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omega megaera
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
5巻。
4巻ラストで征十郎の爆弾発言があり、これまでの「英家」の家督争いの根源が覆されて、の5巻。
ここから初めて読む人もいないだろうという前提でのネタバレレビューですが、本作は非BLながらオメガバース世界観で描かれている物語です。
で、名家・英家は当然アルファが当主となって存続していく。しかし、その当主が実はアルファではなかった、という大どんでん返しが起こっての5巻。
ところがその驚きも癒えぬ間に、舞台は数年後になっている。
当主は麗子。
だが内実は火の車であり、知られてはならない秘密を抱えたままの英家。
ここに至って、オメガバースが単にBLのいち設定から世の権力闘争のヒエラルキー問題と融合した!
アルファの跡継ぎを得られない麗子は、盲目のオメガ女性を伴侶と選ぶ。
再び醜いアルファ至上主義の悲劇が⁉︎
…という大元のストーリーが続きつつ、麗子の伴侶候補・猩羅(せいら)の謎めいた存在感、そして再び現れた伊織が不穏な影を醸し出す…
元はメガエラである犀門の復讐物語かと思われた本作。
ここにきて思いがけずのオメガバースに翻弄される一族の物語に変容してきた感あり。
俄然面白くなってきたが、BLではない以上BLとしての順当な展開は望めず、これからどうなっていくのか全く読めない。
こうなったからには、更に、もっと、度肝を抜かれないことには納得もできない!
ハードルは上がりまくってるよ…
これは。予想もつかない、展開。流行りの「考察」をしてみたいけれども、作者の思惑が全く読めなくて、あっ‼︎ と、驚かされるのだ。
善治郎の今際の際に、征十郎の秘密を知った玲鴎はどうするのか、と思いきや。
征十郎は自ら皆にアッサリと真実を告げる。自分は β であり、善治郎の息子では無い事を。
おまけに長女・麗子も β である事を。
ショックを受けた犀門は、征十郎を殺してしまう‼︎ えええー⁈
どうやら運命の番、というのは同時に死ぬらしいという設定があったみたいで。
愛ゆえの「証明」みたいなんだが。征十郎が亡くなったとて、もちろん犀門は死なない。
もう犀門は失意の中狂っている。征十郎に悪意を持っていた斯波は、犀門を連れて逃げる。
取り残された真宮は、麗子と結託し、この難局を乗り越える事が出来るのか。
そして、数年後。えええ⁈ 数年後⁈ 真宮はほっそりとしたイケメンに成長していて。
麗子は、英家の存続の為の縁談を画策している。見合い相手に選んだのは、有憲の異母姉である橘猩羅だった。彼女の目が見えない事を利用しようとする麗子たち。
さて。そう上手く事は運ぶのか。次巻へと続く。
有憲が、将校になっていて、これがオメガバースなのに、昭和初期の様な時代物設定だった事を思い出す。何となく、戦争の影も感じられて。不穏。
全巻までの、例えば3巻から4巻にかけての英家の後継者の座、争奪戦だとか、英家のこれまでとか、に比べたら早いテンポで話が進んでいる気がして、ドキハラが止まりません。真宮を自分の人生に巻き込んでおいて、置き去りにした犀門は、今後どの様に絡んで来るのか。巻末には家を追い出された、英家唯一の α 、伊織が登場。伊織と真宮はおそらく運命の番。彼等に芽生え始めていた筈の恋はどうなるのか。
自身の Ω 性を疎んでいる鷹尾は新たな火種となる予感。