った青年。
母に金額的な負担をかけたくないと、日々勉学とバイトに勤しむ青年だ。そんな彼が今しているバイトが食事の宅配サービス。大学の授業のない隙間時間にできるそのバイトで、その日エークはとあるレストランの食事の宅配の依頼を受ける。
ところがレストランに着いたものの、待てど暮らせど頼んだ食事が出てこない。
数をこなしてバイト代を稼ぎたい彼にとってその時間は苦痛なものだったが、実はメニューの依頼が通っていなかったのだった。それを知ったそのレストランのオーナシェフのウアはバイトの青年に謝罪しようとエークのもとに行くが、そこでウアはエークに一目惚れしてしまい―?
というお話。
エークの気をひきたいウアはあの手この手でエークと何とか接点を持とうとするが、ウアは想いを告げられないし、エークの方ではウアに想われていると思っていないためにすれ違う日々。そのすれ違いっぷりとかウアのじたばたもがく恋心がとにかく笑えるし微笑ましい感じでストーリーは展開していきます。
今作品のキモは、ズバリ「料理」。
ウアが人気レストランのオーナーシェフ、ということもあるのですが、エークは母譲りの味覚の持ち主でとにかく料理が上手なんですね。そして、ウアも出演したことがある料理コンテストに出場したいという思いがある。
エークはシェフになりたいという夢があるけれど、でも、田舎で一人暮らす母親を放っておけない、だから自分の夢を諦めて大学卒業後は企業に勤めよう。そう思っていた。
そこに、シェフであるウアと出会い、そして彼の下心もあって、エークの夢を応援するための特訓が始まる―、と、まあそういうお話なんですが。このお話の面白いところは、ウアがエークを応援する、というだけではないところかと思われます。ウアは盛り付けは綺麗なんだけれど、味付けは今一つ…、というところがあって、それを本人も自覚している。そこを、エークの天才的な味覚でレシピを作り上げていくんですね。社会的な立場としてはウアが圧倒的に上なんですが、本質的なところでは二人はニコイチっていうのかな。割れ鍋に綴じ蓋的な感じなのが個人的にドツボでした。
そして、もう1CP、今作品には登場します。
ウアのレストランでスイーツを担当しているパティシエのプレームと、エークの親友のウィット。ウィットはスイーツ大好き男子で、その縁でプレームと親しくなっていくけれど。
今作品は、ウア、そしてプレームといった大人たちがそれぞれトラウマを抱えている、といった展開。そのぽっかり空いた穴を、若く可愛い男の子たちが埋める存在になっていく。どちらかだけに頼ったりおんぶされるだけの関係ではなく、お互いがお互いの支えになっていく。時に10近く年下の男の子たちにお説教される大人たち、というシーンもあって非常にコミカルでもあります。そのストーリー展開が素晴らしかった。
舞台がレストランということもあって料理がたくさん登場します。タイ料理がお好きな方には飯テロになりそうです。
師弟という関係から、お互いに補うあう存在になり、そして恋人になる。
濡れ場はかなりあっさりですが、年下組があれやこれや相談するシーンがめっちゃ可愛かったし何かエロかった。
コミカルで、ほのぼので、けれど人としての成長物語でもあり。
作中挿絵はありませんが、鈴倉さんの描かれた可愛らし表紙が、今作品のイメージにぴったりでした。これはドラマも見てみたいなあ、と思う、非常に可愛らしくコミカルな、そんなお話でした。