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outei denka to Nile no ihoujin
2021年刊。
櫛野さん作品といえば『竜人と運命の対』が大好きなのだが、今回の物語も読み応えがあって面白かった。
何だか"古代エジプトにタイムスリップ"と聞くと膨大な年月をかけて尚続いている某少女漫画を思い出すが、独特のロマンを感じるのは確かだ。
現代のエジプト展にて、腕輪を介して異変が起きた妹を庇った代わりに、古代エジプトの世界に引き寄せられた隼人。
そこに居合わせた王弟・ジェセルウナスは未来からきた異邦人・隼人を怪しい者として拘束したが、女王・アイーシャの計らいでジェセルウナスの監視付きという条件で自由となる。
紀元前の異国に放り出された身の隼人だが、さっぱりした気性で常に威勢が良く気配りのある性格はたちまちに周囲の者を魅了していく。
また、隼人がピザ職人だという設定が上手く活きていて、彼が作るスイーツやピザで人々がワクワクする描写が良かった。
グルメ描写って力を入れすぎた結果、明らかに作者の趣味に走っているだろー感が出てしまう残念な話もあったりするが、この物語ではきちんと重要な役割として担っていた。
タイムスリップものの見処として現代人の隼人が元の世界に戻るか過去の世界に留まるかって決断も、読んでいて納得のいく結果だった。
敢えて惜しい点があるとするならば、ジェセルとのラブシーンかな。
緊張を隠す為とはいえ、彼の元ヤン気質の血が騒いだおかげでせっかくの色っぽいムードが…
そこは大人しくジェセルに身を任せてもらいたかったのだが(笑)
古代エジプトならではのナイル川の氾濫期やピラミッド作り、権力争いも織り込まれていて、大いなるロマンを感じた一冊だった。
古代エジプトの王弟殿下ジェセルウナス×タイムトリップした元ヤンピザ職人隼人。タイムトリップして命危うくなるも女王に助けられ、敵視されていた王弟殿下(女王の正室)とぶつかりながらも愛を育むお話。隼人は時代を飛び越えても逞しいし、ジェセルにも対等に接するから気持ちが良い。崇められるジェセルには新鮮だし、唯一弱音を吐ける相手だったと思う。ここぞって時に相手を想って行動する2人は似た者同士でお似合いでした。残るか帰るかの選択も、難しい状況たったからこそ隼人が決めれて良かった。2人のエチも2人らしくて最高。全て良かった中で特に終章が良くて、感動でした。イラストも線が綺麗で眼福。大満足でした(˶ᵔᵕᵔ˶)
櫛野さん作品はファンタジーものが多いイメージが個人的に強いのですが、今作品もファンタジーもの。ファンタジーもの、というか異世界トリップものです。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公はピザ職人の隼人。
彼は年の離れた妹・満里奈を溺愛しているが、その妹に誘われ古代エジプト展に赴く。そこで満里奈が手にしたレプリカの腕輪に引きずり込まれるようにして満里奈が連れて行かれそうになってしまう。
満里奈を助けるためにとっさに腕輪を外した隼人だったが、気づくとそこは自分が今までいた場所ではなかった。彼がトリップしてしまった場所は、古代エジプトで―?
というお話。
古代エジプト。
ロマンがあって良い!
とか思いつつ読み進めました。
トリップしてしまった先で隼人を待ち受けていたのは次期王の座をめぐる争い。先代の王がなくなり次期王として指名されたのは側室が生んだまだ2歳の王の息子。けれど亡き王の正妻であったアイーシャが、息子が成長するまでの間のつなぎとして女王に収まった。けれど、幼き息子を生んだ側室が実権を握るためにアイーシャを亡き者にしようと画策。アイーシャに呪いをかけるために今は亡き巫女を呼び寄せようとして、隼人を召喚してしまった、という展開。
夫亡き後、アイーシャが夫として迎えたのが彼女の弟でもあるジェセル。アイーシャを心から愛しているジェセルは、隼人を疑い拘束するが―。
凄くお上手だなと思ったのが隼人というキャラの描き方。
正義感が強くって、喧嘩っ早くて、料理が上手で(何しろ彼はピザ職人だ)。彼がエジプトのために、アイーシャのために奮闘するさまがとにかくカッコいい。
そしてその読者の思いとリンクするように、ジェセルもまた、隼人に惹かれていく。
元の世界に帰りたい隼人と、女王の夫という立場にいるジェセルの掛け合いが、コミカルだしカッコいいし、萌える。二人の行き着く先がどうなるのか気になってページを捲る手が止められませんでした。
はじめは隼人を警戒していたジェセルが、少しずつ隼人に惹かれていく様がとにかく萌える。隼人をもとの世界に返したくない思いと、けれど隼人を愛しているからこそ隼人の意向を汲んで返してあげようと奮闘する、その葛藤が良い。
そして、序盤の描写も。
最後まで読むと、冒頭の文がじんわりと心に染み入ってくるっていうのかな。繋げ方がお上手だなとしみじみ思いました。
あ、あともう一点。
榊さんの描かれた表紙が良い…。褐色の、ムキムキの筋肉のジェセルがカッコよすぎてKOされました。
評価は神寄りです。
面白かったーーーーヾ(*´∀`*)ノ
関係性や距離が近づく過程にすごく萌えました!
『王弟殿下』『側室』『後宮』のワードが並ぶと、
王道の儚い健気受けのお話かな?と読み進めたのですが。
いやいやもう、全然ッ!!(*´∀`)ノシ
受け:隼人は、
儚さも健気でもなくヤンチャで元気いっぱいw
肝が据わってて一本筋が通っているタイプなんですね。
サッパリした人間性は読んでいて気持ち良かったです。
で、攻め:ジェセルは、
暗殺とか普通にある時代だから当然不審者に厳しい。
最初は隼人への警戒心も非常に強いんです。
しかーし!心許した途端の距離感がッッッ!!!
ジェセルの隼人への接し方は『0か100』なんですね。
ツンツンしてたのにある日突然デレるっていうww
獣が懐いてくれるような感覚が非常に可愛いです。
そんなこんなで
最初はソリが合わないギスギスした関係だったけれど、
少しずつ理解を深めて盟友ともいえる関係になっていく。
この時間がジンワリと温かくてすごく良かった。
ちなみに個人的超見解で勝手を申すならば、
DKのワチャワチャが好きな人は好きなやつです。きっと。
親友兼恋人みたいな、言わなくても信頼しあうみたいなね。
(初エッチはお前ら高校生かよみたいなやりとりしてて)
(DK大好物の私はめちゃくちゃ萌えたよ…(∩´///`∩))
(絶妙な色気のなさと、絶妙なエロさの緩急にヤラレタ)
(色気のないポジション争い萌え///)
思ったよりはホッとするような温かいシーンや
ほのぼのと和むシーンが多いのですが、、、
これはタイムスリップもの。
隼人は元の世界に帰る以外の選択を持っていません。
そんな隼人に対するジェセルの告白が切なキュンキュンMAXでグッときます…!!
隼人を愛するが故の葛藤。
帰したくない、帰したくないけれど!っていうね!
隼人への愛情が感じられて涙腺がゆるみました(;///;)
生まれた時代が違う者同士が出会い、
価値観の相違が互いを理解し合うキッカケとなり、
古代エジプトの背景も合わさり切なさも過ぎって。
すごく面白かったです。
特に中盤以降は萌えで息切れしながら読んでました←
櫛野先生だし榊先生なのでマストバイ。褐色金髪男子万歳。めっちゃ好きなんですが驚愕するとまではいかなかったので神より萌2にしました。コンタクト必須な婆には訪れられない世界なのですが、いやーエジプト大好き、たまんねーなお話、380Pほど。
可愛い妹のおねだりで博物館のエジプト展にやってきたピザ職人の隼人。展示されていたレプリカの腕輪が急に光りだし、気付いたら周りは謎な外国人だらけ。何かの儀式のために呼ばれたようで・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
アイーシャ(女王、ごっつええ人!)、サラ(王女、めっちゃ可愛い)、ネフェルタリ(前王の側室)、ウマル(受けの側仕え)、パネブ(あほ、女王側室)、タハルカ(女王側室)等かな。ちょこちょこ多め。
++好きだったところ
褐色金髪男子、トリップしちゃったピザ職人ともども、ヤ○キーじゃん!的ケンカップルな感じがめっちゃ好きでした。ピザ職人さんはヤ○キー上がりで、相手が王弟であろうか誰であろうがそんなへりくだった態度じゃないんです。素。なので王弟であるジュセルも固苦しい態度ではなく、フランクな様子が多いです。対等に接してくれる受けのことを嬉しく思ってると感じますが、何しろヤ○キーあがりの現代っ子。いざ事をイタさんとするシーンが最高に面白かったです。
攻めのいちもつをご覧になってですね、「それ入らんやろ」は王道、その前に上下抗争勃発、互いに「アンアン言わせたい」と譲らないところがめちゃめちゃ面白く腹抱えて笑いました。そこまでサラちゃんの「あすもぱんけーきをしょもうす」等可愛らしい言動や女王のナイスなつっこみなどに和んでいたのですが、一番最後のこの上下抗争が一番面白かったです。
ビジュアルがめっちゃ好みだし、お話はどうなるどうなる系でするする読めるし、最後めちゃくちゃ面白いバトルがあったしで、読んで大満足な1冊でした!BL版王家の紋章的お話とでも言えばわかりやすいですかね。エジプトお好きな方でしたら是非是非。櫛野先生のやんちゃ受け、大好き。
こ、これは…、私のBLアイデンティティを試される作品でした。
これまではわりと攻めが年下でも年上でも受けを溺愛して包容力があって、エッチでも受けを可愛がって受けがグズグズになってしまうタイプのお話が多かったのです。
そして私はあまりヤンキーが好きではありません。
なんとなくドラマにもなった江戸時代にタイムスリップする外科医のお話を連想してしまいました。
しかしこのお話は受け?である隼人が元ヤンであることはとても重要なのです。
継母に馴染めなくてグレるかな?まあそこは置いといて…。
古代エジプトにタイムスリップしてしまった隼人。
とうとうタイムスリップものも古代まで来たか、と思いました。それも置いといて。
現代ではピザ職人で独立を目指しカフェで働いていた。
この経歴が非常に生かされています。
元ヤンの強気さ正義感や権力に屈しないあるいは気にしない豪快さ。
また料理人として純粋に作ったものを食べて喜んでほしいところや、女王のピラミッドの人足の目当てになるようなメニューを思いつくところなど。
お話はとっても面白くてワクワクしました。
ただ、なんというか隼人に感情移入といいますか好感といいますか、うーん、話は楽しめるのでしょうが。好みの問題ですね。
隼人とジェセルも心の友や戦友というか、お前のことは誰がなんと言おうが味方だ!俺はわかってるぜ!みたいな。いや、ジェセルは違うのですが。
隼人もジェセルを好きだと自覚するのですが、悩む時間も長かったし、性的に求めるような感じではあまりなかったような。
そしてエッチもポジション争いがあったりで。
ジェセルの愛されることばかり欲しがって愛したいと思うのは初めてだとか、至上の快楽を味あわせてあげたいとかは、うん、攻めだね!なんですが。
隼人はただ抱かれるなんてありえない!俺が抱く方だよな?って感じで。結局は愛し合うならどちらでもいいとなるんですけど。
対等だからかぶつかったりアソコの大きさに一時休戦とか、チンコが!とか、情緒が…。
果たして隼人は現代へ帰るのか、古代エジプトに残るのか?とても読み応えがありました。
受けに乙女さを無意識に求めてしまうと萌えないかもしれません。
お話はとっても面白かったです!
ちなみにエジプトへ行ったときは同行者がお腹を壊して辛そうでした。日本にはない菌があるらしくて。隼人は丈夫ですね。
今回はエジプト女王の正室である将軍と
古代に召喚された日本のピザ職人のお話です。
界渡りした受様が保護された後宮で居場所をつくり
反発していた攻様の大切な存在になるまで。
受様は年の離れた妹を溺愛するピザ職人です。
高校卒業と同時にイタリアへ留学し
本場の学校で基礎を学んで修行を積んだ受様は
半年ほど前に6年ぶりに日本に戻ってきます。
今は知り合いのカフェで働きながら
自分の店の開く資金をためている最中で
今日は妹に誘われてエジプト展を見に来ています。
高校で世界史を選択した受様でしたが
古代エジプトに興味があるわけでもなく
解説イヤホンをした妹の説明を受けながら
展示を見ていたのですが
副葬品のレプリカ展示を見ていた妹が
手にしていた腕輪から青い光が溢れだし
何本もの腕が次々と手が伸びてきます。
受様は危険感から腕輪を妹から叩き落としますが
受様の手首に嵌り、受様は無数の腕に絡めとられ
青い光に飲み込まれてしまいます。
次に受様が目覚めたのは
隣に女性ミイラの眠る硬い石の上でした。
なんと受様は死した巫女の魂を呼ぶ禁断の儀式で
妹の代わりに召喚されてしまったのです!!
儀式に失敗した神官は
受様の心臓で巫女の魂を呼び寄せようとしますが
その危機から救った人物は
神官達の捕縛にやってきたエジプトの将軍でした。
この将軍が今回の攻様になります♪
攻様は上下エジプト女王の弟で正室、
第一の盾と呼ばれる勇猛果敢な将軍です。
受様を召喚した儀式は
自分の産んだ王子を王にして政権を握ろうとする
前王の側室が仕組んだったため、
攻様は彼らの仲間ではと疑いを解きませんが
未来人だという受様に興味をもった女王によって
身柄は保護されることとなります。
しかも受様の儀式に使われた腕輪は対であり
受様を元の世界へ帰すこともできると言われますが
ナイルの小島にある件の神殿は氾濫の今は
川底にあると言われとしまうのです。
ナイルの氾濫が収まるのは4ヵ月後、
受様は女王の側室として後宮で暮らすことになります。
果たして受様は無事に現代日本に帰る事が出来るのか!?
第一の盾として女王を支える攻様と
権力争いに巻き込まれて召喚された受様の
異世界トリップファンタジーになります♪
現代日本からエジプトにトリップした受様ですが
女王は受様が未来人である事を面白がりますが、
女王の護りを第一とする攻様は
受様を胡散臭がる程度を崩しません。
受様はピザ職人というか料理人としての興味を隠さず
自分が人として正しいと思うままに行動するために
身分制度に縛られたエジプトで生きる攻様には
理解できない言動をするのですよ。
そうしてぶつかっていく中でバチバチすることで
徐々に受様への態度を変化していく攻様と
そして攻様が気になっていく受様に
女王の政敵である側室の陰謀が絡まりあって進み
受様が4ヵ月後に何を選ぶのかハラハラ&ドキドキ、
大変楽しく読ませて頂きました (^-^)/
受様がかなりキレやすいヤンキーっていうのが
なかなか新鮮で攻様とバチバチするのが
とっても面白かったです♪
櫛野ゆい先生の「竜人と運命の対」シリーズとか、「白狼王」シリーズとか大好きなんです。
今回はタイムスリップ物だという事で楽しみにしていました。
でも何ていうか主人公の隼人が、元ヤンのピザ職人って設定に馴染めませんでした。
あとがきで櫛野先生が触れていましたが、過去のエジプトに飛ばされても負けないくらい強い性格という事で元ヤンになったようです。
でも最初に神殿に飛ばされた時から、彼の反応や言葉に違和感しかなかったんです。
確かに元気で前向きで好ましい人物でしたが、何だか無理してるようで櫛野先生の良さが無かったように思ってしまいました。
隼人の作り出すスイーツやピザの話も美味しそうだし面白かったんですが、虫歯や動脈硬化が死因のミイラの事を思い出してしまってからは心から楽しめなくなりました。
ベッドでのやり取りに至っては2人の会話に色気が無くて、個人的に1番盛り上がったのはジェセルウナスが刺されて、隼人が元居た時代に戻るかジェセルウナスの魂を救うかを決めた辺りでした。
別に隼人が元ヤンではなくても良かったのでは無いかと思ってしまいました。
榊先生の描かれた褐色筋肉イケメンに惹かれて購入。
櫛野先生の作品はこれが初めてです。
表紙・口絵のイメージと中身が少し違っていたけど、楽しめました。
元ヤンの受さん、口調なんかが最初はちょっと慣れないかな?と思いましたが櫛野先生の筆力で魅力的なキャラクターになっていて面白かったです。
特にエッチシーンはこの二人らしくて最高すぎて、思わず笑ってしまいました。
この作品でヤンチャ受けにハマってしまいそうです。櫛野先生の他のお話も読んでみたいです。