キャラメル味の恋と幸せ

caramelaji no koi to shiawase

キャラメル味の恋と幸せ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×217
  • 萌11
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
8
得点
152
評価数
39
平均
3.9 / 5
神率
25.6%
著者
葵居ゆゆ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
古澤エノ 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
電子発売日
価格
¥760(税抜)  
ISBN
9784866694559

あらすじ

手作りのキャラメルタフィーを売って生活を営むリスの獣人・マウロ。贅沢はできないが、とある罪で背中に焼印を押され、故郷を追われた身としては十分だった。あるとき‶貴族のジャック〟に気に入られ屋敷に呼ばれるようになる。「人を愛せるようになりたい。きみがそばにいてくれたら、わかる気がするんだよ」そう言われるが、自分でいいのだろうか? 一方街では、冷酷と噂の‶ジルド王子〟の妃を選ぶ舞踏会が近づいて…。孤独な王子×ひたむきリス、救いのビタースイートラブ!

表題作キャラメル味の恋と幸せ

裕福な貴族と名乗っている
18歳,リスの獣人

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

健気受けがお好きな方に。

葵居さん作品で、このタイトルに古澤さんの描かれた表紙。
ということで甘々なお話かな?と思いつつ手に取りました。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






人間と獣人たちが共存する世界が舞台。
が、共存しているとはいえ、獣人たちは人間たちから下に見られ蔑まされているのが実情。

今作品は、リスの獣人のマウロのお話。
家族もおらず、独りぼっちで暮らすマウロは貧しいながらもコツコツとお金をため、自分のお店を持つことができた。胡桃の入ったキャラメルタフィーを売る、小さく粗末な、けれどマウロの城だ。

獣人ということで彼を見下し差別する人もいる一方、マウロを大切に想ってくれる友人(カシスという女の子)もでき、彼は精一杯生きている。が、彼は過去のとある出来事から罪人の証である焼き印を背中に持ち、常に贖罪の気持ちを抱いている。

そんなある日、マウロの店に一人の貴族がやってくる。ジャックと呼ばれるその彼はマウロのタフィーを気に入り、自分の屋敷でも作ってくれないかと持ち掛けるが―。

マウロという男の子がとにかく薄幸でですね。
薄幸受けがドツボなワタクシにはドンピシャな1冊でした。

彼は非常にネガティブというか自分を卑下してるっているのかな。獣人は人から差別されている、という事情はあるにせよ、彼のそれはそれだけではないように、見える。けれどなぜマウロがそれほどまでにネガティブなのかというのがきちんと描かれているためにそれが上滑りすることなくきちんとストーリーに生きているので、読んでいて彼が可哀そうで、可愛くって仕方なかった。

そしてそんな彼に入れ込む貴族のジャック。
んー、彼の素性も読み進めていくうちに何となくわかっちゃうんですよね。で、ジャックという人物が必ずしも好青年ではないことも。享楽的な日々を過ごし、かといって誰にも執着することなく、本来の仕事からも逃げている、ように見える。彼は人として大切な「何か」が欠落している。

今作品は薄幸で健気なマウロがスパダリに愛され幸せを手に入れたお話、なんだと思って読み始めました。が、それだけに非ず。ジャック救済のお話でもあります。マウロとジャック、二人が出会ったことで、お互い愛し、愛され、そしてともに救われた、そんな愛情深いストーリー。

甘々なまま終わる?
と、そう思っていた最中に起こるマウロピンチの描写も秀逸でした。ジャックのスパダリさが際立っていてかっこよかった! 彼の策士っぷりに思わずにんまりしてしまいました。

獣人は男でも子を成すことができるという世界観のお話で、マウロは今作品では子を成すことはありませんでしたが、彼らのお子の姿も読んでみたかったな。

ジャックは序盤、まあまあ外道なところがあって、だからでしょうか、二人の濡れ場は早々にあります。そこから、二人が本当に心を通わせていくシーンに激萌え。古澤さんの描かれた美しく可愛らしい挿絵がまたとっても素敵で、萌え度は確実に上がりました。

スパダリ。薄幸健気受け。
そんなワードにビビッときた腐姐さまにめちゃお勧めの、非常に萌える1冊でした。

12

素晴らしい

人間と獣人がおり、獣人のほうが地位が低いとされる世界のお話です。
獣人は男でも女でも子供を産むことが出来ます。
リスの獣人のマウロは過去にある過ちを犯し、今のヴァルヌス王国にやってきました。
そこで小さいけれどもタフィーのお店をしています。

そんなマウロがヴァルヌス王国で出会ったジャック。
ジャックは裕福な貴族で、他人を愛せるようになりたいと思っており
マウロでも愛することが出来るのか試させてほしいと言います。
そこから二人の恋のお話は進んでいくのですがー…。

身体の関係から始まる二人の恋。
読み進めるにつれてマウロがほんとに不憫で何回も涙腺を刺激されました。
ジャックは自分の気持ちをマウロに伝えてはいるものの
誤解が生じてなかなか上手くことが進みません。
そこにすごくやきもきしました。
マウロも好きなのに代わりなんだと思ったりでとても切なかったです。

きちんと気持ちが通じ合っていないなかで突然明かされたジャックの正体。
逃げ場のないマウロが少し可哀想になったけど
きっとこうしないとマウロが逃げ出すのがわかっていての
このジャックの行動なんだろうなぁと思いました。

その後も色々あってほんとに二人が心から結ばれるのにすごく遠回りした気がします。
マウロがもう少し恋愛に鈍感じゃなかったら、もっと早く結ばれたんだろうけど
でもこんなマウロだからジャック(ジルド)は好きになったんだろうなと思いました。

胸がぎゅっと切なくなって、ハラハラもして、でも温かくなる作品でした。
溺愛攻めが読みたかったのでこちらを購入してほんとによかったです。

3

No Title

タイトルから甘~いのを期待して♡

ジャックが【色んな人とちょっと付き合っては別れる。寝てみてちょっと良いなと思っても、ずっと一緒にいたいと思わない⠀】って言った時には正直ひきましたよ笑
ダメよ、こんな見た目だけの男は!!
とイラッとしましたが、そこはジャックの抱える寂しさの説明で納得。
愛を充分に知らないマウロは自信が無さすぎてこれまたいつまでもジャックの気持ちに気づきやしない汗
もうじれったいふたりだわねッッとカシスばりにヤキモキしましたが、素敵なプロポーズに大満足♡

そして、エノ先生の描くリス獣人がかわいすぎ、
ジャックの目元がセクシーでたまらなくイイ…!!
ので幸せな読後感をお求めの際にはぜひどうぞ♡

1

愛せる人を探して

今回は庶民にも気さくな貴族の青年と
故郷を追われたリス獣人のお話です。 

孤独に生きる獣人の受様が
人に興味がなかった攻様の大切な人になるまで。

この世界は人間と獣人が共に暮らしていますが
獣人は人間より下に見られる事が多く
対等な存在とはみられない事が常でした。

受様はサーカス一座の両親の元に生まれますが
母が亡くなると父は一座から離れ、
受様が4才の時には祖父が失明からクビになります。

2人は祖父の故郷のウェルデン国の森に戻りますが、
いつも不機嫌で厳格な上に何十年ぶりに戻った祖父は
仲間とは思われませんでした。

それでも放浪生活しか知らないの受様には
家が有り、森の恵みを得て田畑を耕す暮らしは
穏やかで恵まれた生活でした。

そのため祖父が亡くなっても寂しいながらに
何とか生きていけると思いましたが

受様が親切心で家にとめた旅の商人が
村の子供を連れ去った事で受様は罪人として
村を追われてしまうのです。

受様は騙された自分が悪いと全てを受け入れ、
次に住める場所を見付けたら過ちを犯さず、
嫌われず、役に立つ努力をしようと旅立ちます。

3年後に受様が居場所としたのは
ヴァルヌス王国の首都ノーチェでした。

人の出入りが激しくために余所者にも寛容ながら
リス獣人は珍しい地ですが
受様は切り詰めた暮らしで市場の一角を借り
お菓子の店を開きます。

市場の服飾店の看板娘は受様をなにかと気にかけ、
お菓子を買ってくれます。

王子の妃相手探しのパーテイにも
美味しい御馳走が出るらしい一緒に行こうと
誘いをかけてきます。

すると色気より食い気の彼女に
端正な顔立ちの男性が笑って声を掛けてきます。
この男性こそ今回の攻様になります♪

攻様は頻繁に子供達に食べ物の差入れなどをする
庶民にも親切だと評判の貴族の青年でした。

攻様は受様のお菓子も買って食べてくれはがりか
家にきて作って欲しいと言い出して!?

他人に興味がない貴族の攻様と
故郷を追われたリス獣人の受様との
もふもふ人外ファンタジーになります♪

葵居先生らしく受様が薄幸で超健気です。
そして攻様も見た目通りではなく
恵まれているが故に足りない方という
読者手にはとても美味しいお方でした (^m^)

攻様は受様が下働きをする娼館の世話役とも親しく
彼女は攻様が優しく床上手だと意味深に笑いますが
恋をしてもすぐ別れるらしく、見た目通りの誠実で
善良な人ではないのかもしれません。

受様は攻様が代金としてくれた色を付けた銀貨すら
貰うことに戸惑いを覚えてしまう純な子供で
攻様の厚意は受様への施しや慈悲の気持ちからだろうと
おかしな勘違いをするのすら申し訳なく思うのです。

でもそんな純な受様だからこそ
家族にすら情がわかない攻様が興味を持つ
と言う展開で

徐々に受様を懐かせようとする攻様と
自分が好かれているとは思わない受様が
どうやって恋仲になるのか、

攻様の正体や受様を罪人とした人さらいが絡み
ハラハラ&ワクワク、受様が幸せを掴むまで
とても楽しく読ませて頂きました。

古澤先生のイラストがとってもキュートで
物語世界にとても良くあっていました (^-^)/

4

ぴったりなタイトル✧*。

人を愛せない王子ジルド×ひとりぼっちのリスの獣人マウロ。
マウロは世間知らずだっただけど、村人にあそこまで責められる事はなかったと思う。リス獣人である事と罪を背負って生きてるのは痛々しかった。ジルドに出会って惹かれても一歩引いてて…だからジルドが積極的なのは良かったな。気持ちが揃わないまま話が進んで、事件に巻き込まれるジルドとマウロ。マウロが今度は立ち向かえて良かった。マウロの本当の気持ちを理解して、動いたジルドもかっこよかったな〜プロポーズは感動でした。新年1作目楽しい読書で大満足でした(˶ᵔᵕᵔ˶)

2

あまあまでモフモフ

「おいしくて食べすぎてしまうから、せめて味が消えなければ、ずっと幸せな気分でいられる。──でも、消えてしまうほうがきっといいね。そうすれば明日も明後日もマウロに作ってもらえるし、そのたびにおいしさを噛みしめられる」

人間×小動物系獣人て、嬉しい時や感じる時ふさふさの尻尾を振るのめちゃめちゃ可愛いですね。人間が可愛がるのが更に好き。しかも葵居さんのスパダリ×健気不憫受け。
ジャックが事あるごとにマウロを抱きしめたり抱きかかえるのが萌えでした。

人を愛する心を知らないジャックが、 マウロには甘い言葉をかけるのに全然通じてなくて不憫でした…こんなに言葉を尽くしてくれてるのに!マウロが鈍感なのは生い立ちからして仕方ないのですが、ちょっと頑な過ぎる。
それでも庭仕事やお菓子作りを楽しみ、古い服を大事にするマウロをジャックが羨ましがり愛おしむのが凄く良かったです。「マウロが好きなのはきちんと生きているから」なんて素敵な言葉でしょう…!涙
マウロの「芋って最高ですよね。煮てよし揚げてよし蒸してよし」は頷きまくりでした笑

娼婦から「すごく上手」「天国を見せてもらう」と言われるジャック、甘ーいHシーンもまた良かった。でも彼が居る前で付き合った人が多いだとか云々結構な言われようですよね。

2

りすのしっぽ

エノ先生の挿絵目当てに購入。リスのしっぽが最高に可愛かったので萌2より萌にしました。ゆゆ先生の健気路線がお好きな方、もふもふのしっぽがお好きな方でしたらおススメです。本編300Pほど+あとがき。

半年前にヴァルヌス王国の首都ノーチェにたどり着いたリス獣人のマウロ。働いてお金をためて、1週間前からやっと市場の中に小さなタフィーのお店を出せるようになっています。そのお店のタフィーを美味しいと気に入ってくれたジャックが「うちで作ってくれないか」と言い出して・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
サラディーノ(攻め側役)、カシス(市場で顔のきく♀)、メイラン(♀達のまとめ役)、サミー(攻め宅のお食事係)、受けが働かせてもらっている宿屋の関係者、悪党少々。

++攻め受けについて

攻めがちょっと不思議。最初っから溺愛するんじゃないのです。「恋心が分からない」といって複数の方と浮名を流していた模様。受けにも「獣人相手は試したことがなかった」と言うので、やだなと思う方はいらっしゃるかもです。お仕事ばりばりできるという記載は目立たないのですが、「自分に自信をもって」という方向に受けを導こうとするので、そこは良かったなと思います。

受けは可愛い。女性っぽいビジュアルではなく少年っぽいビジュアルで、通常運転なゆゆ先生の受けなんですが、女々しいっって怒りたくなることは無かったでした。結構酷い目にあってきた可愛い後ろ向き健気さんなんですけど、みみしっぽに癒やされるからかな。キツイなあという印象より、「可愛い」という印象が強かったでした。タフィー等お菓子を作っているのも一因かも。

攻めキャラはめちゃくちゃ好きというのではなかったでしたが、最後頑張って受けを口説き落とすし、受けしっぽが大好きなので、読んで良かったと思った1冊でした。

6

終盤まで頑張って読んで欲しい

300ページ越えなので結構なボリュームだと思います。
カバー表紙のイラストとあらすじに惹かれて購入しました。


ただ、健気受は好きでもマウロの思考回路は好きになれず、彼の過去のせいだとしても自己肯定感の低さに何度か嫌気がさしました。

それとジャックが人間を好きになれない人なので、マウロとの交流のお話がゆっくり丁寧に進むのは分かるのですが、途中何度も飽きて来てしまってこのお話はどう落ち着くのかと不安に思った程です。


でもマウロが城に連れて行かれて、ジルド(ジャック)の婚約者としてお妃教育を受けるようになってからは一気に面白くなりました。

マウロの考え方はやはり好きにはなれませんでしたが、マウロに迫った危機の時やマウロの憂いを晴らす為に取ったジルドの行動に感動してしまったんです。

舞踏会のジルドの告白シーンは凄く良くて、この為にここまで我慢して読んだ甲斐があったと思いました。

捕まった腕輪の男達のその後の処遇とか、記述が全く無かったのでモヤモヤが残ってしまいました。

4

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