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シリーズ4作目。3巻に引き続き鷲見と尚之の気持ちのズレを中心に、彼らを取り巻く周囲の思惑を描いたストーリー展開となります。
口論の末、激昂して道路に飛び出した上司の息子の忍を庇って車に轢かれた鷲見。
知らせを受け病院に駆けつけた尚之は鷲見が無事で、かつ一緒に事故に遭った忍のオペ中だと知り安堵する。がそれも束の間、病院で居合わせた鷲見の元カノ鷺沼(現・忍の父親の愛人)から忍の状態が偶然にも尚之の時と同じである事、そしてそんな忍の手術に事故後の怪我の身を呈してまで鷲見がメスを握っている事の意味を聞かされる。
長年鷲見がテーマにしてきた脊髄損傷の医療。奇しくも尚之という研究材料が身近にいた事で彼の時には出来なかったその治療の一貫を今度は1から携わる事が出来るのだと。
以前にも忍から聞かされていた、5年前自分が鷲見に引き取られた本当の理由。尚之は今回の件でそれが自分の足を研究の対象にする為だったのだとようやく理解します。そして、今までついてきた鷲見のさまざまな嘘も…。
以前の尚之ならばおそらくこの時点で鷲見に対する不信感が勝り、事実を受け入れる事は到底出来なかったんじゃないかと思います。でも少しずつ積み重ねてきた2人の時間が尚之を強くさせ、なおも鷲見を信じようとする力を与えている。きっかけはどうであれ大事なのはこれからなのだと益々自立心に目覚めていく尚之に対し、鷲見は相変わらず彼を自分の庇護下に置こうとします。この小さなズレが少しずつ彼らの間に見えない溝を作ってってるような気がするんですね^^;
そして何といってもこのお話を読む上で一番理解に窮するのが鷲見繚一という男(笑
4巻に至ってもまだ具体的な過去が明らかにされないからか、未だに彼の本性が掴みきれないと言うか…むしろ謎めいてく一方です(苦笑
ただ一つだけ分かるのは彼の中で何かが決定的に欠如していて、それが自己犠牲をも厭わない歪んだ(?)愛情を生み出しているって事ですね。鷲見もまた愛される事を知らない男なのかもしれません…^^;
とにかく4巻に入ってからは伏線と謎かけの多さが更にヒートアップ!!一回読んだだけじゃ完全に内容を把握しきれません(←私は)
でもそこがこのお話の魅力なんじゃないかと私は思ってます(笑
あと巻末の血液型をテーマにしたオマケ漫画が面白かったです(本編がシリアスなだけに)^^
結構当たってるなと思ったのは私だけ…?