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yoiko no ie
ネタバレタグは念のため。
DMMブックスで購入。
ちるちるには同じ名前で2作品掲載されているが、こちらが最初から最後まで読めるコミックス版。
良かった点
・主役二人はラブラブ
兄が障害を負う以前から義兄弟であり恋人同士のふたり。すれ違いはするものの、物語の終わりまでちゃんと互いに愛し合っています
・欠損だけではない
スタートは欠損ですが、そのあと失明と義手の要素も加わります。個人的には嬉しかったです。
・しっかりメリバ
途中まさか別離エンドかとハラハラしましたが、最後まで二人は一緒です。どんな形であれ。
以下、気になった点
・欠損の扱い
倫理的にどうなの?などという話ではなく、濡れ場は数回で内容もアッサリ。それはこの作品自体が物語重視で一冊完結なので納得がいくが、そのシーンにおいて欠損が普通の拘束以上の意味をなしていない事が気になった。どうせだしもうちょい欠損を活かした場面があったらなあというワガママ。
・演出
絵自体は非常にすっきりしていて綺麗。ただ、綺麗すぎて物語に絵の迫力が追いついていないな、と思う場面が多々あった。クライマックスに近づくにつれそれが増えるのが勿体ない。
・口絵
コミックスには口絵があるが、表紙絵を背景だけ差し換えたもの。あくまでおまけとはいえ意味ある?という感じ。
江戸川乱歩の『芋虫』が作中に登場しますが、あの物語ほどのおぞましさやグロテスクさはありませんでした。あちらは相手の欠損そのものに欲情している面もあったと思いますが、こちらはあくまで欠損によって自由を失っていく相手に執着が増していった感じ。健全でない歪な愛の形としてそこまで驚くような展開もなかったように思います。ただ、BLで欠損キャラを描くこと、相手を欠損させる描写をすること自体が珍しいので、そこに挑戦されたことは闇BL好きとして有難いなと。兄も弟に執着しているので、この2人はなんだかんだ幸せな日々を送ってくれそうですね。
海外の紛争地帯などで医師として働く両親を亡くした義理の兄弟の話。
二人とも里子で両親に養子として育てられ、いつしか恋人になった。
兄は医師に、弟は看護師になる。
兄は弟を置いて、両親と同じく海外の紛争地帯へ。しかし、兄はそこで両上肢を失い、左下肢の麻痺と発話障害が残った。
両親を失い、兄も失うことを恐れる弟は、不自由な兄を実家に閉じ込めて社会と隔離し世話をしながら抱く。兄は涙を流しながら言葉を発せず喘ぐ。
社会に貢献することで自分の存在価値を感じていた兄は、社会から孤立したことで精神的に追い詰められるが、ある日タブレットにリハビリと装具についてのサポートをしたいとメールがくる。弟に隠れてリモートでリハビリを受けていたが、ついに弟にばれて…。
孤独を恐れる弟と自分の存在価値を見出だしたい兄の共依存ものになると思います。
ハッピーエンドで終わりそうだったのに、そう終わるかぁ。世にも奇妙な物語を観た気分。メリバ。でも当人達はしあわせなのかな。
むっちりした体つきが私的にはエロかったです。身体欠損ものは初めて読みましたが、受けの不憫さに萌えました。執着ヤンデレ攻めと不憫受け、メリバ、痛々しい話が好きな方はいかがでしょうか。
もっと悲壮感と痛さを感じるかと思ったけど、絵のおかげか意外とあっさり読んだ。
弟が兄が離れることを恐れて兄の目を潰す、兄が自殺を図るので苦手な方は注意を。